宇宙・生命・日本 1000年後のあなたに語りかけたい

巨大ブラックホールの衝突が新宇宙を形成⇒循環宇宙論、有機物質から人間への進化メカニズム(循環論理の評価)⇒戦略的進化論

トヨタは10年以内に現代自動車に追い抜かれる

2011年06月11日 09時57分53秒 | 思考空間

 トヨタは日産やマツダが技術を売り物にしていた時期に「満足」 を売るという、ポリシーでライバルに差をつけ、そして世界一の販売台数を達成した。しかし、アメリカで判明したトラブル隠しなどが問題になり、現時点では東日本大震災の影響で製造を抑制せざるを得ない状況に陥っている。そんな中、現代自動車は製造が追いつかないぐらい販売台数を伸ばしており、やがて世界一になるだろう。

 その原因は、トヨタの慢心、おごり・高ぶりにある。かつてのトヨタは、非常に優れた手法・経営哲学・ポリシーが有った。元々、中部地区の経営は大変手堅く、例えば尺取虫商法と言うのが有った。然しながら、奥田氏が経団連の会長になり、政府に協力した経済政策で経済格差が生じた問題で、記者から質問を受けると、「それは貧乏人のひがみでしょう」と語ったと言うが、お粗末としか言いようがない。加えて、後半に記述するがトヨタは仕事の基本がわかっていない。特に営業に問題がある。

 片や韓国陣営は、技術的には日本をキャッチアップし、それを上回る開発を進め、次々と斬新な戦略を打ち出している。特筆すべきは、韓国勢がユーザーニーズを徹底的に吸い上げる姿勢、トヨタは作りたいものを作る(プロダクトアウト)と言うところに際立った差がある。日本人は伝統的に作りたいものを作る姿勢(例えば職人気質)が有るが、私の経験ではユーザーニーズを的確かつ迅速に吸い上げるほうが勝ち。

 かつては、トヨタに様々な優れた手法や経営哲学が有った。例えば、ジャストインタイムは世界中で採用された。私が感心したのは技術的な課題を生じた場合は、何故を5段階で掘り下げる方法。エンジンが止まった。①何故?ガソリンが供給されなかった。②何故?燃料が止まった。③何故?バルブが閉じた。④何故?制御機が誤動作した。⑤何故?プログラムに過ちが見つかった。・・・通常はもっと、ミクロなトラブルなのでここまでは追及しない。しかし、これにより、本当の原因が分かるとトヨタの子会社の部長が言っていた。

 中古車市場のトヨタ車を買い支えて、トヨタ車の価値を高めたというのも驚くべきビジネス手法だ。新車を購入する時、新車の価格もさることながら、いくらで売れるかは重要。特に企業は、リースを組むから、もろにリース料金として跳ね返ってくる。実は、私がトヨタ車を購入するようになったのは、この買い支えのポリシーを知ってからだ。

 このたび、トヨタに関してちょっとしたトラブルが有った。元は、社員の車の傷をめぐる話。彼女の駐車場所は私の隣だったが、私がドアを開ける際に傷をつけたのではないかと言う。私は、振り返ってそれは無いと自信が有ったので、トヨタに鑑定してもらうことになった。もし、私が犯人なら修理してもらう手もある。トヨタが来たので、一緒に傷を見て、私は違うなと思った。ところがトヨタの発言は異なった。

 まず、私のランクルのドアの当たる位置に傷がついているという。傷は前後、1.2m幅、高さ30cm程度に分散しているので、驚いて、高さの違う傷がたくさんあるじゃないかと言うと、車の前後関係が変われば、当たる位置の高さが変わると発言。(駐車場は同じ面だからそれは有りえない) 最後に、これらの傷はドアでついたものだと言った。何れも、計測したものでも何でもない。当の社員はトヨタがこう発言したといきり立つ。その後、社員との信頼関係は完全に崩れた。

 その後、ランクルとカローラで実験したところ、社員の言うようにドアを当てたまま、乗り降りしても全く傷もつかかないことがはっきりした。実験の様子も撮影した。この写真は営業の担当者に渡した。

 その後、電話すると責任者のM氏が出、Sは正確ではないがと断っている、トヨタとしては何もできないと窓を閉めてきた。泣き寝入りしなさいと言うことだ。そこで、弱いユーザーとしてはこちらから社長に直接アポを取ると言わざるを得なかった。電話を切った直後、M氏から電話があり、会って話しても良いとなった。責任者も含めて2回あったが、謝罪があるわけではない。Sの言い分を伝えるだけ。トヨタとしては責任が無く、これ以上何もできませんとまたしても切ってきた。そうなると、もう、裁判しかない。

 トヨタは製造技術に関しては、現在においても最も優れたノウハウを持っていることだろう。タクシー会社の社長はトヨタ車の耐久性について太鼓判を押す。ところが、トヨタの弱点は1に営業、2に経営であろう。トヨタはかつて営業の神様と呼ばれた、神谷氏がいた。しかし、今やトヨタの営業は2流だ。営業が何たるかもわかっていない。顧客の要望も企画部門に上がっていない。経営も、新しい経営哲学や革新的なビジネスモデルを創出できずにいる。

 プリウスの発売で先見性をアッピールしたのは随分昔の話。私はすごい戦略と感心した。行き詰って、分からん時は、学べばよい。例えば、現代自動車、中国の自動車メーカー。プライドを捨て、恥も外聞もなく、キャッチアップしたらよい。

 韓国の李大統領とオバマ大統領はお互いにシンパシーを持ち、そのおかげで、現代自動車はアメリカ市場において、快進撃を続けている。片や、菅首相とオバマ大統領が理解しあっているとはとても思えない。トヨタの戦略も理解しがたい。例えば、グローバル10を掲げたが、何のために世界で10%の占有率を目指すのが、世界の人々に理解できるだろうか?このままでいけば、早晩、トヨタは現代自動車に追い抜かれる。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする