昼食後、うとうとと昼寝をしていて目覚めるとスベルべママが見えない。
ままよ、とばかりに車庫に降り草刈り機の刃の交換を始める。
そこで、携帯に着信「トーちゃん!起きた?」もうー、とっくに目覚めて仕事をしていますよ。
「石鹸を作り始めたよー」って、それならばもっと早く聞かせてよー。
暑い、暑い夏の昼下がり、スベルべママは汗をかきながら大型の缶の中身を掻きまわしている。
そう、スベルべも前から挑戦したいと思っていた「手造り石鹸」の仕事が始まっていたのです。
こんな、手順書が床に置いてありました。
食用油の廃油を利用して、経済的でなお自然に優しい石鹸を作るのです。
なんだか、少し恐ろしいような記述が多い。
でも、これで使用後は分解されて自然に帰り易いエコな石鹸が出来るのですから心して実行しましょう。
掻き回す事30分あまり、少し粘度を増して手元が重くなってきた頃、容器に移します。
これだけ大量の廃油は家庭での発生分で賄うのは大変ですが、レストランなどの事業所だったら容易に手に入るはず。
浅目の発泡スチロールの箱に入れ、余った溶液は牛乳、ヨーグルトの空き容器に入れました。
雨露を防ぐため、車庫の中に入れたり、乾燥のために家の裏に出したりと管理も万全。
一日半ほど経った夕方には、スベルべママが一人で適当な大きさに切って完成していました。
この手造り石鹸は中々の優れ物。
我が家の台所の必需品でも有り、これを娘が手造りした「エコたわし」に付けて食器を洗うのはスベルべの任務。
ま、態よく家事に駆り出されている、って事でも有るけれど「エコ活動」に参加している実感も味わえます。
世間では簡単に「エコ」なんて言うけれども、少しでも実践している人は少ないのでは無かろうか。
兼務主夫のスベルべは買い物にも平気で出かけるけれども、ある日「合成洗剤。化学洗剤」の容器を見て驚いた。
取り扱い上の注意点なんてまるで劇薬を扱う場合かのような説明書きでしたからね。
大河の下流、この辺りでは信濃川の「大河津分水」の堰の下なんて、合成洗剤が立てる泡で白くなっていますよ。
あの、洗剤は簡単には、いや、半永久的に分解されず、環境を汚染し続けているのです。
このエコな「手造り石鹸」も非衛生的だと嫌う傾向も有ると聞く。
でも、今のアレルギー、アトピーなどが必要以上に清潔になった身体の抵抗力の低下からとも言われている。
神経質に、恐ろしい毒薬のような合成洗剤で環境を汚染し続けるよりはましというもの。
なーに、多少非衛生的なんて言われても、環境を汚さない暮らしを実践できたならばそれで良いではないか。
夕食後の主夫スベルべの食器洗いは酔いも手伝って、石鹸が付いていて拭き上げ担当のスベルべママに指摘される事も。
でもね、大丈夫、大丈夫化学洗剤の容器の裏書きのような劇薬では有りませんからね(大笑)。