路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

 路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

【社説①】:年のはじめに考える 分断の時代を超えて

2019-01-07 06:10:10 | 【社説・解説・論説・コラム・連載・世論調査】:

【社説①】:年のはじめに考える 分断の時代を超えて

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説①】:年のはじめに考える 分断の時代を超えて 

 この年頭に思うのは、分断ではなく対話の時代であれ、ということです。世界は、そして私たちは歴史的試練に立たされているのではないでしょうか。

 思い出してみてください。

 平成の始まるころ、世界では東西ベルリンの壁が壊れ、ソ連が崩壊し、日本ではバブル景気がはじけ、政治は流動化し非自民政権が生まれた。

 米ソ冷戦という重しがはずれ、世界も日本もあらたな歴史を歩み始めたのです。

 ◆自由と競争を手中に

 アメリカ一強といわれました。

 政治は自由の広がりを感じ、経済は資本主義が世界を覆って市場経済のグローバリゼーションが本格化した。

 世界は自由と競争を手に入れたかのようでした。

 欧州では共通通貨ユーロが発行され、中東ではパレスチナ、イスラエルの和平合意。日本では二大政党時代をめざす政治改革。時代は勢いをえていました。

 しかし、その後どうなったか。

 政治の自由は寛容さを失って自ら窒息しつつあるようです。

 経済の競争は、労働力の安い国への資本と工場の移転で、開発国の経済を引き上げる一方、先進国に構造的経済格差を生んだ。リーマン・ショックは中間層を縮め失職さえもたらした。

 その根本には人間がいます。

 悩み苦しみ、未来に希望をもてない人がでてきた。

 憲法や法律には不公正も不平等もないはずなのに、それらが実在するというゆがんだ国家像です。

 アメリカでは貧しい白人労働者たちを「忘れられた人々」と称したトランプ氏が勝ち、欧州では移民を嫌う右派政党が躍進。人権宣言の国フランスでは黄色いベスト運動が起きた。

 格差が、不平等が、政治に逆襲したのです。

 ◆友と敵に分ける政治

 日本は「非正規」という不公平な存在を生みました。貧困という言葉がニュースでひんぱんに語られるようになりました。

 それらに対し、政治はあまりにも無力、無関心だったのではないでしょうか。

 欧米でも日本でも目下最大のテーマは民主主義、デモクラシーの危機です。

 思い出されるのは、戦前ドイツで注目の政治学者カール・シュミットの政治論です。

 政治学者三谷太一郎氏の簡明な説明を借りれば、国民を友と敵に分断する政治です。敵をつくることで民衆に不安と憎悪を募らせ、自己への求心力を高める。

 敵をつくるだけで対話も議論もありません。その結果、多数派が少数派を抑圧し圧殺してしまう。独裁の理論化といわれます。

 ナショナリズムもポピュリズムも同種です。

 排外主義は国民を熱狂させやすい。ポピュリズムは目的遂行のため事実を隠すことがあります。

 ヒトラー政権が用い、戦前戦中の日本も同じようなものでした。英米はきらったそうです。

 今、シュミット流の分断政治が内外で進んでいるかのようです。 多数派の独走。議会手続きを踏んだふりをして数の力で圧倒してしまう。実際には国民の権利が奪われているのです。

 では健全な民主主義を取り戻すにはどうしたらいいか。

 分かり切ったことですが、まずうそをつかないことです。

 情報公開がもっと進まねばなりません。役人が政治家のため、また自分たちのために情報を隠すのなら、主権者たる国民への裏切りにほかならない。これでは民主主義が成立しません。

 もう一つは、多数派は少数派の声に耳を傾けねばならないということです。多数の利得が少数の損失のうえに築かれるのなら、それは国民全体の幸福とはいえません。国民の総意とはいえない。

 自由と競争は必ず不平等を生じさせますが、それを正すのが政治の役割というものです。

 事実にもとづく議論、適正な議会手続き、議員各人の責任感。

 それにより少数派は声が小さくとも守られ、多数派は多数専横の汚名から救われるのです。

 ◆民主主義は死なない

 むかしシュメールの王様はときどき神官にほおを平手打ちしてもらったといいます。増長をいましめ、謙虚を思い出すためです。どこかこっけいなようですが、逆にいうなら権力保持には大いに役立ったことでしょう。今なら国政の安定ということです。

