ひっそり半月、西の空遠くに。
まるでお盆前の真夏の暑さの再現。暑いのなんの・・・・・・。家の中にいてさえ、タオルを持ち歩く有様。
孫の野球応援用ペットボトルに入れた、たっぷりの氷と麦茶を手放せない。何か一つ動くたびに一口のど潤すといった塩梅。
夜に入っても、昼の名残の暑さはなかなか収まる気配もない。
などと思いつつ夜空を見上げれば、少し霞んだ半月が、なにやら心もとないような、手持ち無沙汰な様子で西の空に浮かんでいる。
旧暦8月8日、上弦の月である。
あと1週間すると、猫も杓子も空を見上げて「観月茶会」だの「仲秋の名月」だのともて囃すあの月の、七夜前の姿である。
" 月々に月見ることは多けれど 月見る月はこの月の月 ” そう言われる十五夜を迎えるのが9月13日(金)である。
ところが、月齢でいう満月は十五夜の翌日、14日(土)となっている。
十五夜と満月は少し異なるというから、どっちでもいいようなものだが、13日の十五夜と14日の満月をこの目でしかと確かめてみたい。
その頃になって、台風などが邪魔をしなければいいのだが。
夕月夜心もしのに白露の置くこの庭にコオロギ鳴くも 湯原王