「世の中、ちょっとやぶにらみ」

本音とたてまえ使い分け、視点をかえてにらんでみれば、違った世界が見えてくる・・・かな?    yattaro-

「3年目の遭遇」

2023年08月02日 | ちょっとお出かけ

                
                      3年振りの再会に天然アユ1尾

ふるさとの川へ、中2の孫君を伴って3年ぶりのハヤ釣りに出かけた。
今日は水曜日で中学校のクラブ活動はお休み。自分ちに家族誰もいないことから「じいちゃん、どこか行こう」「海か山か川かグルメか」「ウ~ン、オレ川がいい」ということで「ヨシッ、久しぶりにハヤ釣りに行くか」。彼のお好みのペットボトル3本を凍らせ、クーラーボックスに好きな食材を詰めて猛暑の中をお出かけ。

市街地から約40kmの山間。陽射しこそどこも同じで強くて暑いが、川辺に降りると空気は一変。日傘で陰を作れば出かかった汗がスーっと引っ込む。
ゆるやかな流れに釣り糸を投げ入れると間もなく「釣れたよ~」の声変わり直前の少し渇いた声が飛んでくる。
2尾3尾と釣り上げるうちにどこからともなく見覚えのあるプロの釣り姿のおじさんが、薄笑いを浮かべて近づいて来た。

「相変わらずボクは釣りが好きじゃねー」と物静かな口調で。「ありゃ、3年前にアユ釣りの手ほどきを受けた方ですよね~」。
あの時は初対面で、一生懸命ハヤを釣る孫君に興味を示してくれた。そして自分の大切な釣り竿を孫君に持たせ「こうやってね、ああやってね」などとアユ釣りの名人から懇切丁寧な個人レッスンを受けた。その時の写真をここに。      

               

あの時小学校5年生だった孫君が今中学2年生。「大きゅうなったねー、そうか野球やっとるんかね、爺ちゃんを喜ばせるんよ」と。
そして「さっき連れたばかりのアユを上げよう、爺ちゃんと一緒に食べなさい」と言ってピチピチ跳ねる取れ立ての天然アユ3尾を頂いた。
「3年前にアユを釣らせて上げたかったんじゃがあんときゃそれが出来んかった」と、3年前の罪滅ぼしみたいな言い回しで差し出してくれる。

田舎のお人好しと偶然の遭遇の一場面ではあるが、自分の孫と同世代の我が家の孫君との出会いでどいうわけか意気投合。3年たっても孫君を覚えてくれていて、当然孫君も「アユ釣りの竿を持たせてくれたおじさん」を忘れていなかった。たったこれだけの話だが、この世知辛い世の中で、こんな心温まる交流があることになんか嬉しくなった。世の中すてたもんじゃないねー、暑さをどこかへ押しやる微笑ましさを覚える。
天然アユの1尾をじいちゃんに、という孫君に感謝して、今夜は美味しいアユの塩焼きを頂いた。またひとつ元気が出そう。


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