 民主主義は死んだりしません。

 民主主義とは私たち自身だからです。生かすのは私たちです。危機を乗り越えて民主主義は強くなるのです。その先に経済も外交も社会保障もあるのです。

 分断を超え対話を取り戻さねばなりません。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2019年01月01日  06:10:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【筆洗】:どなたが命名したかは知らないが、ニュースで無人機を表す「ドローン」の・・・

2019-01-07 06:09:45 | 【防衛省・自衛隊・防衛費、大綱・沖縄防衛局・軍需産業・Jアラート・シェルター】

【筆洗】:どなたが命名したかは知らないが、ニュースで無人機を表す「ドローン」の文字を見るたびに、名付けの妙に感心する。

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【筆洗】:どなたが命名したかは知らないが、ニュースで無人機を表す「ドローン」の文字を見るたびに、名付けの妙に感心する。

 雄のミツバチを意味する英語である。ぶんぶん鳴る羽音、さらに「怠け者」という意味もある。荷物を抱えて飛ぶ姿と音から、怠け者たちが懸命に働くほほえましい絵を連想する▼昨年末、南太平洋の島国バヌアツで、険しい山岳地帯の子どもらにドローンでワクチンを届ける実験が成功した。国連児童基金(ユニセフ)は世界の同じ境遇の子どもへの朗報という▼頑張り屋の羽音は最近、国内でも響く。少し前に山間部などへ荷物を届ける試験の成功が相次いで伝えられた。過疎地のお年寄りの笑顔が浮かぼう。農業や防災などに活用するという地方発のニュースも多かった。今年はさらに増えるだろう▼一方で同じくらい目にするのが軍事のニュースだ。年末には、ロシアが核兵器搭載可能な水中ドローンのテストをしたと伝えられた。中国の開発も目覚ましい。大国の激しい開発競争はすでに始まっている▼軍事、民生の技術は表裏一体とはいえ、ドローンには独特な怖さがある。人工知能と融合したロボット兵器の登場である▼ミツバチの世界で、針を持っているのは雌だけだ。ないはずの針を無理に付ける不気味さを世界が感じる時が近づいているようで落ち着かない。心地いい羽音こそが似合うのだが。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【筆洗】  2019年01月06日  06:10:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【首相の一日】:1月5日(土)

2019-01-07 06:09:40 | 【政策・閣議決定・予算・地方創生・能動的サイバー防御・優生訴訟・公権力の暴力】

【首相の一日】:1月5日(土)

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【首相の一日】:1月5日(土) 

 【午前】7時32分、羽田空港。9時37分、昭恵夫人、母親の洋子さんと共に日本航空291便で山口宇部空港。10時44分、山口県下関市の山口県国際総合センター「海峡メッセ下関」。11時4分、地元後援会会合に出席し、あいさつ。

 【午後】0時52分、支援者らを見送り、写真撮影。1時37分、下関市地方卸売市場。市場関係者らと握手、写真撮影。41分、同市場の飲食店「食事処 一休」。昭恵夫人、伊藤昭男後援会会長らと昼食。2時21分、下関市の住吉神社。昭恵夫人と共に参拝。参拝客らと握手、写真撮影。3時2分、同市の忌宮神社。昭恵夫人と共に参拝。参拝客らと握手、写真撮影。24分、同市のサービス付き高齢者向け住宅「アイユウ城下町長府」。支援者と懇談。56分、同市の赤間神宮。昭恵夫人、母親の洋子さんと共に参拝。高島宗一郎福岡市長、前田晋太郎下関市長ら同行。4時45分、同市の中国自動車道王司パーキングエリア。休憩。5時32分、山口市のホテルニュータナカ。宴会場「平安」で山口県医師会など同県医療関係団体の新年互礼会に出席し、あいさつ。6時55分、下関市の焼き肉店「焼肉の殿堂 ばか盛屋」。昭恵夫人、後援会の若手関係者と食事。7時50分、同市の焼き肉店「焼肉やすもり下関グリーンモール本店」。昭恵夫人、後援会の若手関係者と食事。9時12分、同市の自宅。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 政治 【政局・首相の一日】  2019年01月06日  06:10:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【筆洗】:鏡台の前で、寂しいあの頭髪を手入れしながら、波平さんが「おどろいたなぁ」と

2019-01-07 06:09:35 | 【中国・共産党・香港・一国二制度・台湾・一帯一路、国家の個人等の権利を抑圧統治】

【筆洗】:鏡台の前で、寂しいあの頭髪を手入れしながら、波平さんが「おどろいたなぁ」と声をあげる。

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【筆洗】:鏡台の前で、寂しいあの頭髪を手入れしながら、波平さんが「おどろいたなぁ」と声をあげる。

