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巨大ブラックホールの衝突が新宇宙を形成⇒循環宇宙論、有機物質から人間への進化メカニズム(循環論理の評価)⇒戦略的進化論

日本の教育は1から10まで間違っている

2013年06月21日 12時20分34秒 | 深刻な問題

 1から10までは私が選ぶのだから、日本の教育が100%間違っているとは言わない。しかし、日本の教育が間違っていると断言する根本的なところは、日本に国家ビジョンが無く、国家ビジョンを実現するための教育になっていない事だ。

 目標が無いので、安直に、楽な知識暗記型を継承し、企業が偏差値などのツールを駆使したビジネスを展開している。知識型はビジネスに向いている。

 目標を明確にしないのは官僚一流の手法で、それぞれが勝手に解釈し、自分に都合の良い教育の方向を目指す。全体から見るとベクトルがバラバラで、何をやっているのか分からない。要は、官僚は金をばら撒いて、既得権を増やし、自己満足したいだけ。

 文部科学省は塾の必要性を認めている。これは教育行政の敗北だが、教育をビジネスにしてしまうことで、何より官僚にとって既得権の拡大に繋がる。懐具合も良くなる。日本の製造業の巧みさが幼稚園から高校生までの子供たちを知識ロボットに仕立てるために活用される。材料が子供たち、工場が巨大塾だ。

 日本教育は根本的なところで欠陥が有り、作り出されるロボットは欠陥品となっている。未来の夢である子供たちは揃って欠陥ロボットとなり、確実に日本の未来を壊している。

 日本が発展途上国であった時代には知識(先進の情報)の詰め込みが役に立ったのであるが、日本が世界の頂点に立った瞬間に、模倣すべきモデルは消え、知識だけでは対応できなくなったのである。ところが、日本の発展過程における社会システムがそうであったように、見直しも分析も改革も無く、殆ど古いシステムのままでスケールアップだけで進んできた。

 1960年代、ハーマンカーン博士によって21世紀は日本が経済で世界をリードすることが予言されていた。バブル崩壊までは博士の予言どうり発展してきた。日本は早急に世界をリードするリーダーを育成する必要が有った。しかし、現実は真逆だった。例えば、東大法学部で一番になった学生がその秘訣を「自分の意見を書かない事」と述べている(文芸春秋)。イエスマンが求められ、独自の考えは悉く否定された。

 高校生までの子供たちはひとえに偏差値の高い大学に入学することを目指し、知識を詰め込んでいる。入学できればところてんで卒業できることが分かっているからだ。ところてん度は日増しに強くなり、本来入学できない学生を入学させると(定員割れを防ぐ)、進級できない学生を進級させ(落第させると文部科学省から指導有)、卒業できない学生を卒業させている。

 英語を聞き取れず、話せない教師が英語のへ理屈を教え、ネイティブの幼稚園生にも劣る大学生に合格点を乱発する。当然大学卒業生は全く英語が聞き取れず、殆ど話せない。大学の単位は全く権威も保証も無い。

 日本の歴史教育は世界的にも例の無いほど大穴の開いた内容だ。それは、現代史が欠如している事。卑弥呼や聖徳太子が何であれそれが現在には全く影響がないが、明治以降特に新しい歴史ほど重要である。官僚とか電力会社とかで、どうでもよいようなミリ単位をこだわり ぎちぎちやる癖に、センターに100mぐらいに穴が開いているのと同様だ。

 国家戦略の意味では、例えば第2次世界大戦の始まりから昨日までの歴史は極めて重要である。ところが、日本の歴史教育では大正以降が欠落している。日本で国家戦略が成り立たない原因にこの現代史の欠落が有る。他方、アメリカや中国は自国の現代史だけでなく、日本の現代史を研究している。世界が日本を戦略的な見地で把握しており、日本は日本の事を知らない。

 電力会社は偏差値エリートの集団だが、トップに上り詰めた連中を振り返ると、大半がまともに挨拶できない。政治力学を背景に、特別なエスカレーターに乗ってふんぞり返り、巧みに嘘を混ぜた作文で老人(=権力者)を騙しつつ、権力構造を手中にしてゆくのだ。減点主義で落とされないよう、仕事するふりは上手でも、実質的な仕事はしない。

 実は知識を詰め込んだエリートが頭のおかしな集団であることが理解できる。重要なボルトが数本抜けているのだろう。論理性が掛け、物事をまともに判断できない。日本軍が騙し討ちの初戦以降は負け続けたのも、バブル崩壊以降、金をばら撒くしか能がなく巨額借金を重ねひたすら日本を沈ませてきたのも、日本の知識最高峰のエリートがなせる業である。

 話は飛ぶが、国家ビジョンが無い事の影響は教育だけでなく深刻だ。日本はバブル時代には高度成長を驀進し、経済でアメリカに挑戦し、打ち負かしつつあった。しかし、日本が世界一の経済大国になった場合世界をどうリードし、アメリカとどのような協力関係を形成するかが不明だった。日本の資本は怒涛のごとくアメリカに押し寄せ、アメリカを買収しつつあった。

 冷戦末期のアメリカにとって対峙するソビエトより日本の方が脅威だった。その対策の一つとして、アメリカは世界の工場を日本から共産党が支配する中国へシフトさせた。極端な日本嫌いと不信が影響した。このアメリカの取り返しのつかない歴史的な失敗により、やがて中国が経済的にアメリカを凌ぎ、軍事的にもアメリカを凌駕する可能性が大きくなった。

 日本が焼け跡から不死鳥のごとく立ち上がり経済大国にのし上がった原因は勿論日本人の勤勉性や真面目さも有ったが、それ以上に、キャッチアップ(ノウハウのコピー)だったし、アメリカの全面的な協力だったことは疑いようが無い。

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