お気に入りの精悍なマスク、アクセラスポーツ1.5cc
横顔もキリリと締まって 後ろ姿もよかったね~
♫ 今日でお別れね もう会えない ・・・ ・・・ ♪ 14年も連れ添った愛車アクセラ・スポーツとお別れの日が来た。
涙を見せずにいたいけれど・・・そこまでの感傷ではないが、それに近い別れの切なさはある。お付き合いが長いものそして深いもの。
我が家の玄関を一歩出ればすぐに懐に招じ入れて、こちらの赴くまま何一つ反論も苦情もなく目的地に機嫌よく運んでくれた。
クルマの寿命としてはもうとっくに賞味期限切れだよという声が聞こえる。それは第三者の声であって、オーナーの私と愛車の間にはそんな隙間風も違和感もなく今日まで来た。もちろん、いつもご機嫌を伺いながら大切に丁寧にお付き合いして来た。それは愛車のためでもあるがハンドルを握るオーナーの安全を考えてのことでもある。互いの無事な走行を心掛け無理などしてこなかった。高速道路でも、追い越し車線を軽4輪車が猛スピードですっ飛んで行っても、こちらはおおむね走行車線をゆったりのんびり走って来た。
お互いムチを入れて走り抜くには、愛車の方はかなりの余裕があったろうがオーナーの方が少し臆病であったかもしれない。でも臆病結構。「狭い日本、そんなに急いでどこへ行く?その急ぎ過ぎがあの世行き」とならないよう気を付けただけのこと。
昨年暮れにも、愛車の方から手入れを申し出た。すぐに専門ディーラーに駆け込み、ン万円出して手入れをしてもらったこともある。
無事円満に現役を卒業して1年後、「アルバイトしませんか」と人事課からの誘いを受けて、元の会社で裕福なバイト生活の中で「我が生涯最後の新車」と心に決めて購入に踏み切った愛車である。色んな思い出が詰まり過ぎるほどあるが、こちらの年齢と家庭の事情を考えた揚げ句、高齢者夫婦に2台のクルマは贅沢じゃない? 収入と支出のバランスを考えて夫婦で1台にしよう、という現実問題に押し流されて年季の入ったアクセラ君を手放すことにした。14年間相思相愛で来た愛車をいきなりスクラップにするのも芸がないねーと思案していたところ、全国ネットの大型ディーラーが、確かな相手を見つけて大切に乗ってもらいましょうと、こちらの希望を聞き入れてくれて、今日でお別れをした。
ボディーを撫で撫で、ハンドルに頬ずりして別れを惜しんだ。年式こそ古いが走行距離84,000km外見良好。次なる良きオーナーに巡り合って欲しいものだ。達者でなアクセラ。有難うアクセラ。