 「月の うらがわ さつえいに せいこうするとは」。一九五九年発表の四こま漫画「サザエさん」である▼そのうしろ、物陰に隠れるサザエさんが、カメラを波平の後頭部に向けて、一枚狙っているというのが落ちだった。ソ連の探査機による撮影成功のニュース、磯野家のみならず六十年前のお茶の間にとっても、なかなかの驚きだったようだ▼毎晩空にあるのに、決して反対側を見せない。何があるのか。生き物は。月の裏側は、謎と神秘の地として、人々の想像力をかき立ててきた。SF小説や映画、音楽の題材として、数多く取り上げられている▼その神秘の地で、史上初の快挙だという。中国が月の裏側に送り込んだ無人探査機が軟着陸に成功した。送られてきた写真は、起伏のある地平線と表面を実にきれいにうつし出している。月面を走る探査車の活動も始まる▼太陽系の成り立ちの解明など期待も高まるが、中国が目指すという「宇宙強国」なる言葉がちらついて、素直に驚けない。国威発揚に加えて、資源の確保や軍事利用などの狙いも、込められている探査らしい▼強国ぶりに、驚いたなあでは、興ざめだ。神秘に満ちた月面に国家の思惑ばかりがにじむと、人々が温めてきた数十年来のロマンも好奇心もしぼもう。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【筆洗】  2019年01月05日  06:10:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【首相の一日】:1月4日(金)

2019-01-07 06:09:30 | 【政策・閣議決定・予算・地方創生・能動的サイバー防御・優生訴訟・公権力の暴力】

【首相の一日】:1月4日(金)

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【首相の一日】:1月4日(金)  

 【午前】8時51分、JR東京駅。10時41分、のぞみ213号でJR名古屋駅。西村康稔、野上浩太郎両官房副長官ら同行。49分、近鉄名古屋駅。

 【午後】0時13分、近鉄特急で近鉄宇治山田駅。鈴木英敬三重県知事ら出迎え。21分、三重県伊勢市の伊勢神宮外宮。参拝客らと握手。山下貴司法相、岩屋毅防衛相らと参拝。59分、伊勢神宮内宮。参拝客らと握手。参拝。1時42分、神楽殿で神楽奉納。2時11分、神宮司庁前でボーイスカウト日本連盟伊勢第7団、ガールスカウト日本連盟三重県第1団から花束贈呈。記念撮影。20分、神宮司庁で年頭記者会見。59分、近鉄宇治山田駅。鈴木知事ら見送り。4時36分、近鉄特急で近鉄名古屋駅。38分、JR名古屋駅。大村秀章愛知県知事、葛西敬之JR東海名誉会長ら見送り。6時33分、のぞみ34号でJR東京駅。46分、東京・永田町のザ・キャピトルホテル東急。レストラン「ORIGAMI」で秘書官と食事。8時6分、東京・紀尾井町のNHK千代田放送会館。報道番組の収録。9時16分、東京・富ケ谷の私邸。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 政治 【政局・首相の一日】  2019年01月05日  06:10:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【筆洗】:<三日食う雑煮で知れる飯の恩><飯はよい物と気のつく松の内>。

2019-01-07 06:09:25 | 【社説・解説・論説・コラム・連載・世論調査】:

【筆洗】:<三日食う雑煮で知れる飯の恩><飯はよい物と気のつく松の内>。

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【筆洗】:<三日食う雑煮で知れる飯の恩><飯はよい物と気のつく松の内>。

