畑に吹く風

 春の雪消えから、初雪が降るまで夫婦二人で自然豊かな山の畑へと通います。

雪の山の畑で大根を採る(その4終わり)

2015-12-26 04:11:38 | 風景

 暖かな冬の日差しに「コブシ」の蕾も春が来たかのように膨らむ。


 そして、その先の空には月が小さく見えます。


 雪の越後三山に別れを告げて帰る事にしましょうか。


 野ウサギの足跡と、枯れた茅が織りなす模様にもしばらくは会えません。


 早い日没に追われるかのように帰ります。
そうだ、この日は「冬至」だったかな。いや、その次の日だったかな。

 写真で気が付いたけれど軽トラの轍の横に誰かの足跡。
人が歩いたとも思えないから、カモシカの足跡だったかもしれません。

              (終わり)
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連載49『単独行』

2015-12-25 14:16:25 | 登山


   単独行

 二十代の前半から始めた登山だが、きっかけは友人に誘われてのことである。いつも友達に誘われては登った。
 ある日遠慮のない山友達に突っ込まれた。
「君の登山は本物の登山ではない。本物の登山は自分で計画し、そして実行するものだ。」痛いところを突かれた。
 私も私自身でも意味の分らない焦燥感や、不安に駆られ、行き詰まりを感じていた青春の頃だ。
そこに友達の辛辣な言葉。本当だと思うからこそ焦った。一人何かをやり遂げなければ何も始まらないと思い詰めた。

 一人で縦走を計画した。地元では「三山縦走」と言われている、二千メートル級の連山、
駒ヶ岳、中の岳、八海山の縦走だった。
 心配する親には、絶対危険な行動はしないと約束して許しをもらった。
大きなキスリングを背に出発したのは九月のことである。台風が接近していたが直撃は無いとの予報だった。
峠のバス停で降りたが、他に人影は無かった。登山口から台風崩れの風雨が間断無く続く。誰に会わない寂しい登りだ。

 粗末なポンチョだけの雨着では、風を伴った雨は身体を濡らし体温を奪う。
両足の太ももが痙攣し、しばらく立ち止まる事さえあった。
山頂近くの小屋にようやくたどり着いたのは午後になっていた。
縦走者はすぐに立ち、中の岳の小屋まで足を伸ばすのだが、行程に余裕を持った私は、駒の小屋泊りを決めた。

 一晩を過ごしても台風の余波の雨は終わらず、益々雨足を強めている。
雨をついても予定通りに出発するか迷った。
無口だが的確な言葉の小屋番、星六松さんが「雨は続きそうだ、出発は止めたほうが良い」と言う。
私も内心その言葉を待っていたのかも知れない。雨の中を歩き通す自信も無かったのだ。

 雨の音を聞きながら,一人小屋の二階で一日過ごした。その日も小屋に泊まったが雨は止まない。
残された予定時間は少なく、雨の中の下山を決断した。
星さんに別れを告げ、午後になり雨の中を下り始める。細い登山道は雨を集めて川のようになっている。

 登山口のバス停に着くまで誰にも出会わなかった。私の冒険と挑戦はこうしてあえなく失敗に終わった。
単独行は熟練と、鍛えぬいた体力、精神力が不可欠と痛感はしたが、なんとなく「やれば自分にも出来る」と、
かすかな自信も芽生えたようだ。その後の私の生き方にも繋がる山旅となった。
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雪の山の畑で大根を採る(その3)

2015-12-25 04:02:37 | 野菜

 山々はまだ雪で白く、その中を滔々と流れる魚野川。
高速道路「関越道」の橋が見えるけれども、その向こうは映画「ベトナムの風に吹かれて」の主人公たちの村。



 何回読み返しても原題名「越後のBaちゃんベトナムに行く」です。
あの上が土砂採掘で平たくなった「天狗山」をBaちゃんはベトナムでも見たらしい(似た印象の山でしょう)。



 日の陰った、こちらの山裾を見ると日陰に入った「農天市場」が見える。
我が家も含め、山裾は三時前に日陰に入ってしまうのです。



 ズームアップしてみます。
まだ、表側の入り口は閉じられていません。雪が本格的に積もる前に閉鎖ですね。



 はいはい、先日アップしたカラスのおやつです。
何を考えたのか、カラスの奴め熟したマックス柿を「ナラ」の枝に隠していますよ。

 他にもぶら下がって見えるのは「フジ豆」です。
食べられない事も無いって言うけれど、さすがのスベルべもまだ食べたことは無いです。

 さて、唐突ですが昨日の朝、長い間患っていた妻の弟の連れ合いがあの世に旅立ちました。
お通夜、葬儀等でブログの更新が途絶えるかもしれません。

                (続く)
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雪の山の畑で大根を採る(その2)

2015-12-24 04:00:43 | 野菜

 何度言うけれども、今年は雪が遅くて動物たちも助かっていたようです。
例年だと、滅茶苦茶に食べられ、木の下が赤くなるほどなんだけれども今年は綺麗。



 でもねー、思わず笑ってしまった光景がこれ。
分かります?カラスの奴め柿を運んで「ナラ」の木の上に置いていますよ。



 冬至をひかえた雪の山の畑。
午後に入ったばかりだとは言え、スベルべの影が長く尾を引きます。



 ほら、柿の木の下は真っ白なままの雪ですよ。
柿の木の下には、翌春来年用に確保した消雪促進剤が見えますよ。



 のどかな初雪の後の山の畑です。
綺麗な畝の姿を見て、今年の仕事の数々が脳裏に浮かびます。

 

 中央に「越後駒ケ岳」その左肩奥に顔を覗かせる「荒沢岳」。
右は「中の岳」だけれども、みんな家族で登ったっけなー。

               (続く)
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28年用種子の調達開始!

2015-12-23 05:06:49 | 野菜

 平成28年度用の種子の手配を始めました。
満を持して種採り用に育てた「ヴィオレッタ・デ・フィレンツェ」でしたが結果は失敗。

 なんと大切にし過ぎたと言うか、大きくなった果肉の中で、発芽してしまっていたのです。
今年の天候が、茄子の種子には丁度良い発芽環境になっていたのですねー。

 そこで、今年の様に種子の手配で苦労しないようにと早めの発注をしたのでした。
種子袋の写真、絵柄は違うけれども、まごうこと無き「ヴィオレッタ・デ・フィレンツェ」の種子が届いたのです。



 欲しい種子だけで済ませたら良いのだけれども、つい他の種子にも触手を伸ばしてしまう。
はい、今年好評を得た「チーマ・で・ラーパ」も発注。



 しかも、「チーマ・デ・ラーパ」は二種類で早生と晩生なのです。
来年は春から仕掛ける事にしましょう。



 いやいやいやー、今年は上手くいかなかったこれも購入。
「エンダイブ」ですが、これも二種類買ってしまいました。



 今年一年休んだような結果になってしまいましたが、迷った末にこれもゲット。
そう、「アーティーチョーク」ですよ。内容量は45粒と有りますからこれはちょっと大変ですよ。



 これもレストランに人気の通称イタパセの「イタリアンパセリ」です。
実は、この会社の他にも発注したけれども、発送は1~2月と言う事で到着次第ご紹介いたしましょうね。


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