レビュー一覧は、こちらから。
サンがドギムに命じたのは、宮女たちを無事に避難させること。
お祭りが行われているのは、出入り口が一つしか無い中庭。
もし、虎がいると聞けば、我先に逃げ出してしまい、狭い門で将棋倒しになったりして、大混乱に陥るのは必至。
それだけじゃなく、逃げ遅れて虎の餌食になりかねません。
まだ気づかれてはいませんが、既に、一人の幼い宮女が襲われて殺されてしまっていました。
ドギムは、同僚の協力を得て、皆に呼びかけました。
今から朗読を始めるが、その前に順番に門から出て行ってくれと。
順調に行くかと思われました。
ところが、襲われた宮女の友達が泣きながら助けを求めて来たことから、大混乱に陥ってしまったのです。
狭い一つの門に大勢の宮女が押し寄せ、事故が起こりそうになったとき、ソ尚宮が松明をもって駆けつけ、現場を指揮してくれました。
そのおかげで何とか無事に、避難することができました。
襲われた宮女の話で、まだ残された宮女がいると聞いたドギムは、一人でそちらに向かいました。
2人の宮女たちを逃がした直後、ドギムの眼の先に虎が
凍り付いたように動けないドギム。
足元には殺された宮女の死体。
虎が襲い掛かろうとしたその瞬間、火矢が。
サンでした。
火を避けた虎がその場から逃げ出し、ドギムは助かりました。
サンは、翊衛司の兵とともに虎に立ち向かい、見事仕留めました。
ところが、王宮内で英祖の許可も得ずに兵を動かしたということが問題となったのです。
たくさんの被害を出した虎を退治したということは、全く考慮されません。
サンだけじゃなく、この行動に従った者たちのすべてが罪を問われることになったのです。
サンは許しを請うために大殿前に席藁待罪を行いました。
が、英祖は許そうとはしません。
話を聞いたドギムは驚き焦り、憤りました。
自分を助けてくれた"ドンノ"も、罪を問われるからです。
偶然顔を合わせたドンノ本人に、"ドンノ"が無事かどうか尋ねたことで、ドンノはサンが自分の名を名乗ったと察しました。
でも、この時は、ドギムの勘違いを正すことはしませんでした。
英祖はこの一件について大臣たちの意見を聞きました。
英祖の許可を得なかったことを、口々に非難する大臣たち。まぁ、サンの味方をしたい者もいたようですが、その場ではとてもサンをかばう事は出来ません。
左議政が言いました。
たった一矢で虎を仕留めることができる世孫なら、竜も仕留められるのではないか・・・と。
竜=王、つまり、英祖の世を転覆することも可能なのではないかということです。
左議政は、英祖にサンに謀反の気配ありと疑いの種を蒔いたわけです。
英祖はその意見をすぐに叱り、苦い顔をしました。
当時、サンは周囲を敵に取り囲まれていました。実の叔母に当たるファワン翁主ですらサンを引きずり降ろそうと常に画策しているほどです。
左議政も同じ考えです。
そして、チョ尚宮は左議政と手を組んでいます。
英祖は座り込んだままのサンを完全に無視しているように見えます。
しかし、本当はひそかにサンの実母に体調を気遣うよう命じていました。
サン母は、英祖の心遣いをサンに話し、水を飲ませました。
「母はお前だけは失わない。」
サンの二人の妹は、何とかサンを許してもらいたいと、直接英祖に訴えようと考えました。
で、英祖の好きな本の筆写をし、プレゼントとして届けることで英祖に頼もうと思ったのです。
ドギムは、今、自分にできるのはこれしかないと、筆写を頑張りました。
徹夜で仕上げた本を持ってサンの妹たちと一緒に英祖のもとを訪ねたのですが、面会は拒否されてしまいました。
サンの妹は、次に英祖の妃を訪ねました。王妃から面会を頼んでもらおうと考えたのです。
しかし、王妃といえど、王の命令は絶対で、異議を唱えるなどということは出来なかったのです。
王妃はドギムの話を聞き、良い手を思いつきました。
英祖が面会を拒否しているのは、サンの妹たちだけ。その他の者とは会わないと言っていないわけです。
だから、ドギムが面会すればよいと。