 二句はいずれも江戸期の川柳集「柳多留(やなぎだる)」。江戸の人も、さすがにお正月の雑煮続きにちょっとげんなりしていたかもしれぬ▼まさか<仕事はよい物と気のつく松の内>とはならなかっただろう。早いもので、きょう四日は仕事始めである。また一年。もちろん仕事の上での楽しみや人によっては「今年こそは」の野望もあろうが、年末年始にちょいとおろした腰を再び、持ち上げるのは会社勤めが何十年になろうとおっくうなものである▼一月三日を略した「三日」や次の日の「四日」はそれだけで俳句の季語になっている。歳時記に並ぶ句を眺めていて、おもしろいことに気がついた▼<三日はや雲おほき日となりにけり>久保田万太郎。<四日はやつぶやき癖の厠(かわや)うち>小林清之介。「はや」を組み合わせた作例がかなり見つかる▼この場合の「はや」とはもちろん、はやくもとか、もはやの意であり、おおげさにいえば過ぎてしまった正月への哀惜や寂しさがこもっている。仕事始めを目前に控え、よく分かるという人もいるだろう。<四日はや行きたくないと厠うち>と句を盗んでみたくなる▼幸いにも、今年は暦の並びがよく、四日に仕事をすれば、また土日の連休。「こいつは春から縁起がいいわえ」。すまぬ。小欄、正月気分がどうもまだ抜けぬ。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【筆洗】  2019年01月04日  06:10:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【首相の一日】:1月3日(木)

2019-01-07 06:09:20 | 【政策・閣議決定・予算・地方創生・能動的サイバー防御・優生訴訟・公権力の暴力】

【首相の一日】:1月3日(木)

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【首相の一日】:1月3日(木) 

 【午前】11時12分、静養先の東京・六本木のホテル「グランドハイアット東京」内のレストラン「フィオレンティーナ」で昭恵夫人と昼食。

 【午後】0時1分、昭恵夫人と同ホテル周辺を散歩。16分、報道各社のインタビュー。17分、グランドハイアット東京。30分、同ホテル内の「NAGOMIスパアンドフィットネス」で運動。4時53分、東京・富ケ谷の私邸。7時46分、麻生太郎副総理兼財務相。9時15分、麻生氏出る。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 政治 【政局・首相の一日】  2019年01月04日  06:10:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【筆洗】:お正月の凧(たこ)揚げの光景をめっきり見なくなった。

2019-01-07 06:09:15 | 【社説・解説・論説・コラム・連載・世論調査】:

【筆洗】:お正月の凧(たこ)揚げの光景をめっきり見なくなった。

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【筆洗】:お正月の凧(たこ)揚げの光景をめっきり見なくなった。

 初春の空から消えたのは一九八〇年代の半ばぐらいか。一時は和凧よりはるかに簡単に飛んだ派手な洋凧が幅を利かせていたが、それさえも最近はとんとお目にかからぬ。寅さん映画の中に青空に舞う奴(やっこ)凧を見て、懐かしさで胸がいっぱいになるという人もいるだろう▼凧、コマ、羽根つき、すごろく。消えて久しいかつての正月の遊び。福笑いもそうである。江戸期後半に生まれ、明治期にお正月の遊びとして定着したそうだが、輪郭だけ描いた「おたふく」もいつのころからか、消えていった▼テレビ演出家で作家の鴨下信一さんが興味深いことを書いている。福笑いが爆発的に流行した時期があるそうだ。さてお分かりだろうか▼終戦の翌年というから四六(昭和二十一)年のお正月のことだそうだ。戦争は終わったが、苦しい時代である。紙さえあれば自分で作れる福笑いが家族のささやかな娯楽になったか▼「食べるものも着るものもなかった年の救いは、(福笑いの)あの[福]の字だった」(『昭和のことば』)。福笑いに福を求める当時を思えば切ない▼ふと、福笑いをやってみるかと思い立つが、あきらめる。どんなに愉快な顔ができ上がっても、見てくれるたくさんの家族がいなければ、笑いは起きぬ。おそらく、羽根つき、すごろくが廃れた理由もそこにある。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【筆洗】  2019年01月03日  06:10:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【首相の一日】:1月2日(水)

2019-01-07 06:09:10 | 【政策・閣議決定・予算・地方創生・能動的サイバー防御・優生訴訟・公権力の暴力】

【首相の一日】:1月2日(水)

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【首相の一日】:1月2日(水) 

 【午前】7時45分、静養先の東京・六本木のホテル「グランドハイアット東京」から神奈川県茅ケ崎市のゴルフ場「スリーハンドレッドクラブ」。経団連の御手洗冨士夫、榊原定征両名誉会長、渡文明JXTGホールディングス名誉顧問とゴルフ。

 【午後】3時54分、グランドハイアット東京。6時32分、すし店「六緑」で昭恵夫人、義父の松崎昭雄氏ら親族と食事。同ホテルに宿泊。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 政治 【政局・首相の一日】  2019年01月03日  06:10:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【首相の一日】:1月1日(火)

2019-01-07 06:09:07 | 【政策・閣議決定・予算・地方創生・能動的サイバー防御・優生訴訟・公権力の暴力】

【首相の一日】:1月1日(火)

