夢見るババアの雑談室

たまに読んだ本や観た映画やドラマの感想も入ります
ほぼ身辺雑記です

「Number 永久保存版 浅田真央」 (株)文藝春秋

2017-04-21 20:15:20 | 本と雑誌
Number5/5特別増刊号「永久保存版 浅田真央 ON THE ICE 1995‐2017」 (Sports Graphic Number(スポーツ・グラフィック ナンバー))
クリエーター情報なし
文藝春秋



フィギュアスケート選手生活から引退された浅田真央さんへ送られた言葉
これまでの浅田真央さんの写真 そうしたもので構成されている本です



これが表紙です



こちらは裏表紙



目次です


小塚崇彦さんと小塚嗣彦さんの寄せられた言葉は 特に読み応えがあります

トリプルアクセルの先駆者でもある伊藤みどりさんの言葉も

少し残念なのは ここに高橋大輔さんと浅田舞さんの言葉がないこと

浅田真央さんを語るなら このお二人は欠かせないと思うのですがー
(鈴木明子さんより 村上佳菜子さんの言葉がほしかったなーと思ったりーね^^;)

掲載された浅田真央さんの写真はどれも美しいです

目次の次のページの2ページ見開きのリチュアルダンスの赤い衣装の写真

14ページと15ページと2ページにわたるソチ五輪ショートのアップの写真
16ページと17ページの2ページにわたるソチ五輪フリーの演技中の姿
特に浅田真央さんの美しさに はっとさせられます

テレビでは国別対抗の様子が放送されています 
でも もうこの試合に浅田真央さんが出ることはない

各選手の演技を観ながら そうした想いの方が強いです

頑張れ!と思いながら それでも見ているのですけれど

浅田真央さんがいない大会 試合

熱と力がー入らなくて


滑っているわね
そうねえとー

「全てヒョウ柄にする日まで」

2017-04-21 15:51:34 | 自作の小説
姉は信じられない凝り方をする人間だ
アニマル柄の服を着ていた時に買った宝くじで高額の当せん金を得たものだから
以来 アニマル柄 特にヒョウ柄を好むようになった

クッション パジャマ 部屋着 バッグ カーテン 絨毯 毛布 布団 暖簾 壁紙 トイレマット スリッパ
照明器具のカバー コート ガウン バスローブ 手袋 帽子 テーブルクロス スマホのカバー
車までヒョウ柄塗装を特別にしてもらった

いつしか家の中はヒョウ柄ばっかし

心やすまらぬ家になった

そんな姉はヒョウ柄の傘を紛失し警察に届けた


もしも盗んだ人間がいるなら随分と趣味が悪いと思うが

二十代後半で週に三日ほど学校に教えに行くだけの大学院生という身分では 自営業の姉には逆らえない
僕が大学生の時に数年置きで両親は死んだ

その後もキチンと僕を社会人にすると両親の墓前に誓った 心正しい姉には宝クジが当たるという神様からのご褒美があった
ヒョウ柄を愛するのは神様へのご恩を忘れない為だと姉は言う

自分を正当化する為なら どういう理屈も見つける姉だ
姉はそういう人間だ

僕には発言権はない
それが我が家の家風だーとも姉は言う


ところが姉の傘を持った死体が出てきてー一気に姉は殺人事件の容疑者になった
取調べにあうという貴重な経験をした姉だが

警察もバカではなく すぐに真犯人は見つかった

姉が傘を忘れたのは行きつけの美容院 
姉がパーマをかけている間に雨が降り ある客は目立つその傘を勝手にさして店を出た
ヒョウ柄傘泥棒さんは その帰り道に傘を持っていない人間に「その傘寄越せ」と間抜けな争いになり・・・
「これは私の傘よ 渡さないわ 奪うんなら力づくでとってごらん」と言って
力づくで傘を奪われ 殺された

たかがヒョウ柄の傘で殺人犯

疑いが晴れた姉は叫んだ

「よくも人の傘を もう!ヒョウ柄簀巻きにしてやろうか!」


その前に これに懲りて もうヒョウ柄好きはやめないかと僕は思ったんだけどね

姉は人殺しの疑いが簡単に晴れたのも ヒョウ柄の 神様の御利益と思ったらしい

近頃では家の外壁もヒョウ柄で塗装しようと計画しているらしい

「そうしたら お前 きっとね こう呼ばれるわよ
ヒョウ柄屋敷のお坊ちゃんってね
楽しみじゃない?」


嬉しそうに姉が微笑む 


姉はそこそこ美人なのだが 恋愛に縁が無いのは ヒョウ柄が男を遠ざけているんじゃないかと僕は思っている

もしも姉を守る神様がいるのならー 姉から男を遠ざけようとする焼き餅焼きの神様かもしれないけどね


(碧様のツィートから思い付いたものです 有難う^^)


堂場瞬一著「内通者」 (朝日文庫)

2017-04-21 15:36:46 | 本と雑誌
内通者 (朝日文庫)
堂場瞬一
朝日新聞出版



千葉県警捜査第二課の結城孝道には小学校教員の妻と大学生の娘の若葉という家族があったがー妻は倒れて間もなく死亡する

その頃 若葉には「結城の娘ではない」といった不可解な電話がかかるがー真実を確かめる勇気が若葉は持てないまま 月日は過ぎた

椎名という男が自分の勤務する会社についての情報を第二課にもたらしていたがー決定的な証拠はあげられないままに時間は過ぎる

結城に連絡してきた椎名は 記者に結城に暴行を受けたと話した後 姿を消した

そして若葉が警戒する警察官の目の前で攫われる

いつかは話そうと思いながら 若葉が養女であると言えなかった結城

若葉だけが養女になったことを恨んでいた椎名

事件解決後 若葉は自分が警察官になるつもりで勉強していることを 結城に話す

家族とはー

「内通者」という題そのものが 話のスジから目をそらさせようとする目くらましのように思えなくもありません

もしくは犯人がした「一つだけの良いこと」へのアイロニー(皮肉)か

2時間ドラマに向いたスジのようにも思えます