畑に吹く風

 春の雪消えから、初雪が降るまで夫婦二人で自然豊かな山の畑へと通います。

奇跡のユリ「ゆきのひかり」

2014-07-13 20:10:48 | 暮らし

 「滝沢種苗」さんに、ユリの仕入れに行き、奇跡のユリ「ゆきのひかり」を頂いてきました。


 なんだか、「新テッポウユリ」のような蕾にも見えます。


 バイオ科学の発達した現代ならばともかくとしても、花を交配させての新種作りは難しい時代だった。
そんな時代に「滝沢種苗」の前社長「滝沢久寛」さんが、生み出したユリの新品種なのです。


 とにかく、その時代の植物学会の定説でも有り、絶対に交配は出来ないと言われていた、
染色体、種の全く違うユリからの誕生だったらしい。

 奇跡のユリの誕生に、日本はおろか世界中の関係者が大変驚いたとの事です。
新聞は、一面を割いて紹介していました。

 なんと、あの大英帝国の「王室ガーデニング研究所」を始め各国からの見学者が押し寄せたと聞いています。
なんと、痛快な話ではありませんか。市井の一農業者、育種研究家が世界中をあっと言わせたのですから。


 花卉栽培の世界にはとんと疎い私でさえ、その気品の高さは感じ取れます。
何か素人の私には分からない事情で、今は栽培される事は少ないのだとか。

 でも、「俺が生きているうちは作ってくれ」と言うのが、前社長の願いだと言います。
前社長は気楽に「オジーちゃん」なんて呼ばせていただいていますが、妻の伯父さんにも当たる人です。

 オジーちゃんの奥さんであるオバーちゃんとその姉でも有る妻の母の湯治場にも良くお邪魔させていただきました。
オジーちゃんと私は、何時間も栃尾又温泉のぬるい湯に一緒に浸かり、「ゆきのひかり」の誕生秘話も聞かせて頂きました。

 紹介分の中にもありますが「幸運に恵まれて」と言う語句も見えます。
しかし、炎天下で何時間もめしべ同士が着くように手で押さえていたとか、考えられないような努力と研究の成果なのです。

 温泉の中で昔話を聞かせて頂くと「俺は運の良い男でのー」なんて謙遜に満ちた言葉を良く使われました。
そんな、謙虚さと、流した汗に対して、神様が褒美を下さったのだと私は信じています。


 結びはこんな文章で終わっていますが、是非来年も咲かせていただきたいものです。
さて、頂いた「ゆきのひかり」は我が家のホールに飾りましょう。
見事に花開く事が出来たならば、皆さんにも再度紹介し見て頂く事にいたしましょう。 
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農天市場でちょっと良い話

2014-07-12 04:52:22 | 暮らし

 先週オープンした農天市場に懐かしいお客さんが何組もお見えになった話は先にさせてもらいました。
その中で、嬉しいお話が有ったので紹介しましょう。

 夫婦で何時もお出でになるお客さんは、一昨年からかなー、いやもっと前からだったようにも思える。
ご主人は、顔色も悪く痩せていて、か細い声で「癌で胃を全摘しちゃった」なんて呟くように言われた。

 美味しそうな野菜をあれこれと勧めても「いや、俺は食べられない」なんて呟くように返事をされる。
奥さんも「この人は、食べても少ししか食べられ無いし、だめなのよ」なんて言われる。

 「何時死んでも良いんだ」なんて言われて、返す言葉に窮した。
本当に土気色の顔色と、痩せこけてしまった容貌を見ると、気の毒で声をかけにくい気持ちさえしていた。

 ところが、オープン二日目の農天市場で買い物を終わられて帰る際に奥さんが嬉しそうに言う。
「14年目で孫が出来たの」傍で聞いていたご主人もにやりとして頷かれる。

 失礼なので詳しくは聞かなかったけれども、お子さんが結婚14年にして初めての赤ちゃんが授かったのだそうです。
「おめでとうございます。何か治療もされていたのですか」と聞くと「胃や特別な事は何もしてなかった」と返事。

 思わず、ご主人に「もっと生きたくなったでしょう」と冗談交じりに言いながら、肩を叩いてしまった。
ご主人は「そうだなー、可愛くてなー」なんて言われて、こちらが思わず涙ぐんでしまった。

 私の先輩にも、同じようなケースの事が有り、生命の誕生の不思議に驚いた事が有ります。
医学では言えない、いや科学では解明できないような生命に誕生の不思議さって有るのですね。