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【首相の一日】:1月1日(火) 

 【午前】10時45分、静養先の東京・六本木のホテル「グランドハイアット東京」から皇居。昭恵夫人と共に新年祝賀の儀に出席。11時29分、東京・富ケ谷の私邸。31分、玄関で昭恵夫人らと記念撮影。

 【午後】2時47分、グランドハイアット東京。3時、東京・六本木の映画館「TOHOシネマズ 六本木ヒルズ」。昭恵夫人、母親の洋子さんと映画「ボヘミアン・ラプソディ」を観賞。5時47分、報道各社のインタビュー。52分、グランドハイアット東京。6時28分、同ホテル内のフランス料理店「THE FRENCH KITCHEN」で昭恵夫人、洋子さん、岸信夫自民党衆院議員ら親族と食事。同ホテルに宿泊。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 政治 【政局・首相の一日】  2019年01月03日  06:10:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【筆洗】:二〇一九年元日。謹んで御慶(ぎょけい)申し上げる。

2019-01-07 06:09:05 | 【社説・解説・論説・コラム・連載・世論調査】:

【筆洗】:二〇一九年元日。謹んで御慶(ぎょけい)申し上げる。

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【筆洗】:二〇一九年元日。謹んで御慶(ぎょけい)申し上げる。 

 年初はおめでたい話題で書きだすことにする▼年越しそばに門松、獅子舞。日本の正月の伝統的な習慣だが、よその国の方が見れば、さぞや不思議に思えるだろう。なぜ、そばを? 逆に他の国の新年の風景が日本人には奇妙に映るということもあるだろう▼新年の願いを紙に書いて燃やす。残った灰をシャンパンに入れ、年が変わる直前に飲み干す。これはロシアだそうだ。あまり、おいしそうではない。なぜ、それを?▼デンマークのはもっとハラハラするか。まず椅子の上に立つ。年が明けるその瞬間、えいやとジャンプする。魔よけの効果があるそうだ。エストニアでは新年に十二皿の料理を用意するそうだ。十二人の仲間から力を借りられるためだとか。ブラジルでは大みそかにやはり魔よけで、白い服を着ると聞く▼面白い。国が違えば新年をことほぐ習慣も方法も違うが、いずれにも長生き、健康、無事、幸せという人の素朴な願いがこめられているのだろう。人類共通の「生きたい」という願い。人はみな同じである▼谷川俊太郎さんの「生きる」という詩が浮かぶ。<生きているということ/いま生きているということ/泣けるということ/笑えるということ/怒れるということ/自由ということ>。生きている喜びと生きたいという祈りが新年の地球上にあふれている。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【筆洗】  2019年01月01日  06:10:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説】:①社会保障 「全世代型」への道筋を明確に

2019-01-07 06:06:00 | 【社会保障施策・年金(国民、老齢、共済、障害)・医療、介護保険・生活保護・

【社説】:①社会保障 「全世代型」への道筋を明確に

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説】:①社会保障 「全世代型」への道筋を明確に 

 ◆負担増と給付減は避けられない◆ 

 人口減と超高齢化の進展に対応すべく、全世代で支え合う社会保障制度に転換する。その実現に向けて、確固とした道筋をつけられるかどうかが問われる1年である。

 「人生100年時代」を迎え、誰もができるだけ長く働いて支え手に回れる環境を整えつつ、子育て期などの現役世代も含めて幅広い世代の暮らしを支える。安倍首相は、3年間での「全世代型社会保障」への改革断行を掲げる。

 持続可能な制度の具体像を明示し、国民の将来不安を払拭ふっしょくすることが重要だ。社会保障財源を確保する10月の消費増税への理解を得る上でも欠かせない。

 ◆40年見据えた議論急げ

 2018年の出生数は推計92万人だった。2年前に100万人を割り込んでから、急速に減っている。このままでは、総人口が今の1億2700万人から65年には8800万人まで減る。高齢化率は28%超から4割近くに高まる。

 社会保障・税一体改革は団塊の世代が75歳以上になる25年に備えたものだ。だが、人口構造の激変はむしろ、その後だ。

 40年には高齢者人口がピークに達する一方、現役世代の減少が加速化する。社会保障給付費の国内総生産(GDP)に対する比率は、現在の21・5%から24%に上昇する。これをどう賄うか。あるいは削り込むのか。

