ON  MY  WAY

60代になっても、迷えるキツネのような男が走ります。スポーツや草花や人の姿にいやされながら、生きている日々を綴ります。

じゃ、金環食を見に行こう!

2012-05-24 22:12:22 | お出かけ
先週土曜日、飲み会で、しこたまビールを飲んで帰った。
たいして飲んでないようなふりをしてみるのは、ヨッパライの常だ。

そんなヨッパライが帰ると、妻は言った。
「月曜日、金環食を見たい。明日の日曜、関東のどこかに泊まって、翌朝の日食を見よう。」
なるほど。土曜の代休は、月曜日だから、2日間の連休になる。
「じゃあ、金環食を見に行こう!」
…てな訳で、ヨッパライはネットを使って、宿探し。
どこにしようか…とさんざん迷ったあげく、決めたのは、
「水戸!」
なぜなら、金環食が見られる範囲の中心線の近くに当たるから。
つまり、金環食が最も長く見られる場所の一つだから。

宿は、カプセルホテルでもないのに、2人で泊まって朝食付きで、
なんと5000円!
駐車料金300円がかかっても、2人で1食付きでこれはお得!

心配なのは、天気だった。
西日本や首都圏周辺はくもりで、雨もあると言う。
関東の北部や内陸部なら、晴れると言う予報。
果たして、水戸がどうか?
不安だが、行ってみないとわからない、と意を強くして出かけた。

安い宿は、意外と居心地がよかった。
ツインの、しかもセミダブルのベッドが2つ。
ゆったり寝れたのだ。

果たして、月曜の朝は―
快晴!
ホテルの窓からも、青空と朝の「元気な」太陽が見えた。

朝の6時30分過ぎから、太陽が欠け始めた。

ホテルを出て、どこかもっとよい観察場所を…と探して、偕楽園近くの千波湖に車を走らせた。
なかなか良い場所なのだが、湖面が光って意外と見にくい。


そして、やはり880円の観察本(2つの観察用眼鏡付き)に付いていた観察眼鏡では、写真が撮りにくい。
光が強く出過ぎて、形が肉眼で見えたものよりも太く見えていた。
うまく写真が撮れず、ぼけたりゆがんだりしてしまった。

それでもだんだん太陽の形が変わっているのがわかる。

7時を過ぎ、困ったことに、太陽の近くの空に、雲が出てきた。
光が弱くなって見やすくなったが、雲に隠れて見にくくもなっている。

7時35分頃、ついに、太陽の中に月がすっぽりと入った。
本当に、「ダイヤモンド・リング」という通り、細い指輪が出来上がった。
きれいだ。
これを見たくて、はるばる300km以上かけて新潟から水戸まで来たのだ。
やったあ!

そういう感激を味わいながら、デジカメで写真を撮ろうとするが、なんと光がふくらんで写るため、「ダイヤモンド・リング」と言うよりは、「目ン玉!」という感じ。
でも、約5分間、千波湖面を渡る冷たい風に吹かれながら、金環食をたっぷり見ることができた。

新潟にいたら、部分日食しか見られなかったはず。
完全な金環日食は見られなかったはずなのだ。
次の金環食は、18年後の北海道だと言う。
それまで生きていられるか、また、そのとき元気かどうかというのはわからない。
だから、一生一度の金環食をしっかり見たいと強く望んだ妻のおかげで、こうして見ることができたのは、大きな喜びであった。
妻に、感謝!


近くの黄門様の像に晴天を感謝しつつ、ホテルに戻り朝食を食べた。
金環食の終了を見届けてから、水戸をあとにしたのであった。

夕方、新潟に帰って、田んぼに夕陽が沈むのを見た。

朝は千波湖の湖面を光らせていたのが、田んぼを赤く光らせている。
金環食という大きな仕事を果たした一日の終わりを、自ら示す太陽であった。

夕陽が、心なしか微笑んでいるような気がして、笑ってしまった。

人生で一度、金環食をこの目で見ることができた一日であった。
コメント
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