秘密の扉 OST (SBS TVドラマ)(韓国盤) | |
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英祖はソンを救う手立てを考えていたのです。
書斎を作った事だけを認めろと言いました。逆賊を養成し、書斎の者たちを逆賊の思想に染めた事は、全てナ・チョルジュの責任にすれば良い・・・と。
そうすれば、世子の座を降りるだけで良いから・・・と。
これだけが、ソンの命を守り、サンを世孫のままで守れる方法は無いと英祖は言いました。
一旦は断ろうとしたソンですが、サンの事を言われると・・・ねぇ。
と言うか、ソンはやはり自分の夢や民の願いのみにとらわれてて、サンや世子嬪ホン氏の思いを忘れがちです。
その点、英祖は流石・・・というところです。
王と言う立場ゆえ、守らなければいけない事、気を配らなくてはいけない事が多々あって、それらをどんな時でも一つも忘れたりはしてないんです。
英祖は、ジェゴンを呼び、ソンを説得しろと命じました。世子の座を降りる事です。
でもね、ジェゴンはずっとソンの傍でソンを見て来ました。だから、ソンの思いは痛いほど分かっているのです。
だからこそ、そんな事言えませんでした。
かと言って、英祖の命令は絶対です。
結局、ジェゴンは職を辞しました。
ソンにとっては、頼れる人が又一人いなくなったのです。
英祖は、自らの手で、ソンを納得させるしかありませんでした。
で、まずはソンの手足をもぐ事にしたのです。チャン内官、チョ・ジェホを流罪にし、ウソプも投獄。
それを知ったソンは、英祖に談判に行こうとしたんですが、ホン氏が止めました。
廃位を認めてください・・・と言いました。
彼女も、それしかサンを守る術は無いと思ったのです。
自分はソンにどこまでもついて行くと言いました。囚人としての暮らしでも構わない・・・と。でも、サンだけは、守ってほしいとね。
英祖が廃位の手続きを始めると聞いたミン・べクサンが、それを辞めてほしいと直訴。
そして、自分の命を捨てる代わりに、息子ウソプを助けて欲しいとも言いました。
でも、英祖は許しません。生きて、息子を正せなかった罪をお前も一生悔いて生きるがよい・・・と言いました。自分もそうだと言う事です。
しかし、べクサンは、その夜、自害して果てました。
英祖をそれを聞いて、言いました。
「世の家庭の父親は実に気楽なものだな。子供の為に、いつでも死ねるのだからな。だが、君主である父親は息子の為に何ができるのだろう・・・。」
辛く苦しい胸の内が分かります。
ウソプは一旦釈放されました。
『お前と世子様は愚直過ぎる。だから酷い目に遭うのだ。だがな、私はこう思う。世子様とお前は呆れるほど不器用な若者だから、それゆえに、尚更誇らしいと』
息子ウソプに残した言葉でした。
泣けたわ~っ
べクサンの死で、老論派が変わるかと思ったら甘かったです。
領議政のキム・サンロは、尚更ソンへの憎しみを募らせたのです。ずっとべクサンとは同志とも言える仲だったのです。
その友が、ソンと関わったがために、このような末路をたどる事になってしまった・・・と思いました。
だから、いっそうソンを幽閉、廃位なんぞという処罰じゃ納得出来なくなったのです。
英祖は、老論派の面々に取り囲まれ、強訴されましたよ。
あんなに、王を追い詰めるモノなの?派閥って言うのは・・・
老論派は、ソンは勿論、逆賊の息子であるサンも、処罰しようと考えていました。
それを知ったホン氏父は、老論派ではあるけど、サンは娘の子です。何としても助けたいですよ。
で、英祖に訴えました。
ソンとサン、二人の内どちらかを選ぶなら、サンを選ぶ・・・と。
英祖は流石にサンまで殺されたりすることは無いだろうと思っていました。でも、それが甘い考えかもしれないと思い知らされたのです。
自分の手で息子の命を奪うなんて、人間じゃない・・・と怒った英祖ですが、どうしようもありませんでした。
ホン氏父の苦しみも充分分かったからです。
ソンも驚き、怒りました。自分だけでなくサンまで・・・と言うのですから。
そんな時、鳴砂団が挙兵するという知らせが、ジダムを通じてもたらされました。
ナ・チョルジュが内官に化けてソンに会いに来ました。そして、計画を告げたのです。
