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巨大ブラックホールの衝突が新宇宙を形成⇒循環宇宙論、有機物質から人間への進化メカニズム(循環論理の評価)⇒戦略的進化論

ヒトゲノム解読後のメインテーマはエピジェネティクスだ 進化論も改革の朝を迎える

2018年03月09日 21時36分42秒 | 生命
 2000年にヒトゲノムが解読されたと発表された時はバラク・オバマはじめ世界のリーダーが「これで進化の謎が解明され、病気の問題が解決する」と考えたようだが、現実は楽天的な展開にはならなかった。更に科学者をがっかりさせたのは、遺伝子数が人と原始的な線虫でほぼ同じ2万個程度だったことだ。

 人とチンパンジーとの関係に至っては、遺伝子はほとんど変わらない。細胞で作られるたんぱく質の3分の1は全く同一であるし、3分の2は僅かな差がある程度だったらしい。人とチンパンジーとの差は、ジャンクコードが主役のエピジェネティクス修飾の差だった。

 人のジャンクコードはチンパンジーに比べて圧倒的に多い。それだけ複雑な制御がなされ、生体システムも高度になっている。

 エピジェネティクスとはメチル化やヒストン修飾によるタンパク質の発現(製造)制御の事だ。細胞の大半はタンパク質で出来ているし、働き手や、重要な機能や、通信手段がタンパク質なので、たんぱく質の製造制御は生命体のあらゆる制御に関わってくる。

 エピジェネティクスがいつから始まったか正確には分かっていないが、蟻や蜂には見られるようで、バクテリアには無い。蜂の幼虫の遺伝子のうちDnmt3をノックアウトすると女王蜂になり、ローヤルゼリーを食べさせると同じ機能を持つことになるようだ。

 進化論で言えば、エピジェネティクスではラマルクの獲得形質の遺伝が確認されている。常に獲得形質の遺伝が起こるわけではないが、学会で完全否定しているラマルクが復活する事になる。僕が今回発表する内容も含めて進化論は早晩見直しが必要になるだろう。

 
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