何年か前、いや一昨年だったかな、講演会を聞きに埼玉まで出かけ、ファンになった野口さんの著書。
今時の野菜の種事情が詳しく解説されていて、内容に引きずり込まれるかのような本です。
いわく、F1・一代交配で生み出された野菜の種には問題がある、いや解明されていないとも。
そこで、野口さんは在来種、固定種と呼ぶ作り続けられてきた伝統野菜の自家種取りを推奨。
そこで、固定種で種取り出来るものは極力自分で採るようにしています。
この封筒の中は大阪のハンドルネーム「熊取のおっちゃん」さんから頂いた「山本ナス」の種です。
こちらはイタリアはフィレンツェ産のナス「ヴィオレッタ・デ・フィレンツェ」の種。
大きくて紫色が鮮やかな大型ナス。味も良く輪切りにしてステーキに仕立てると最高!
ナスの受粉は虫媒花でミツバチなどによって行われ交雑しやすい。
そこで、慎重に隔離栽培し交雑を防ぐようにして種取り用のナスを育てていました。
「山本ナス」も大きくて美味しいナス。やはりステーキにすると美味しい。
大型ナス二種類は和の代表と西洋ヨーロッパの代表のような味かと思います。
種は似たようなものですから、一種類のみをアップします。
来年は、山の畑を主体に沢山作ろうかと思い、今から胸が高鳴るような気分です。
最初に「野口種苗研究所」から購入した「アロイトマト」の種も採りました。
最新版のカタログをネットでチェックすると載っていないので絶版、絶品になったのかも。
少しピントがずれてしまったけれども、小さな小さな「アロイトマト」の種です。
岐阜県の奇特な方が、「桃太郎」と言うF1種のトマトから何年も種を取り続けて固定種にしたもの。
他の種類のトマトでは味わえないような深みのある美味しさです。
これは、風媒花で受粉しますから、他のトマトとの交雑は無いと考えています。
他には沖縄野菜の伝統種「アバシゴーヤ」も種を採りました。
大型で肉厚。しかも苦みがマイルドでそのまま生でも食べられサラダにも使えます。
種を購入すると、特に日本の種苗メーカーの種は数量が少なくがっかりすることが多い。
でもね、自分で採種したら、ナスなど1個でも驚くような量が出来ますよ。
まだこの他にも春になって採る事が出来る蕪の種もあります。
「最上蕪」と言う希少種ですがこれも2・3年採り続けています。
畑仕事を終えて、息を抜く間もなくまた来年を考えるというのはこれは一種の畑中毒かな(笑)。