集落の役員は退いたけれど、誰も何も言わないとなると、スベルべの正義感がうずく。
選挙を応援した、高校の後輩でもある市会議員を通じて、市の担当者を現場に呼んだ。
水害による崩壊箇所は、崩壊が始まった斜面の上から見ると、惨状がより分かる。
沢を隔てた、隣の山は畑まで崩壊しても下方に対する危険度は薄い。しかし、この斜面下は農道です。
最も大量に土砂崩壊を起こした場所の上です。
茶色のローム層が剥き出しになり、表土はかなり流れ落ちている。
初めて見た市の担当者は絶句し、「災害応急には出来ないしなー」などとつぶやく。
初動体制の遅れですね。向こう側の山からは見ていないけれど、見たらこちらの惨状は分かるはず。
住民も、市職たちも災害に無関心と言うか、危険に対する感性が働いていないなー。
13年前の中越地震の被害も大きかったけれども、今回の水害は影響をもっと長く与え続けると思う。
市職の初めての視察の翌日から、斜面の草刈りが始まった。
こうして、崩壊した斜面全体を調査することによって災害の実態が分かり、対応が協議できるのです。
寺田寅彦の言葉でも無いけれど「災害は忘れた頃にやって来る」を実感します。
最近、50年に1度とか100年に一度とかいう言葉が良く聞かれるけれど、その言葉が多すぎる。
やはり、地球温暖化の影響が小さくて四季の変化に富む島国、日本列島を席巻し始めた。
そんな風に思え、国の抜本的な対策や、将来を見据えた災害予防措置の展開を期待することにします。
(終わり)