畑に吹く風

 春の雪消えから、初雪が降るまで夫婦二人で自然豊かな山の畑へと通います。

秋の山に追憶を追って(その2終わり)

2016-11-26 05:15:00 | 山菜

 尾根を登りつつ、油断なく周囲を見渡す。

薄暗い秋の雨空に浮かび出たのは山芋の「むかご」のようですよ。

 

 「むかご」のなっている蔓を視線で追うと、やはり太い山芋の蔓。

こんな遅い季節になっても、初雪が降らない限りはスベルべは山芋を探し出してしまいます。

 

 山芋の蔓には「節(ふし)」と呼ぶ関節があります。(山芋の蔓に似たトコロに節は無い)

その節の一節。土から出た最初の蔓はこのように残り、これを探し出すのが名人かな(笑)。

 

 なおも、尾根を登り続けると「根曲竹」の群落にぶつかります。

山の畑からは離れた、こんな場所に忙しい春の畑の仕付け時期には来れないけれど、もったいないなー。

 

 我が家の山の畑と、我が家の間は狭い区域ながら本当に宝の山ですね。

竹藪をかき分けて、上へ上へと登り続けます。

 

 オットー、今度は「ゼンマイ」の枯れた群落です。

昔は、ベテランの女性たちが競って採ったゼンマイも今は採る人も少なくなり、こんな秋を迎えます。

 

 「ゼンマイ」の落ち葉なんて珍しいでしょう。

なお、手前の大きな枝と葉の枯れたものは「山独活」のものですよ。

 

 尾根の途中から、廃道に近い状態になった旧道にたどり着き下り始めます。

昔、昔のまた昔。こんな風景を見ながら収穫した重い大根を背負って下ったものですよ。

 

 廃道は語る事なし。

ただ、冷たい晩秋の雨に濡れるのみ。古い追憶、感慨に浸りながら下るスベルべでした。

                (終わり)

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初霜「農天市場」の最終回前日の朝です

2016-11-25 21:26:56 | 

 例年よりは遅いと思うのだけれど、今朝は初霜の朝。

山の畑では霜柱が結構長く伸びていました。

 

 私たち家族が呼ぶところの「マックスの柿の木」は今年は大豊作。

枝も折れんばかりにたわわな実り。マックスが存命中だったら大喜びしたことでしょう。

 

 「マックスの柿の木」にツルウメモドキを見つける。

来年、いや再来年には立派な飾り用の蔓に成長することでしょう。

 

 「越後の台所 すずきち」さん仕入れ日だったが約束の時刻を遅くするようにメールを送信。

葉物野菜が霜の害に遭いやすく、気温が上がり自然に溶けるのを待つためでした。

 

 心配した霜による害、しおれ状態も無く、元気に立ち上がった葉物野菜。

紫色の小松菜「紫祭り」も寒暖の差で発色がはっきりしてきています。

 

 スベルべママは主として葉物野菜を収穫。

スベルべは重い根菜類。大根を中心として収穫作業を進めます。

 

 それにしても、何時、初雪が畑を埋め尽くしても仕方ない季節にまだこの状態の山の畑。

「宝の山」と呼ぶべきか「悩みの種畑」とでも呼ぶべきか。

 

 野菜の成長が全般に遅かった今年の秋でした。

「エンダイブ」も本当は開いた葉を縛って、中心部を軟白化したかったのですが・・・・。

 

 紫色の白菜「紫奏子」もとうとう最後まで巻かなかった。

でも、中心部に近いところは、茎も鮮やかに発色しているから使えますね。

 軽トラに次々と収穫したやさいを積み込みます。

相変わらず、種類的には数えきれないほどの品種の野菜です。

 9時を少し過ぎたところで、帰路につきました。

帰宅し、一人で農天市場に行き根菜類を洗っていると、「越後の台所 すずきち」の仕入れ担当が到着。

 山のような野菜を、軽トラに積み込み、お茶を一緒に飲んでお別れ。

それにしても、「越後の台所 すずきち」グループの野菜の消化は活発ですねー。

 さて、明日で今年の「農天市場」の営業が最終日を迎えます。

今のところ、来年の営業はやるかやらないか、やや不透明。

 何しろ、老境に入りつつあるスベルべ夫婦。正直疲れます。

疲れがなかなか取れなくなっています。もう少し自分たちの暮らしを余裕をもって楽しみたい。

そんな気持ちも心をよぎると言う事は、順調に老いを重ねていると言う事でしょうか。

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秋の山に追憶を追って

2016-11-25 05:57:47 | 山菜

 先日、仕事の相棒でもあるスベルべママは半日のパートに頼まれ午前中は不在。

不在を良いことに、晴れ間を待って一人で、晩秋の山の尾根に向かった。

 

 

  古い、楢の木の根元に育ち過ぎた「ナメコ」を見つけた。

何年も前に、この尾根が「ナメコ」と「平茸」の宝庫と化したことがあったっけ。

 

 古い写真をハードディスクの中から探し出してみた。

この写真の撮影日は2016年12月となっていました。

 

  先ほどお見せした今年の「ナメコ」は成長しすぎで食べられません。

でも、店で売っている小さなものよりも、これくらいに成長し傘が開いた状態が美味しいのです。

 

