子育て大変、三兄弟を!
9.11。の続きを今一筆。
まさか・・・・・・の夢が現実となり、幸せな普通の生活が一変。底知れぬ不幸に襲われた、中東テロリストによる無差別テロ攻撃の標的となったニューヨーク、世界貿易センタービル。そこには当然、各国の商社マンが働いていた。もちろん日本人もそこにいて、一瞬にして命を奪われた犠牲者、そして悲嘆に暮れる犠牲者家族がいた。
20年前のその日、3人目の子をお腹に宿した女性のご主人が、標的となったビルの中にいたという。約3週間たってようやく本人確認が出来て、手許に届いたのは、身につけていたペンダントと親指だけという哀れな結末だった。事件から3ヶ月後に誕生した男の子と併せて3人の子供を育て上げた。あれから20年の歳月、三男君は元気に大学生となっていた。
その女性にマイクを向けて「悲しみのどん底から3人を育て上げた20年の思いとは何っだたのか」の問いに「テロになど負けてなるものか。必ず立派に育て上げる、その一心だった」という答えだった。さらに続けて「3人の子育てはとても楽しく、そのお陰で元気に生きてこられた。主人にこの楽しさを味合わせて上げられなかったことが悔やまれる」と。まるで現代版肝っ玉母さんである。
もちろん、この世から一掃しなければならない憎しみの連鎖「テロによる報復」である。そんな現代にあって、このような日本女性の強さと清々しさを見せられると、世界の中で我が日本国の果たす役割が自ずと見えてくるような気がする。そんな、あれから20年である。