「世の中、ちょっとやぶにらみ」

本音とたてまえ使い分け、視点をかえてにらんでみれば、違った世界が見えてくる・・・かな?    yattaro-

「英雄の鈴虫騒動」

2008年05月23日 | つれづれ噺
幕末の動乱を駆け抜けた坂本竜馬が、最初に薩摩の西郷吉之助を訪ねたときの話。まだお互いが、将来の日本を背負う英雄になるなど思いもしなかったころ、相手の人物・度量を計るために、竜馬が初対面の西郷にしかけた「人物評価テスト」が、かの有名な「鈴虫騒動」である。

竜馬が西郷の顔を見るなり、庭に飛び降りて「鈴虫がおったきに、虫かごなどありゃーせんかや…」と大事そうに両手を懐の前で合わせ、その中に鈴虫を1匹遊ばせている。そこは西郷も豪傑、すぐに虫かごを用意させそれを軒下に吊して、ようやく本論に入ったという。

それから後は薩長同盟の密約に至るまで、天下を動かす盟友として長い付き合いがはじまった。竜馬は何度か西郷を訪ねた、そのたびに西郷は、鈴虫を捕らえては虫かごに入れ軒先に吊して「あのときの鈴虫でごわす…」とは言わなかったが、竜馬には何代目の鈴虫かは分かっていたらしい。男と男のあうんの呼吸というか友情の証の鈴虫騒動のお粗末。

さて前置きが長くなったが、今回は、同級生が盆栽風にしつらえてお土産に持たせてくれた山比婆(ひば)を大切に守っているという自慢話。
3年前に我が家にやってきた山比婆盆栽。水遣りを怠ると見事に枯れる。これまで何回か瀕死にさらされた。

赤土を探して山歩き、やっと見つけてたっぷり水を吸わせて比婆の周りに盛り上げる、次は苔を調達して全体を覆う。それでも枯れかけたので先の部分を切り詰め、液状肥料を施し、ようやく今の元気な姿になったのだ。竜馬や西郷のような英雄でもない凡人中の凡人ながら、男同士の友情では負けていないつもりで、その友人が何時訪ねてきても、あの時の比婆が今も生きてるよ…と見せたいのである。

人間も植物も生きとし生けるもの、命をつなぎ止めるのはやはり苦労がいるもんだ。ごまかしきかないもんね。それと、ブログやエッセイで第一のタブーは自慢話をしゃーしゃーと書くこと。それを承知で、青々と成長した山比婆盆栽を少ーし自慢してみたかった。
       (写真:見事によみがえった山比婆盆栽)



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4 コメント

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これくらいなら (ロードスター)
2008-05-23 23:49:54
このくらいなら許される自慢話でしょう。
罪のない自慢ですから。
それにしても良くここまで育てておられます。
お見かけ以上に、辛抱強い?人でした。見習います。
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ロードスターさん (恐れ入ります。)
2008-05-23 23:58:58
人情細やか、愛情細やか、ついでにハートも細やかでーす。お見かけ通りの?辛抱強さ??と、好奇心という名を借りた下手の横好き。
今後もがんばりまーす。
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Unknown (anne)
2008-05-24 18:25:24
百日ぜきで、5キロやせた私です。
健康でなければ、文章が書けないと思い知った私です。夏のエッセイサロンのお店、「楽安」か「宵月」がいいのでは?カラオケハッピーランドの近くです。
両方とも、肉と魚両方あります。

マイパースで書いてくださいね。
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anneさん、お久しぶり! (全てをよろしく。yattaro-)
2008-05-24 21:34:47
百日咳とはまた大変厄介なことですね。
早くよくなって元気な姿を見せて下さい。
7月のサロンパーティーの件、よろしくご配慮下さい。
先ずは6月14日のエッセイ教室の成功が当面の課題です。
がんばりましょうね。
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