畑に吹く風

 春の雪消えから、初雪が降るまで夫婦二人で自然豊かな山の畑へと通います。

山芋掘りは風の日に(その1)

2014-10-31 03:50:44 | 山菜

 雨の日の翌日は、西高東低の冬型の気圧配置になり、時折り強い風が吹き雨も降る。
朝から、Aコープ出荷用の野菜を採っていると急遽「越後の台所 すずきち」のマスターから注文が入る。

 帰宅して、スベルべママを伴い再び山の畑に行き野菜を収穫し、帰って洗いながらマスターを待つ。
正午少し前に到着したマスターの車に山ほどの新鮮野菜を積んで昼食。

 その後少し休んで「山に行って来るよ」と宣言し、目当ての場所をめがけて出発した。
行きたくて仕方無かったスベルべの穴場には、人の入った形跡は無く、山芋の蔓が目に入る。


 藪の中で目を凝らすと、やがて山芋の蔓が見つかります。
こんな風に、地表に近い部分が細く、樹上に絡みついた部分が太く、そして広く繁った山芋は大物の証拠。


 なおも周囲に目を凝らすと、とんでもない僥倖に遭遇。
なんと、立派な蔓が三本並んで生えているではありませんか。


 ほら、念のために言っておくけれど、こんな風に右回りに絡みつくのが山芋ですよ。
いくら、立派な蔓に見えても左回りに絡みつくのは苦い「トコロ」ですからね。

 ちなみに、この山芋の蔓が絡み付いているのは枯れつつある山独活。
いわゆる「独活の大木」で役に立たない大柄な男などに冠せられるものですよ(笑)。


 こんなに「独活の大木」が多いと言う事は山独活も多く自生する場所だと言う事です。
でも、ここに独活を採りに入る人は少なく、スベルべも春には行きませんでしたね。


 何本かの蔓を見つけたけれども、やはり、この三本から掘って見ましょう。
これは「一挙両得」ならぬ、「一挙三得」で、滅多に無い幸せとの遭遇なのです。


 通称で「河童の頭」とも呼ぶ、地表部に広がる根が見えて来ました。
この「河童の頭」の根で、地表に近い部分の養分を吸い取り、そして樹上に繁った葉で光合成。

 いわば、山芋は「大地と太陽」からの貴重なプレゼントなのでも有る訳です。
滅多に無い、並列三本の山芋を折らないように慎重に掘り進めます。

                     (続く)
コメント (4)
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