  今でも、この尾根に枯れた楢の木はありますが、キノコの雰囲気はありません。

10年前には、この尾根とは言わず、山全体の楢の木が「楢枯れ病」で枯死していたのでした。

 

  これも、先の「ナメコ」と同じに10年前の「平茸」写真です。

木が枯れても、表皮がしっかりと着いたこんな状態がキノコが繁殖する条件なのですね。

 

 こんな風に「平茸」はびっしりと密生するように出ていたのでした。

初めて見つけてから、3年ほどはこの尾根をはじめ、一帯の「ナメコ」「平茸」はスベルべの独占状態。

 誰もが、この山に、そしてこんな状態のキノコが12月に出ているなんて知らなかったのでした。

山の畑の近くの雑木林で、シイタケ栽培用のホダ木を伐り出そうとして小さな平茸を見つけたのが最初。

 自然が大好きで、いつも小動物、野鳥、植物などを興味深く見るスベルべの習性が良かったよう。

徐々に多くの人が知るようになり、独占状態は終わりましたが、本当に夢のような一時期でした。

 なお、「平茸」は人工栽培され、「シメジ」と名付けられてスーパーなどで売られています。

でも、天然のこの「ナメコ」や「平茸」の野趣に富んだ味には到底かなうものではありません。

               (続く)

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小春日和に仕事を急ぐ

2016-11-24 04:18:12 | 野菜

 久しぶりの快晴、「小春日和」の一日は大忙し。

日の出を待って、高床式住宅の地階から野菜を出して乾燥に努める。

 

 前の写真のコンニャク芋に続いて里芋を出す。

右の紙製の箱に入った芋は「タケノコ芋」で、主に親芋を食べるものですね。

 

 陽のさす日が少なく、苦労している大豆の乾燥が課題でしょうか。

晴れ具合を見ては、表に出したりひっこめたりの繰り返しです。

 

 こちらは、「莢もぎ」と言って、豆の木から鞘を取ったもの。

こうすると乾燥は効率だけれど、もぎ取る手間が大変。ぴちぴちと言うはじける音に陽のありがたさ。

 

 左が晩生の枝豆として美味しい「肴豆」で右の緑は、枝豆でも大豆としても美味しい「秘伝」。

今年の秋の天候不順を象徴するかのように、虫食いが多かったですね。

 

 こちらは、来年用の種芋として選別した里芋です。

大き過ぎず、小さ過ぎずを心がけて選別し、来年もまた同じ種類を作ります。

 

 これは奈良の「SAKKO」さんから昨年頂き、今年も作った「とうの芋」です。

芋としても美味しいけれど、その特徴は親茎の味にあります。「やつ頭芋」の茎より柔らかで美味しい。

 

  これは「タケノコ芋」の種芋です。

こうして、乾燥して来年用の種芋として保存するのです。

 野菜、豆類や芋類を乾燥のために広げて次は畑へ。

おっと、その前にスベルべトーちゃんは9時から約束のテレビの収録です。

 収録を終えてスベルべママがいる畑に自転車で急行し里芋掘りの手伝い。

慌ただしく昼食を終えてスーパーへクレソンを出荷し、休む間もなく山の畑へネギの収穫へ。

晩秋の貴重な晴れ、小春日和は目の回るような忙しさで過ぎ行きます。

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食材の調達はスベルべトーちゃんでした

2016-11-23 05:40:21 | 食べ物

 おっとー、ピントが甘かったか、30分の1秒のシャッター速度のための手ブレか。

折角の大切な我が家野菜のガラスのボール入りのサラダがぶれちゃっています。味はOKですが。

 

 これは先日来、スベルべママがはまっている「ぬか漬け」です。

いや、味にはスベルべもはまっていますが。7種類の野菜はもちろん我が家産。

 

 「豆鯵の南蛮漬け」です。豆鯵は地元とも言える佐渡産ですよ。

ここからは、スベルべトーちゃんが野菜の出荷に行った際に購入した食材です。

 

 続いて、寺泊産の「メギスの煮つけ」です。メギスはキスと違い深海に生息しているようです。

このメギスのフライも軽くて美味しいですけれど、面倒だからスベルべトーちゃんが男の料理で煮つけ。

 

 スーパーの肉のコーナーで目に留まり買ってしまった「鶏の砂肝と肝臓の煮つけ」です。

これも、「豆鯵の南蛮漬け」を作るスベルべママの隣で、男の料理でささーっと作成。

 

 隣の焼酎グラスの中身は赤ワイン。安い箱入りのワインで、残り少ないと思って注いだらこの通り。

もう少し少ないワインを飲んで、次は焼酎のシークワーサー割と行こうと思ったのでしたが・・・・。

 

 隣のスベルべママはワインを見て、「私にも少し」と言うので箱から容器を取り出し絞り出す。

初めてこの箱入りワインを買った時は二人で「ひゃー、養老の滝だー!」なんて歓声が漏れてしまった。

 

 娘たち二人も結婚して家を出てしまった現在、お酒は夫婦の夕食に欠かせないものに。

ま、体を壊さないように、「百薬の長」として飲む程度のお酒はすぐに眠気を呼ぶのが欠点(大笑)。

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