ソンには、英祖のいる離宮を任せたい、殺すか幽閉するかの判断はソンに任せる・・・と。
ソンは考える時間をくれと言いました。
英祖は、領議政のキム・サンロを呼びました。
サンにまで責任を取らせるのを防ごうとしたのです。
ソンを戸籍から除き、サンは、亡きソンの異母兄孝章世子の養子として王位を継がせると言いました。
これ以上の譲歩はしない・・・と英祖。決裂なら、どちらかが死ぬまでの戦いとなる・・・とね。
英祖の並々ならぬ決意を知り、サンロはその条件をのみました。
英祖がソンを呼びました。
息子の事は父親である私が全て把握していると思っていた。それは、思いあがりだったようだ。
いっそ、私の息子に生まれなければ良かった。普通の家庭の息子に生まれたら良かっただろうに。
私の子に生まれたばかりに・・・。
泣けた~っホントに泣けた~っ
ソンは、父の決心を察しました。
悔やんでも悔やんでも悔やみきれない思いだったかも。でも、誰が悪いとか、良いとか言う問題じゃないんですよね、これは。
ホント、時代が悪かったと言うか、生まれた環境が悪かったと言うしかないかもね、英祖の言うように。
ソンは、ホン氏父を呼び、サンは大丈夫なんだな・・・と確認しました。
自分さえ決心すれば・・・と。
最期に、ソンは、サンと遊びました。
サンは、父が王位を継げないなんてことは嘘だと母から聞き、本当に嬉しそうです。
ソンは決心しました。蜂起はしない・・・と。
“武力で王座を手に入れたら、民にとって非情な君主となってしまう。間違った手段を取って生き残っても、目的は達する事が出来ないだろう。間違った手段が我々を変えてしまったからだ。蜂起の取りやめは敗北とは違う。夢の為に多くの忍耐が必要だという、この現実を受け入れるだけだ”
この手紙を読んだチョルジュ。
蜂起を決行しましたよ。もう、彼らには立ち止まる事は出来なかったのです。それに、ソンをみすみす死なせてしまうなんて、出来なかったのでしょう。
鳴砂団が、離宮に忍び寄りました。
ジダムの話で、それを知ったソンは、急ぎました。
で、危機一髪、英祖を救ったのです。
英祖は、その剣で、自分を殺して王座につけと言いました。父より息子が先に死ぬと言う事が、英祖には耐えられなかったのです。決心した今になっても・・・。
でも、ソンは、剣を捨てました。
苦しまないでください・・・とソンは言いました。
「私が去るべき時なのです。敵を殺して王座を取る、負の連鎖を断ち切らねば。虐殺を指揮した手で未来をつくるのがどれほど辛い事か、誰よりも父上がご存じでしょう。」
処刑の日、皆、泣きながらソンを見送りました。
ソンは静かに米櫃の前に進みました。
その時、サンが駆け付けて来たのです。父の最期の言葉を託され、じっとしてはいられませんでした。
手紙を握りしめ、裸足で父に飛びつきました。
「死んではなりません。」
何度も何度も泣きながら訴えました。
ソンは、兵に、サンを連れて行くよう命じました。
門から外に出されたサンですが、門を叩きながら訴えました。
その時、ジェゴンが駆け付けました。チェ尚宮から知らせを受けて、飛んで来たのです。
サンを宥めました。父上に叱られますよ・・・と。
二人で、門の中に向かってお辞儀をしました。
ソンは、米櫃に入りました。
英祖は、その様子を目をそらさずじっと見つめていました。
英祖の死の後、サンは即位し、第22代王となったのです。
“私はもうすぐ死ぬ。だからお前は私の仇を討ってくれ。私の仇を討つために王宮の最も美しい場所に書斎を建てよ。そして、身分の差無く人材を集め夢を実現させよ。そうすることこそが私の仇を討つ最善の方法だ”
この遺言どおり、正祖は奎章閣という人材育成機関をもうけました。
そして、即位してすぐに宣言したのです。
「私は思悼世子の息子だ。」
・・・と。家系図からも削除されてしまっていた父ソンの名誉を回復したのです。
成人したサンを演じていたのが、イ・ジェフンくん。ソンとの二役だったのね。知らなかったから、正祖が振り向いて、彼だと分かった瞬間、なんだか救われた気分になりました。
あのままじゃなんとも苦しくてね、気持ちが。
とにかく、完観です。
見応えのある作品でした。
ラスト、あまりにも泣けて、またまた目が膨れてるわたくしです。