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キム記者とヒソン・・・いえ、ト・ヒョンスの関係は、単なる幼馴染ではありませんでした。
ト・ヒョンスの父ト・ミンソクが連続殺人犯とされ自殺した後、キム記者は仲間と一緒にヒョンスを酷く虐めたのです。
あれはもう虐めの域を通り越して、暴力ですよね。
だからこそ、ヒョンスもキム記者も忘れられない相手だったのでしょう。
ヒソンは元々人の感情が理解できないようです。
だから、常に喜怒哀楽の感情表現を練習しています。私の目には、“怒”は感じているように見えますが。
特に笑顔は、彼にとって一番難しい表情なのかもしれません。
ある日、突然ジウォンがヒソンの工房をこっそりと掃除しようとしました。
料理も子育てもヒソンの方が上なのが、申し訳ないと感じているのです。唯一自分に出来るのは、感謝の意味を込めた掃除だと思ったのでしょう。
ウナからそれを聞いたヒソンは血相変えて工房に行きました。
地下室にはキム記者がいます
何とか上手く誤魔化して自宅に連れ戻すことが出来ました
しかし、流石刑事。ジウォンは工房に割れた陶器の欠片を見つけ、それがヒソンが大切にしていた湯呑だと気付いていました。キム記者と格闘となった時に割れたのです。
温かいお茶を出すのは、相手とゆっくり話をするときだとジウォンは知っていました。だから、誰とお茶を飲んだのかと問いました。
中学の同級生と偶然会った・・・とヒソン。
いつかばれる時が来るかと思うと、ドキドキはらはらします。
キム記者は、怯えていました。
最初は、これは犯罪だと分かっているのかとヒソンに対して少々強気に出ていました。
しかし、昔の自分の所業を突きつけられると、強気ではいられなくなりました。死はすぐ近くにあると思えたのです。
冗談だ・・・とヒソンはハンマーを下ろしました。
「本当にやる気なら、床にビニールを敷く。」
というセリフがリアルで怖いわ
しかし、キム記者はまだ希望を持っていました。
なにせ、ここはジウォンの夫の工房なんだから。ヒョンスはヒソンに雇われた従業員なんだから・・・と。
でもその希望はすぐに打ち砕かれました。
ヒョンスの口から、ペク・ヒソンは自分で、ヒソンの名で生きて来たからこそ、今でも捕まっていないんだと知らされたからです。
そして最後通牒的なセリフを聞かされたのです。
「自治会長を殺したのは、俺だ。」
それを聞いてしまったら、自分は殺されるに違いないとキム記者は思っていました。だから、聞きたくないと言ったのですが。
事件が起こりました。
独居老人が殺されて発見されたのです。親指の爪が剥がされると言う、猟奇的な状態でした。
現場を見てすぐにイム刑事はヨンジュ市連続殺人事件を思い出しました。ト・ミンソクの事件です。
つい最近キム記者の記事を読み、話を聞いたばかりだったせいです。
模倣犯かもしれないと言う推測が浮上。
そのうち、遺産を狙った一人息子に疑いがかけられました。
が、これは第一発見者である市の女性職員の犯行でした。それも発作的に起こしたモノだったのです。
ウナが幼稚園でいざこざを起こしてしまいました。
ほんのちょっとした諍いでした。殴られて鼻血を出したのはウナの方。
なのに、相手の女の子の母親が一方的にウナに謝罪を求めたことから、大ごとに。
呼び出されたジウォンは、公平に見て、ウナが謝る状況じゃないし、子供のちょっとした喧嘩に親が介入することが間違っていると主張。お互いに謝って仲直りするのが良いと。
なのに、相手の母親は、ウナの手癖が悪いなどと勝手に言いがかりをつける始末。
幼稚園の園長先生もジウォンと同じ考えのようで、でも、相手の母親に強く言うことも出来ず、困っていました。
ジウォンもあまりにも酷い言い方にムッとしてしまいました。
その時、ヒソンが遅れて到着。
そして、すぐに頭を下げたのです。ウナにも謝らせました。
ウナは納得できませんでしたが、大好きな父の言うことに泣きながら従ったのです。
ジウォンは勿論納得できませんでした。ウナが大好きな父親に傷つけられてショックを受けたのが分かりましたから。
食って掛かるジウォンに、ヒソンは冷静に言いました。まずは解決するのが先決だと。
ヒソンはウナにちゃんと話をしました。
パパはウナの味方だと言いました。
「これでウナの評判が挙がったぞ。悪いことが起こっても疑われない。評判が悪いと真っ先に疑われる。今日からあの親子は評判が悪くなる。」
なるほど・・・。これがヒソンの経験値であり、生き方なんですね。
でもね、ちゃんと裏で仕返しをしていたのです。今回の騒動の元である相手の女の子の人形を、密かに捨てていました。女の子は泣きながら帰ったんだとか。
ヒソンはキム記者の持ち物を探りました。
手帳に書かれていた“ナム・スンギル”と言う名前に引っ掛かりました。
ヒソンは、キム記者を脅し、事情を聞き出しました。
会う約束をしていたのです、ナム・スンギルと。連続殺人事件に関しての話があるとかで。
ヒソンは、ナム・スンギルに会いに行きました。
直接ではなく、離れたところからナム・スンギルの姿を見ながらキム記者のフリをして電話したのです。
ナム・スンギルは、事件直後に姿を消したト・ヒョンスと3年間同じ職場で寝食を共にしたと言いました。
それは事実だったようです。
しかし、ト・ヒョンスから脅されているとも言い出したのです。
これは、ヒソンに覚えの無い事だったんじゃないかな?
「お前が幸せになるのをずっと待ってた。やっと仕返しできる。」
と、毎朝決まった時間に公衆電話からかけて来るんだそうです。相手は名乗りませんでしたが、ナム・スンギルはそれがト・ヒョンスだと思い込んだのです。
心当たりがあるのは、ト・ヒョンスだけだからと言いました。
なんと、お金に困って、ヒョンスを殺して奪おうと企んだ事があったのです。ナイフでヒョンスを刺してましたよ
「人違いでしょう。ト・ヒョンスは死にましたから。ト・ヒョンスの事は忘れてください。」
と、ヒソンは呆れたように言いました。
電話を切ろうとしたヒソンに、ナム・スンギルが言いました。
良かった・・・と。
人殺しなんだから、生きている価値が無いんだからと。
その瞬間、ヒソンの表情が強張りました。冷たい目でナム・スンギルを見つめました。
ヒソンは母の薬局に行きました。母親は薬剤師なんです。
睡眠薬を貰いました。
それをジウォンに飲ませたようです。
ところが、深夜、ジウォンが目覚めてしまったのです。
丁度、ヒソンが帰宅して来たのを、目撃してしまいました。
雨の中、雨合羽を着て帰宅したヒソンを。
その夜、雨合羽を着た人物にナム・スンギルが殺されました。
直前、ナム・スンギルはキム記者の携帯に伝言を残していました。ト・ヒョンスは父親の事件の共犯者だと。そして自分を殺しに来たと。