決定版 日本のいちばん長い日 (文春文庫) | |
半藤 一利 | |
文藝春秋 |
太平洋戦争終戦に至るまで
国民の死やその犠牲に苦しみ 我が身はどうなろうとも戦争を終わらせたかった昭和天皇の思い
敗戦を終戦を受け入れられなかった若い将校たち
責任を感じ 己の命を絶つ阿南陸相
意見は対立しながらも 互いへの敬意と理解があった政治家
政治家も軍人も 日本という国のために 己の命などは捨ててー
1967年には岡本喜八監督にて非常に豪華な出演者で映画化もされております
戦争を終わらせるための人々の苦慮 駆け引きが書かれたノンフイクションです
翻訳されたポツダム宣言に目を通した時の昭和天皇の言葉
「ともかく、これで戦争をやめる見通しがついたわけだね。
それだけでもよしとしなければならないと思う
いろいろ議論の余地もあろうが、原則として受諾するほかはあるまいのではないか
受諾しないとすれば戦争を継続することになる
これ以上 国民を苦しめるわけにはいかない」
ポツダム宣言は7月27日に出されています
もしも この時すぐに この昭和天皇の気持ちが受け入れられていたらー
広島や長崎への原爆も ソ連からの攻撃も無かったでしょうに
この本には学校では教わらなかった 教科書にはない国民を日本を案じる昭和天皇の言葉が書かれています
従容として終戦を願うーそのためにはどこにでもいき人々をさとそうーとまで
目先の自分の利益ばかりを追い 国ごと売り払いかねないーそんな政治家さんにも読んでいただきたいー
できるだけ事実を追おうとして書かれた本だけに
肚に響く内容です