夢見るババアの雑談室

たまに読んだ本や観た映画やドラマの感想も入ります
ほぼ身辺雑記です

半村良著「獄門首」光文社時代小説文庫

2009-03-08 21:50:20 | 本と雑誌

半村良著「獄門首」光文社時代小説文庫
半村良著「獄門首」光文社時代小説文庫
両親が殺され 寺で育ち やがて道場で武芸を覚え
住む場所が変わるごとに 名前も出世魚のように変わっていく男は 血は争えず 目的を持って盗賊と仕事するようになる

と おそらく物語の半分で作者が病死した為に本作は未完である

でも面白い

主役が 獄門首になるか かわして高笑いで終わるかは分からないが

読後感良い終わり方をしただろう

そんな気がする

未完のまま
なのが実に惜しい

妙にさめた主人公に恋の一つもさせてみたい

などと 思うのだ

名前が変わって大きくなっていく男

ふと斎藤道三

美濃の蝮ーと呼ばれた男を思い出しました


神頼みに走る長男

2009-03-08 21:08:52 | 子供のこと身辺雑記

神頼みに走る長男
神頼みに走る長男
神頼みに走る長男
クリーニングを取りに出掛けようとしたら
長男が「僕も一緒に行く」と ついて来ました

近所の神社さんへ お参りしたかったらしくて

土曜日には学校近くの総社にお参りしてきたとか

神頼み

写真は津田天満宮

向かって左に白梅 右に紅梅

対になって咲いていました

最後の写真は 今日のお昼に作ったほうれん草とハムのスパゲティー


犬飼六岐著「筋違い半介」講談社文庫

2009-03-08 14:02:42 | 本と雑誌

犬飼六岐著「筋違い半介」講談社文庫
犬飼六岐著「筋違い半介」講談社文庫
「筋違い半介」自分と違い生真面目な兄を切腹に追い込んだのは 意外な人物だった

出たとは言え半介にも家族を思う心はあったのだ

「死体を背負った男」
誤解から斬り合いで死んだ侍を運ぶ事になった男は その死体の持つ手紙を読んだことから 家族の大切さ自分の至らなさを思う

「牛蒡堂の春」
学問で名を上げようと私塾を開くも 集まるは近所の子供ばかり
初めて入門したいと現れた若者がいたが

「口増やし」掟破りをしている男に意趣返しとして 家族を増やして貧乏にしてやろうと思いたった男達は なんと夜ばいを仲間全員でかけることに

惨憺たる結果に終わるのだが

「女難街道」これはしみじみとした人情話
自分を抜いて歩いた若い娘に武士はむっとするが
その娘が追われていることを知りー

後から登場する武士の妻女がいい

「おこう」乱暴者の男に長屋の住人達は迷惑を受けていた

子供の目から薄幸の女を描く

「村破り」黒い山伏の寄せる難題に 器量良しの生娘から奪われた村人達は いかさまぶりに気付き爆発する

文芸評論家 小梛治宣氏の解説も詳しく丁寧です

今後 注目してよい時代小説の書き手の一人かと