 40年を見据え、消費税率10%の先の議論を急ぐ必要がある。

 政府は高齢者の雇用拡大や疾病予防・健康作りを当面の重点施策に挙げる。必要性に異論はないが、負担増や給付減を先送りしていては、制度の安定は望めまい。

 ◆医療・介護改革推進を

 最大の課題は、急増する医療・介護ニーズへの対応だ。

 手術や救急を担う高コストの急性期病床は絞り込み、退院支援を受け持つ回復期病床を増やす。在宅医療の充実と介護との連携強化で、高齢者が自宅で安心して暮らせるようにする。

 高齢社会のニーズに合った効率的な体制の構築によって、費用の膨張抑制と質の高いサービスの確保を両立させねばならない。

 この方向に沿って、都道府県では、将来の医療需要を踏まえた地域医療構想を策定し、体制整備を進めている。医療機関などと協議して病床の転換や削減を図る。

 気がかりなのは、構想の具体化のペースが遅いことだ。医療機関との間で病床再編の合意ができたのは、一部にとどまる。都道府県の権限強化など、実効性を持たせる方策を検討すべきだろう。

 外来医療のコントロールも課題だ。患者が自由に受診先を選べる「フリーアクセス」にはメリットもあるが、大病院集中などを招いている。診察・検査を重ねるほど医療機関の収入が増える「出来高払い」も医療費膨張の一因だ。

 年金制度では今年、5年に1度の財政検証が行われ、20年の制度改正へ議論が進む。前回改正の積み残しを解決したい。

 まず、少子高齢化の進行に応じて給付水準を引き下げる「マクロ経済スライド」の強化である。デフレ下での実施を制限するルールがあるため、抑制が進まず、給付水準が高止まりしている。

 現行制度は保険料水準を固定した上で、長期的に財源の範囲内で給付する。抑制が遅れれば、将来世代の給付財源が今の高齢者に回り、将来の年金水準がより下がる。制限撤廃が急務だ。

 非正規労働者らの老後不安を軽減するため、厚生年金の適用拡大も、さらに進める必要がある。

 政府は、高齢者雇用を促す観点から、受給開始年齢の選択幅を75歳にまで広げる方針だ。受給を遅らせるほど年金額が増える。給付水準の低下を補う有効な手段となり得る。基礎年金の保険料納付期間の延長も検討に値しよう。

 ◆均衡を欠く保育無償化

 「全世代型」の一環として、幼児教育・保育の無償化が10月にスタートする。3~5歳児と低所得世帯の0~2歳児が対象だ。

 保育料などは既に所得に応じて減免されており、恩恵は高所得層に偏る。子育て世帯の負担軽減策としてバランスを欠く。所得制限の導入を求めたい。

 子育て世代のより切実な願いは、待機児童の解消と保育の質の向上である。無償化に財源を取られ、疎おろそかになってはならない。

 働き方改革は道半ばだ。労働力人口が減る中、多様な人材が活躍できる職場作りは欠かせない。

 残業の上限規制が柱の改正労働基準法が4月に施行される。仕事と家庭の両立を阻む長時間労働の是正につなげることが肝要だ。

 元稿:讀賣新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2019年01月07日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説】:①世界経済の岐路 山積するリスクに警戒怠るな

2019-01-07 06:05:50 | 【経済・産業・企業・起業・関税・IT・ベンチャー・クラウドファンティング

【社説】:①世界経済の岐路 山積するリスクに警戒怠るな

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説】:①世界経済の岐路 山積するリスクに警戒怠るな 

 ◆成長の持続へ柔軟な政策運営を◆ 

 景気悪化のリスクに適切に対処し、安定成長を持続できるか。2019年の世界経済は、大きな岐路に立たされよう。

 年明けの金融市場は、米国の株価が乱高下する不穏な幕開けとなった。

 世界の成長率は今年、3%台半ばの堅調な伸びを維持するとの予測が大勢を占める。ただ、その前途には、幾つもの懸念材料が山積しており、警戒は怠れない。

 各国当局には、柔軟な政策運営と緊密な連携が求められる。

 ◆陰り見える「米国1強」

 世界経済の帰趨きすうを決めるのは、今年も米国の景気動向だろう。

 米経済の足元は好調だ。成長率は3%を超え、失業率は歴史的な低水準で推移している。

 だが、これまで景気を支えてきた大型減税の効果は、今年後半には薄れる見込みだ。昨年4回実施された利上げの影響で、ローン金利が上昇し、住宅投資や自動車販売にも陰りが見え始めてきた。

