あれから何年になるのだろう、自宅の固定電話があの懐かしい黒電話から、グレーの洒落た長方形の置物タイプに。悲しいかなその時は子機がついていなかった。慌てて二階から駆け下りて滑り込むように受話器を取る。そんな時を経て新たに手に入れたのが、子機が2台、大きなディスプレーが付いていて発信者ナンバーが表示される。もちろんFAX機能付き。購入当時は、我が家としては珍しく最新鋭の機種で相当の出費であった。
その電話機は今も健在で、登録者からの電話は「○○さんです、○○さんです」と繰り返し呼んでくれるし、0120はそれをディスプレーで教えてくれる。問題は、掛かったこともない人からの携帯電話や固定電話には思わず出てしまう。
一昨日のこと固定電話が鳴った。見も知らぬ携帯電話からではあったが受話器を取ったのはカミサン。例によって「動かなくなった時計、指輪・ネックレス・金杯など不要になった物はありませんか?」とのしつこい話になった。「ありません!!」と強く言わないからかなかなか切れない。ついに私が変わって「どこから電話かけてるのか知らんけど、無いと言ったら無いの」と、心を鬼にして強く断って電話を終えた。
その日の午後、再び同様の電話が掛かった。相手は違ったようだが、ここらあたり一帯をターゲットに「お金持ち」の家を下調べしているのかな、なんて勘繰ってみる。うちにも掛かったよとご近所さんからも聞いた。
迂闊に調子に乗って「実はこんなものが・・・」などというとそれこそ・・・話はここまで。こちらも招き入れたこともないし直接話を聞いたわけでもないので、想像に過ぎない迂闊な話はやめときます。
ただ、相手が希望するような金品はないし、値打ちのある遺贈品などあるわけないのだから、下調べも無駄ですよと教えたい。
全国的に広がるタタキという隠語の強盗殺傷事件に巻き込まれないためにも、電話勧誘や押し買いさんに気を付けたい。物騒なオモロない世の中だね~。