鬼(トッケビ)OST (2CD) (tvN TVドラマ) (Pack 1) | |
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登場人物たちが愛しくて愛しすぎて泣けてきました。
シンが消滅するとともに、彼を知っている人全ての記憶から、シンが消えて行きました。
それは、神の配慮でした。
ウンタクはそれを感じ、必死になってノートにメモしました。
“絶対に忘れないで。彼の名前はキム・シン。背が高くて、悲しそうに笑う。雨となり初雪となって来る。彼は必ず約束を守る。だから忘れないで。あなたはその人の花嫁よ”
記憶が消える前に、出来る限りのシンの記憶を書き残そうとしたのです。
シンは一人雪原に立っていました。
高麗の武将の姿です。呪いがかけられる前の、本来のシンの姿ですね。
シンの罰は終わったと神は言いました。だから、全てを忘れて眠りにつき安らかになれ・・・と。
しかし、シンはそれを拒みました。この場所に残る事を選んだのです。
ここに残って、風となり雨となり初雪となることを。
それだけはお許しください・・・と神に祈りました。
そこに神はいませんでした。トッケビただ一人、光と闇のはざま、この世とあの世のはざまに取り残されること、それを選択したのです。
9年が経ちました。
ウンタクは、ラジオPDとなり、自分の番組を持つまでになっていました。
死神は、死神として生き、ドクファは下積みからチーム長にまで昇進していました。
サニーは、相変わらずチキン店を経営しています。そのビルのオーナーでもあるので、商売では成功を収めているようですね。
そして、ウンタクと高校の同級生で委員長だったユラは弁護士となり、今も付き合いが続いています。
ウンタクは、雨が降ると精神的に不安定になり、無性に泣けてくる状況が続いていました。
その理由が何なのか、全く分かりません。
そして、自分が書いたあのメモの意味も。
精神安定剤の様な薬を服用しているようですね。
もう、幽霊を見る事も無いようです。
自分が、何かを忘れていると感じていました。大切な何か、重要な人を。
メモに書かれているキム・シンと言う人物、それがどんな人だったのかも。
胸にかけているペンダントすら、母の遺品なのかどうかも・・・。これはシンからのプレゼントなんですけどね。
今年も初雪が降りました。
ウンタクは、会社の屋上で一人考え込んでいました。
自分は何を、誰をわすれたのだろうか・・・と。何故、深い悲しみだけが残っているのだろうか・・・と。
“誰か・・・誰でもいいから私を助けて”
そう、ウンタクは心で思いました。
誕生日だったのかな?小さなケーキにろうそくを一本灯していました。
で、そのろうそくを吹き消した瞬間、シンが現れたのです。
武将姿のシンが目の前に現れたので、ウンタクは本当に驚きました。
シンは、真っ直ぐにウンタクに歩いて来ました。そして、力いっぱい抱きしめたのです。
驚いたウンタクですが、何故か涙がこぼれました。
でも、次の瞬間、我に返ったウンタク。シンを押して離れました。
この状況、普通に見ると、どー見てもシンは不審者です。
我に返ったウンタクも、そう感じました。
が、それ以来、度々シンの姿を自分の周辺で見るようになったのです。
9年前シンを知っていた人の記憶から、シンは消えていました。
だから、ドクファも、キム社長も、サニーも、不審な目でシンを見ました。まぁ、恰好が恰好だけに、変な人としか見えませんわな。
でもね、死神だけは覚えていたのです。
一人くらいシンの恋物語を覚えていても良いんじゃないかと言う神の配慮でした。
死神は、ワン・ヨとして、シンに謝りました。900年前のことを・・・。
ある日、台本のミスで気温を2℃というところを、22℃としてしまったウンタク。そのまま放送されてしまったので、部長から大目玉を食らう事に。
ところが、その時、放送局周辺では冬だと言うのに、気温が22℃になり、花まで咲いちゃったじゃありませんか。
シンです。
驚いたウンタクが局の前に出てみると、本当に花が咲いてて、シンが花の下に立っていました。狐につままれた感じです。
シンは、ウンタクが火を吹き消すたびに出現してしまいます。これはシンの意思じゃないのですが、ウンタクにはストーカーじゃないかと思われてしまうんですね。
ある時、シンはある大きな家具会社の会長だと言いました。
実はその時、又仕事でミスして、スポンサーに下りられてしまう事態になっていたのです。で、部長から新しいスポンサーを見つけて来なければ、番組をボツにすると言い渡されてしまってました。
タイミングばっちりですよね。
シンは、ドクファとキム社長の前に行き、自分はキム・シンだと名乗りました。
その名前は、先代の社長・・・つまりドクファの祖父から遺言として残されていました。
ドクファ祖父が残す財産の全てがキム・シンの物だと。そして、キム・シンと名乗る人物が現れたら、要求された物は全て準備してあげること・・・とね。
キム社長は、シンの指示通り、スポンサー契約を結びました。その時、会長の名前はユ・シンジェだと言ったため、ウンタクはシンと気付かなかったのです。
ある日、カナダのホテルからウンタク宛ての手紙が届きました。
昔、アルバイトしていたサニーのお店宛てでした。
パスポートも持っていないのに、何故、カナダから自分は手紙を出したんだろうか・・・と悩むウンタク。
内容に出てくるアジョッシというのが、キム・シンなのか?・・・とも。
ウンタクはカナダに行く事にしました。
初めてだからドキドキする・・・とシンに話をしました。
「初めてとは思えないくらい自然に振る舞える筈です。」
と、シンが言いましたが、自分の事をよく知らないのに・・・とウンタク。
「私を信じて。」
そう言ってシンは微笑みました。
カナダのホテルでは、10年前に投函されたモノだと言う事が分かりました。
改修工事の時、偶然発見されたものなんだとか。
一人で街を歩くウンタク。
以前と同じ秋です。
そして、とある街かどの壁にあるドアの前で立ち止まりました。
何か、気になったようです。
引き返してドアを見ていると、突然そのドアからシンが出て来たのです。
以前も出て来たドアですね。
やっぱり自分を追って来たんだ・・・とウンタクは思いました。
呆れたような、嬉しいような、そんな表情です。
カナダからの手紙を届けに行ったのは、死神でした。
死神はサニーと会いたい気持ちをずっと我慢して、9年の間、一切会っていませんでした。
今回は、シンが気を利かせたのです。
でも、タイミングが合わず、結局、店でサニーと会う事はありませんでした。
その帰り道、道で偶然サニーとすれ違ったのです。
思わず立ち止まって見つめてしまった死神。
サニーも一旦通り過ぎた後、振り返って死神を見ましたが、そのまま行ってしまいました。サニーの記憶から死神は消えてしまっているのでしょうか。