 米国の景気が今後弱含むとの観測は根強い。世界の成長を米経済が牽引けんいんする「米国1強」の構図は今年、転換点を迎える可能性がある。

 こうした不確実性の高まりに、細心の注意を払わねばならない。

 焦点は、米連邦準備制度理事会(FRB)の政策運営だ。今年の利上げ回数をFRBは2回と想定するが、景気を冷やすとの批判も強い。利上げで、新興国から米国へ資金が流出し、大幅な通貨安や物価高を招く恐れもある。

 パウエルFRB議長が4日、政策を機動的に見直す考えを示したのは妥当だ。引き続き丁寧な情報発信に努めるべきである。

 ◆貿易戦争を回避したい

 新興国の変調は過去、多くの金融危機の原因となった。利上げの副作用にも目配りし、慎重な政策運営を心がけねばなるまい。

 米国発の貿易摩擦は、今年も世界経済の大きな不安要因だ。

 米中は今月から、2国間協議を本格化させる。交渉が進展しなければ、米国は3月から制裁関税の税率を引き上げる方針という。

 経済と軍事の両面で激しい覇権争いを展開する両国が、短期間で歩み寄れるかは疑問である。

 2大経済大国の対立は、世界で企業や市場の心理を悪化させ、貿易や生産を停滞させる。高関税のかけ合いで、両国内では輸入物価の上昇や投資の減少も起きる。

 米政権は、自国の消費者や企業に悪影響が及ぶリスクをより重く受け止めねばならない。一方的な制裁発動など、国際ルールを無視した振る舞いを自制すべきだ。

 中国にも問題がある。知的財産権の侵害や国有企業への巨額の補助金支給といった、不公正な行為を改める必要がある。

 貿易摩擦などの影響で、中国の成長が鈍化しているのも気がかりだ。消費や投資が減退し、成長率は6%台半ばと、9年半ぶりの低い伸びになっている。

 中国政府は近年、高成長から安定成長への軟着陸を図るため、公共投資の抑制や企業の債務削減といった改革を進めてきた。

 だが、ここにきて政策の軸足を再びインフラ投資や金融緩和といった景気刺激策に戻している。

 成長鈍化を受け、政策を転換するのは当然だ。ただし、中国の民間債務残高の国内総生産(GDP)比は、日本のバブル期を上回る水準にある。

 インフラ投資や金融緩和によって、債務がさらに膨らむリスクにも目を向けねばならない。

 ◆中国は構造改革が鍵だ

 中国は「中所得国の罠わな」に陥る可能性も指摘されている。途上国が低賃金をテコに高成長を遂げ、中所得国になると、人件費が上昇して次第に成長が滞る現象だ。

 この罠に中国がはまれば、米国と並ぶ世界経済の推進役が不在となる。成長力や生産性を高める構造改革が引き続き欠かせない。

 排外的な金融規制をさらに見直し、海外資本を呼び込む。潜在的にニーズの高いサービス産業を育て、消費を喚起する。こうした施策を着実に進めるべきだ。

 欧州経済が下振れリスクを強めているのも心配の種だ。英国の欧州連合(EU)離脱やフランスの政治不安などの問題が深刻化し、景気を下押しする懸念がある。

 各国で足並みをそろえ、財政再建や不良債権処理を加速し、成長基盤を強化することが大切だ。

 欧州中央銀行(ECB)は今秋の利上げを視野に入れている。

 金融政策の正常化を急ぐあまり、景気を腰折れさせてしまっては元も子もない。景気動向を丹念に分析して、的確な政策判断を下すことが重要となる。

 元稿:讀賣新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2019年01月06日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説】:①安倍内閣7年目 先送りの政治に終止符を打て

2019-01-07 06:05:40 | 【社説・解説・論説・コラム・連載・世論調査】:

【社説】:①安倍内閣7年目 先送りの政治に終止符を打て

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説】:①安倍内閣7年目 先送りの政治に終止符を打て 

 ◆次世代を見据えた施策の推進を◆ 

 加速する人口減少と、高齢化に正面から向き合い、必要な手立てを講じなければ、日本は立ち行かなくなる。先送りの政治に終止符を打ち、難題に挑まねばならない。

 平成が幕を開けた1989年、消費税が3%の税率で導入された。膨張する社会保障費の安定財源を確保する。将来を見据えて断行した竹下内閣の功績である。

 それから30年たち、日本社会と経済のひずみは大きくなった。財政支出を膨らませた結果、巨額の借金を抱える。都市に人口が流入し、地方は行政機能の維持さえ困難になりつつある。

