5月にはツツジが山を覆う、小さな観光スポットとなる その隣に、錦川水源の碑庭園がひっそりと
色付くかえでや銀杏・ハゼノキなど広葉樹の紅葉を楽しもうかな・・・なんて思っていたら、晩秋の風情が蹴っ飛ばされて一気に冬になった。
北海道札幌では、ソフトクリームでも食べようかという気温から、今日は一気に真冬、猛吹雪で見通しが利かないほどの白い嵐だとか。
天気予報も、等圧線が縦型になりその間隔が狭まる、ということは冷え込みが厳しく冷たい北風が吹き荒れることを示している。
街中から35㎞山奥に入ったところにあるカミさんの里。春から初夏にかけては小さいながらも、写真愛好家の標的となる観光スポットもある。一山を覆う山ツツジが見事な満開を見せてくれる。それも今は冬枯れて、来るべきシーズンに備えてじっと寒さを受け入れているようだ。その山の麓には、年々減っていく地域の人たちが、精一杯の思い入れで守っている錦川水源の碑庭園がある。こちらは常緑種がいっぱいあって青々としている。
錦川とは言わずと知れた錦帯橋が架かる川である。数々の歴史や物語を秘めて、山口県内最長とも言われ流れ続けている錦川。この川を挟んでお城のある武家屋敷群の横山地区と、一般お役人の住む錦見(にしみ)側とをつなぐのがあの錦帯橋である。一般お役人が横山側に仕事に赴く通勤道路の一つとして架けられたのが錦帯橋である。過去に洪水のたんびに流されたことから、洪水に耐えられるアーチ状の橋を考案したのが3代目領主吉川広嘉である。
県内最長の錦川だから水源と名乗る箇所は幾つかあるようだ。それぞれにお国自慢にしたい思惑も見える。
話が逸れたが、ふる里の山は美しきかなというのが相場ではあるが、そうばかりも云っていられない現実もある。やはり晩秋から初冬はそれなりに姿を変えて花咲く春を待っている。私たち人間もそんな自然を優しく見守ってあげたい。