 今回も、あのご夫婦はお見えになられるのかなー。
先回は帰り際の話で、お祝いが出来なかったけれども、今回お見えになられたらユリでもお祝いに進呈しましょうか。
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子ツバメたちの巣立ち、巣離れ

2014-07-11 04:40:15 | 自然

 先日紹介した我が家の地下の天井梁で生まれた子ツバメたち。
誰に言うでも無く、スベルべは一人で彼らの成長を見守っていました。


 農天市場の周りの畑に行くと、飛びだったばかりと思える彼ら、彼女たちにぱったりと出くわす。


 インゲン豆のネットを張るために建てた支柱の先端に揃ってとまっています。
5羽居たのですが石庭の不思議ではないけれど角度が難しく、全員揃ってはカメラに収まってくれない。


 でも、全員で「ピーチクピーチクジー あ、トーちゃんだー」なんて鳴き交わす。
スベルべは独り言で「オレは君たちのトーちゃんでは無い、マックスのトーちゃんだ」なんて呟く。


 まだ、行動も危なっかしい。
おっとっとー、なんて足元が不安定で羽ばたいてつかまり直す。


 ほらね、嘴の黄色な見覚えのある顔ですよ。


 彼ら、彼女たちが成長し嘴の黄色が無くなり、特徴のある燕尾服のような尾羽が出来上がるのも間近いでしょう。
そして、間も無く南の国へと旅立つ準備もできる事と思います。


 でも、可笑しいのは夕方になるとちゃんと我が家に戻って来る事です。
始めの頃も巣から離れて、天井付近の別の場所に移動しても夕方には全員が巣に戻っていました。

 完全に巣離れし巣立った後もこうして我が家に戻って来るところは可笑しくも可愛い。
巣立っても、生れ在所はやはり懐かしいらしいですね。
ほら、両親と5羽の子ツバメたちは全員揃って夕方には我が家の前に帰ってきましたよ。
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マックスの朝寝?

2014-07-10 04:51:17 | マックス

 朝の事です。農天市場の周りの畑で収穫作業をするためにマックスも連れ出します。
収穫を終えたら、夫婦のどちらかがマックスを連れて散歩に行く予定。
それで、軽トラからおろすと農天市場の建物の床が冷たくて気持ちが良いようで朝寝が始まった。


 全身を脱力させて死んだかのように眠ります。


 もっとも、四肢の筋力が衰えてしまい、脱力と言うよりも力が無くなったのです。


 それで、若い時は見せなかったこんなポーズも普通になってしまいました。


 これ、マックス起きなさい。
連れて、散歩を兼ねて次の畑にコリンキーを採りに行きたいのだけれど中々目覚めません。


 顔を掴んで引きあげても、まだ目覚めない。


 「ん?トーちゃん、今何時?」なんて顔つきです。


 あれれ、また寝ちゃいましたよ。
マックスのペースに合わせて付き合うのも大変だけれどもこれも仕方ありません。

 したいようにさせ、食べたいものを食べさせています。
暑さで食欲が落ち、そして年相応の食事の量。
食事も回数を増やして上げ、お昼はバニラアイスバーを1本食べるのが最近の食事スタイルです。
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変わったレストラン「バーグ」に行く(その4終り)

2014-07-09 12:55:09 | 山菜

 美味しい食事を終えて、最後のデザート。
残念ながら残りは一つだったブルーベリーのムース。


 その代りにと、追加で頼んだのはキンカンのムース。


 「すばる」姉が絶賛のアイスはこれだったかな?


 これは妻が頼んだアイスかも。


 ワインをもっとも沢山いただいたスベルべはデザートは頼まずにコーヒーのみ。


 お、サービスで焼き菓子が出て来ましたよ。


 この美味しい焼き菓子は、「すばる」姉夫婦の近所の娘さんだと言うウェートレスさんからのプレゼントだった。


 グラスが並んで見える棚を左手に、廊下を歩いて帰ります。
日常の中の非日常、非現実的とも思えるような梅雨の合間の一時でした。

 ここが成功しているのは、山間の小高い位置にある環境の良い所の廃校だと言う事も理由の一つと思う。
でも、自動車を使ったら少々の距離など、行けない理由にはならない時代。

 過疎化を嘆くよりも、こんな斬新な挑戦も山間地、過疎化が進む地域の新たな試みになるのではないか。
人口減少地域の真っただ中に身を置くスベルべはそんな事を考えながら帰途に着いたのでした。
先ずは、こんな企画をしてくれ、送迎までしてくれた娘達に感謝しよう。

                        (終り)
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