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失敗した凍土壁より前 安倍首相に提案していた実現性の高い貯水式漏水遮断壁(平成25年8月1日付) 福島原発

2016年09月28日 21時05分49秒 | 改革・発展
 安倍首相への提案書の冒頭、「テレビ朝日のモーニングバードを見ていて、福島原発の放射能漏えい水は大変な問題になっていると感じた。放射能漏えい水は止められない。太平洋に流し続けることになる。既に一東京電力の問題ではないし、東京電力の手におえない。日本人一人一人にかかるオールジャパンの問題だ。」と書いている。

 タイトルをコピーすると
NO14.福島原発の放射能水漏えいは日本力を問われている・・となっていた。平成25年8月1日の提案だ。もし、安倍首相のスタッフがファイルしてくれていたら、一発で分かる。

 

 重要なポイントは、二重構造の貯水槽の水位が漏水より高い事だ。このヘッド(水位の高さ)により放射能漏水の流れ込みをブロックできる。あまりヘッドが高いと地下水ルートから水が逆流するので、適切なヘッドを試し、制御すれば良い。

 大きな特長は漏水の遮断(海に流れない事)が担保されている点だ。平面的な設備構造は、原発の漏水が出そうな場所を十分カバーすできれば良いだろう。山からの地下水はブロックされたエリアを迂回し(放射能漏水に交わらず)て海に流れる。

 構造は、二重の垂直壁より構成されており、壁の間に柱を渡し固定すれば頑丈になる。水位の制御は流入させる水量をポンプで加減する。原案では屋根付き(雨と放射能漏れ防止の問題)になっており、ヒートポンプなどで加熱して蒸発させると書いてある。

 課題は、ヘッド調整によっては発電所以内に漏水たまりが出来る事だが、これはどんどん貯水槽に放り込み、蒸発させればよい。風などで水分は蒸発するし、前出ヒートポンプ加熱で蒸発量を制御できる。

 僕は、この案(今回、貯水式漏水遮断壁と名付けた)は基本構想が優れ(勿論枝葉の課題は何にでもある)なかなか良いと満足していた。ところが、問い合わせも無く、どれぐらい経過してか、凍土壁案が出た。推移を見守っていた。



 僕の案が採用されなかった理由を考えると
①そもそも、安倍首相のスタッフは誰も見ていない
②図を入れていたつもりが文章表現のみで分かりにくかった(文中では水位の高いダムとしていた)
③予算として2千億円ぐらい必要かもしれないと書いていた(そんなにかかるわけがないが安全を意識しすぎた:壁の隙間を薄くし、鉄フレームに鉄板を貼りつける構造だとかなり安くなるかな)

 後から出てきた凍土壁についてはちょっと疑問だった。
①停電でアウト
②凍土で壁を作るには土の中に遮断壁を形成できる適切な水分と土質が条件。例えば十分な水分と均一分布(水分が無い部分は穴になりアウト)、土の細かい粒子形成(大きな石ばかりでは難しい)
③熱交換器をきめ細かく、深く設置しなければならない(岩盤などが分からない)
④エネルギーは莫大
⑤成功する保証が無い。

 この、凍土壁採用に関してはどのようなリスク管理が実施されていたか、大変気になる。放射能漏水は絶対に漏れてはならないのであり、「漏水漏れが無いと担保」された複数案の中から選択されるべき。新しい物好きの試験とは異なる。

 競争見積もり企業に対して示す仕様の第一条件は「漏水無しの担保、人命の安全性」、第二条件は「トラブル時の対応策」・・・、その上でコストを比較すべきであろう。
コメント
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