さつま芋を掘り進めていたら、眼前を黒い物影が走った。
アレッ、マックスが身震いして何か飛ばしたのかと思ったけれど、すぐにネズミだったと気付いた。
畝の中に大きな空洞が有り、なんだか少し暖かさを感じた。
アッ、やはりネズミの巣でした。中から赤裸状態の赤ちゃんが。
毛が生えそろうどころか、目もまだ明かない生まれたばかりの赤ちゃんネズミ。
にっくき畑の敵と思わず、「ミッキーマウス」赤ちゃんだと思えば可愛いですね。
でも、ほら、一丁前にヒゲだけは見えますよ。
赤ちゃんなのに生意気なのねー(笑)。
ニュースで見た「パンダ」の赤ちゃんに似てなくも無いなー。
マックスが気付かなくて幸い。
見つけたら、老犬とは言えど狩猟本能に火が付く事は明らかですから。
合計6匹も出て来ました。
隣のまだ掘らないさつま芋の畝の中で赤ちゃんを心配して動き回る母ネズミの音もします。
殺すにはしのびず、そっと母ネズミの音のするあたりに摘まんで運び、そっと下ろしました。
でも、寒さが厳しくなっていて、ホカホカの巣、ベッドから出た赤ちゃんの行く末も心配です。
毎年、さつま芋を齧られるネズミの害に悔しい思いをしていました。
でも、今年はまだ一本も食べ後は見つかっていません。
子供の頃、スベルべはネズミを鍬の先でつぶそうとした母に泣いて命乞いをしたと言う。
いや、かすかに自分の記憶にも残っています。
「三つ子の魂百までも」スベルべの優しい心は変わりませんね。
いや、何ね優しいのは動物に対してであって、人間にはどうかは分かりませんから(笑)。