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明宗が、昭格署を廃止し、チョ祭も取りやめにするという王命を出しました。
ユン・ウォニョンたち小尹派は、大騒動となりました。
文定大妃もウォニョンも、大尹派が明宗を動かし、自分たちを牽制しようとしている・・・と考えました。
で、まずは上奏し、その後、登庁を拒み、最後は跪いて大声で抗議する・・・という、いつもよく見る光景になって行くわけです。
抗議と言っても、あれじゃ、強訴としか思えないけどね、あたしゃ。
でも、今回は明宗も一歩も引かず、大臣たちが大挙して跪いていても、一切聞き入れませんでした。
一方で、成均館の儒生たちは、昭格署を廃止するよう、こちらも宮殿の門前で座り込みをはじめました。
朝鮮は儒学を国教と据えていました。だから、道教は異端・・・とみなす風潮があったのです。
まーどっちもどっちって感じね。
昭格署では、オクニョたちも落ち着かない状況でした。
自分たちの職場が無くなるかどうかってことですからね。
長官は、明宗は廃止の王命を出したが、大妃が守ってくれるというので・・・と、そのまま祭祀の準備をするようオクニョに言いました。
で、オクニョがこんな時になんですが・・・と道流を辞めたいという意志を長官に話したのです。
やっぱり・・・です。思ったとおり、長官は聞き入れませんでした。
官婢の身から抜け出せたのは、道流になるという条件を受け入れたからで、その条件を守れなくなったら、官婢に戻るのが筋というものでしょう。今回は、長官の言う事が正しいとあたしゃ思いますよ。
養父を助けたいという思いは分かるけど、その言い分は自分を特別だと思ってるとしか見えません。人の命は最優先されるべきですが、あっさり許してくれるなんて思っていたのなら、そりゃ、思いあがりもいいところ。正義をかざせば何でも通ると言うもんじゃないと思うんです、酷なようですが。
でもね、結局、オクニョは辞表を出して、許可なく辞めるんですよ。
それも、大妃がチョ祭を明宗に断りも無く独断で行おうとしている、どさくさに紛れて。
ま、その日がチョンドゥクの裁きの日だったと言う事も理由の一つですが。
う~ん・・・。
実行力があるとか、強い信念を持っているとか、苦境にもくじけないとか、慣習にしばられないとか、いろいろ長所についての表現はあるでしょう。
でも、それは裏を返せば、勝手だと言う言葉でひとくくり出来るかと。
チョンドゥクの命がかかっているから・・・と言えば、オクニョの行動は見上げたもんかもしれません。だけど、味方以外の立場に居る人にとってはハタ迷惑としか言えません。命を持ちだされたら、人は受け入れたり従うしかないと思います。
ま、主人公だから、しょうがないのでしょうね。これぞ、史劇の主人公・・・ですわ。
明宗は、大妃が勝手に事を進めようとしていると知ると、行列を止めに走りました。
チョ祭も中止、昭格署も廃止です・・・と明宗はきっぱりと大妃やウォニョンたちに言いました。
「王様は王様の思うようにになさい。私は私の思うようにするから。」
と、大妃は、全く話が分からない言い方をしました。
「王命に逆らうなら、法で裁くしかありません。」
と、今回ばかりは明宗も一切引かずに言い切りました。
それでもまだ大妃は明宗を甘く見てました。口ばかりで行動には移せないだろう・・・と。
でも、明宗は行列を兵で取り囲ませ、逆らうなら、大臣たちを捕える・・・と言ったのです。
昭格署の長官はチョ祭の準備を整えて、大妃たちの到着を待っていました。
そこに、オクニョの辞表が届けられたのです。
オクニョは、チョンドゥクの裁きの場に急いでいました。
途中で、テウォンと会いました。
テウォンもまた、自分が外知部になろうと、準備をして来ていたのです。
元外知部の人間を見つけたのですが、過去に懲りて、今は役目を果たす気は無いと言われ、テウォンは自らが外知部になろうと思ったのです。ただ、彼は役人です。
その立場では、外知部にはなれないようですね。
オクニョが来てくれて、テウォンもほっとしたでしょう。
オクニョは、一方的に罪を言いたてられ、反論も出来ずに泣いていたチョンドゥクの代わりに、従事官の主張にことごとく異議を唱えました。
それは全てオクニョの仲間たちが必死になって調べ上げてくれた証拠や証言に基づくものでした。
オクニョ自身も、ヤン武将と共に死体の検分をし、その様子から、刺殺だとは考えられないと結論を出しました。
まさか、外知部が現れて、反論されるとは思ってもみなかった従事官。
勿論、彼にはドンジュたちの息がかかっていますからね。調べは不十分だし、検死官には嘘の証言をさせるし、目撃者だっていい加減なもの。
とにかく早く事件を収束させ、チョンドゥクに濡れ衣を着せてしまいたいという一念でやってきたわけで。
反論され、辻褄が合わない事を指摘されると、逆切れしてオクニョに大声を挙げるのが精いっぱいで、まぁなんとも情けない様子です。
刑曹の役人は、オクニョの主張を全面的に認め、再捜査を命じました。
ところが、既に遺体は埋葬されてしまっていたのです。これまた違法行為でした。
裁きが終わるまで、埋葬してはいけない規則なのですが、遺族に頼まれて・・・とか何とか。
これでやっと無実が証明できると喜んだのもつかの間。オクニョやチョンドゥクはがっくりしました。
オクニョは、遺体を掘り起こし、再度検死すべきだと主張しました。
流石にそれは・・・と居並ぶ面々は驚き、怒りました。
役人も、自分の一存で決められないと思い、明宗に指示を仰いだのです。
明宗も、墓を掘り起こすと聞き、それはいかんだろうと言ったのですが、役人は、この場合は、必要な事だと思う・・・と率直に意見を述べました。
で、明宗は、遺体の再検死を命じたのです。
外知部としてのオクニョ、華々しいデビューですね。