アケビの中身は熊の食べ物(その1)
アケビを食べた経験はたいていの人が持ち合せているのではないかと思う。
でも、それはほとんどが甘くて種の多いアケビの中身であり、
皮は食べた事が無いのではなかろうか。実は、あの皮こそ大人の食べ物と呼んでも良い、
美味しいものなのだ。
山菜の食べ方、保存、栽培は我が新潟県のお隣、山形県の方が随分発達し、
美味しさを享受することについては、我が新潟県民の遠く及ばないところだと思う。
何かの本でユーモアたっぷりに書いた一文を見つけた。
曰く「山形じゃ、アケビの実は熊の食いもんでー、皮が人間の食いものだー」なんて。
食べ物に関しての好奇心旺盛な私が試さずにはいられない話だ。
幸いと言うか残念と言うか、最近野山を駆け巡って、木の実を採って食べる子供など見かけない。
アケビとて同じ事で、最近は少し藪を覗くと農道の脇でもいくらでも手に入るのだ。
出来るだけ大きくて、肌がきれいな紫色の物を選ぶ。
妻はあの独特の甘さのファンだが、辛党の私には少し苦手なほどの味。
さて、中身は食べても良いし、もちろんスプーンでかきだして捨てても良い。
ま、熊がもったいない何て怒る事も無いでしょうから。
(続く)