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スポーツでも音楽でも、努力の過程ではなく結果を求められる分野は、この作品に描かれているエピソードが現実なんでしょうかね。
ソンアの悩みがとてもリアルに感じられます。
大田への小旅行がソンアとジュニョンの一番幸せな時だったのかもしれないと、ふと、思いました。
大田の帰り、家まで送ってくれたジュニョンに、ソンアはプレゼントを渡しました。
以前から渡そうと思っていたのです。傘でした。
ジュニョンはずっとホテル住まいでしたから、傘をさす事が無くて、家に一本も傘を置いてなかったのです。
ジュニョンは感動したようです。
高価なものではなく、心に沁みるプレゼントでしたから。愛しそうにソンアを見つめました。
その時、偶然ソンアの母と姉が帰宅。
思わずドギマギしちゃったジュニョンとソンアですが、きちんとした挨拶はまた後日・・・とソンア母が言い、その場はそれで済みました。
まぁね、ジュニョンが相手だったら文句は無いでしょうけどね。
しかし、ジュニョンにまた問題が降りかかって来ました。
父親が母の店を担保に借金をしてしまい、焦げ付きそうなのです。
母は、これ以上ジュニョンに・・・と悩みますが、他に頼る宛ても無く・・・
ソンアの伴奏者が降りると言って寄こしました。
突然の事に、ソンアは困り果てました。
伴奏者の機嫌を損ねたんじゃ?とイ教授に言われ、謝ろうとしましたが、無理でした。それでいろいろなツテを辿って探しますが、なかなか見つかりませんでした。
それを知ったジュニョンが、自分が引き受けると言いました。
しかし、チャイコフスキーコンクールに出場するための練習、ジョンギョンとの練習もあります。
じゃぁ・・・とは言えませんでした。
レベルの違いがあるのも理由の一つですが。
ジュニョンはしり込みするソンアの気持ちも十分分かっていました。
平気だとジュニョンは言いました。偶然、ジョンギョンと曲が一緒だし・・・と。
ジョンギョンの名前が出た途端、ソンアの表情が曇りました。
ジュニョンはそれを見て、つい、キツイ言葉でソンアを責めるように言ってしまいました。
ジュニョンも、イラついていた時だったんです。ユ教授のレッスンが上手く行ってなくて・・・。
でも、ジュニョンの良いところはすぐに自分の非に気づき、謝れるところです。
一人で帰ろうとしたソンアを追いかけました。丁度雨が降り出していました。
先日プレゼントしてもらった傘を差し掛けました。
ジュニョンとソンア、お互い、謝り合いました。
伴奏をやらせてくれる?とジュニョン。
躊躇いながら、ソンアは頷きました。不安が無くなったわけじゃありません。
ソン教授は、ジウォンのレッスンをしていて、教えたのと違う弾き方をしていることに気づきました。
実は、ジョンギョンのレッスンを受けていたのです。他の人に教えを請うのは、おそらくルールに反する行為なんでしょう。
母親に見つかって、1回だけでしたが。
やはり、教え方は人それぞれなので、気づかれてしまうようですね。
ジウォンがジョンギョンの楽譜を持っているのも気づきました。しかし、事を荒立てるつもりは無さそうです。
ジョンギョンは恵まれた環境で育ちました。
しかし、祖母であるナ理事長とも、父親とも余所余所しい雰囲気があります。
亡き母を恋しがっているのは3人とも変わり無いのですが。もしかしたら、ジョンギョン母が家族を繋ぎ止めていた要だったのかもしれません。
言葉が足りないので、お互いの心情をきちんと理解出来ていないように見えます。
母から父の借金の連絡がありました。
ジュニョンは、呆れるのと同時に情けなさと怒りがこみ上げて来ました。
母を怒鳴りつけてしまいました。
チャチーム長が偶然その話を聞いてしまいました。
ナ理事長に相談してみれば?とチャチーム長が言いました。
が、ジュニョンにその気はありません。もうこれ以上・・・と言う気持ちでしょうね。
パク課長がキョンフカードVIPのプライベートコンサートの話を持って来ました。
休暇中だけど、大きなコンサートではないし、報酬が良いと言いました。
ジュニョンは、借金の話を聞いた直後ですから、その話を受けたようです。気は進まなかったようですが、前払いで報酬を受け取れると言われましたし。
ヘナは練習中、イ教授から散々な指摘をされました。
おまけに、ソンアはジュニョンに伴奏を頼んだらしいと聞かされ、ソンアを見習えとまで言われてしまったのです。
腹いせに、ヘナはその情報をサイトに流してしまったのです。
ヘナ、悪い子じゃないんだけど、時々こういう行動に出てしまうよね。後悔するのにね。
あっという間に、その話は拡散しました。
サイトでは、ソンアに対する妬みや悪口が飛び交いました。ジュニョンの才能が勿体ないとか、それを目当てに近づいたんじゃないか・・・とか。
ソンアは、傷つきました。
事実だからです。自分の実力については嫌と言うほど知っていますから・・・。
大学でジュニョンと一緒にいるところを、他の皆はそう見ているんだと思うと、どうしても周囲の目が気になってしまうソンアでした。
ジュニョンには勿論そんな事言えません。伴奏を断る事も出来ません。
ただ、合わせる練習は、もう少し後で・・・と言うしか出来ませんでした。
プライベートコンサートの話が潰れました。
キョンフカードが、ジュニョンにはもう商品価値が無いと判断したのです。
驚いたパク課長が問い合わせると、その理由の一つに、ソンアの伴奏をするという事があると聞かされました。イメージが落ちると。
パク課長はすぐさまソンアを呼び出しました。
文句を言うためです。
レベルの違うジュニョンに伴奏を頼むなんて・・・とか、相手がジョンギョンならまだしも・・・と。
自分との噂のせいで、公演が中止になったと言われ、ソンアは大きなショックを受けました。
よく泣きださなかったなと私は思いました。
そんな最悪の気分のソンアに追い打ちをかけるような事が。
イ教授の楽団の結成パーティに行ったソンアは、そこで自分は団員ではなく、単なる総務だと言う事を知らされたのです。
団員になれるのは、上手な人だけだとイ教授は言いました。
そして、イ教授は団員たちに、ソンアは総務で、今回とても頑張ってくれたと紹介したのです。
てっきり団員だと信じて疑わなかったソンア。呆然自失の気分でした。
ヘナも、愕然とした表情を浮かべていました。ソンアのショックに気づきました。
パーティの後、散歩しようとジュニョンに言われていたソンア。
ところが、ジュニョン母が突然ソウルに出てきたため、会えなくなってしまいました。
ジュニョンから連絡を受けたソンア。
ぼんやりと一人で歩いていました。
そんなソンアの目に写ったのは、ジュニョンとジョンギョンが一緒の車に乗っている姿。
母と会うためだと言っていた筈なのに・・・とソンアは思ったでしょうね。
その瞬間、緊張の糸が切れた感じです。もう耐えられないと。