 ◆参院選で政策論じたい

 国民受けのする政策ばかりを進めてきた政治の責任は重い。

 安倍首相は、日本の針路を見定め、山積する政策課題に戦略的に取り組むことが求められる。年頭の記者会見で、「本年を日本の明日を切り開く1年としたい」と強調した。決意を具体的な政策で示さなければならない。

 今夏には、参院選に臨む。

 政権の総仕上げに向け、安定した基盤を維持できるか。重要な戦いとなる。実績を訴えるより、日本の危機を率直に語り、処方箋を提示する必要がある。

 野党は安倍内閣に対する批判一辺倒から脱し、現実的な政策を掲げるべきだ。政権担当能力を示すことが支持拡大につながろう。

 今年は重要な政治日程が多い。外国人の就労を拡大する新たな制度が4月、導入される。

 人手不足が深刻となっており、即戦力の労働者を外国から受け入れるのはやむを得ない。初年度は、介護など14の業種で、4万7550人の受け入れを見込む。

 社会に適応できるよう、日本語習得や住宅確保などについて、多面的な支援策を講じるべきだ。

 社会と経済の活力を長期的に維持するためには、女性や高齢者の就労拡大や生産性の向上など、多角的な取り組みが不可欠だ。

 省庁の縦割りを排し、骨太の議論を進める必要がある。首相は、指導力を発揮してもらいたい。

 10月には、消費税率が10%に引き上げられる。財政再建を目指すうえで、重要な一歩となる。

 円滑に実施する態勢を整えねばならない。政府・与党は増税対策を盛り込んだ2019年度予算案を早期に成立させるべきだ。

 米中2大国が覇権を争う中、日本外交も難局にさしかかっている。日米同盟を基軸に、中国と長期的に安定した関係を築く。難しいかじ取りが迫られる。

 主要20か国・地域(G20)の議長国として、多国間協調を主導することも求められる。

 ◆正念場の北方領土交渉

 「戦後外交の総決算」を掲げる首相は、北方領土問題の解決に注力する意向だ。ロシアとの厳しい交渉が予想される。

 昨年11月の日露首脳会談で、日ソ共同宣言を基礎に、平和条約交渉を加速させることで合意した。宣言にある歯舞群島、色丹島の返還を確実にする狙いは妥当だ。

 交渉では、択捉島と国後島の扱いが焦点となろう。首相は、プーチン露大統領に対し、粘り強く譲歩を促すべきだ。協議の進展に応じて、国民に説明することも欠かせない。

 北朝鮮による日本人拉致問題の解決に向けて、首相は、日朝首脳の直接対話に意欲を示している。

 核・ミサイルと拉致問題の包括的な解決という方針を堅持しつつ、北朝鮮から譲歩をどう引き出すか。首相の戦略が問われる。

 首相は、20年の新憲法施行という目標を掲げる。一部の野党の抵抗で、憲法を巡る国会論議が停滞しているのは残念だ。

 憲法が制定された終戦直後と比べ、国際情勢や日本社会の仕組みは様変わりした。新しい時代の憲法を志向するのは理にかなう。

 ◆憲法改正を粘り強く

 自民党は、自衛隊の根拠規定を追加する9条改正など4項目の憲法改正案をまとめている。平和を守り、日本周辺の秩序を安定させる自衛隊に正統性を付与し、違憲論を払拭ふっしょくする意義は大きい。

 首相は改正の狙いと内容を国民に分かりやすく説明し、粘り強く支持を広げることが肝要だ。

 昨年秋の自民党総裁選を制し、総裁任期は、21年9月まで延びた。首相は今年11月まで務めれば、通算在職日数が桂太郎首相の2886日を抜き、歴代最長となる。

 政権復帰から7年目に入り、国民の「飽き」も広がる。

 首相緊張感を持って、政権運営にあたらねばならない。国民信頼を得ながら、着実成果積み上げていくべきである。

 元稿:讀賣新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2019年01月05日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説】:①揺らぐ国際秩序 「自国第一」で安定は築けない

2019-01-07 06:05:30 | 【外交・外務省・国際情勢・地政学・国連・安保理・ICC・サミット(G20、】

【社説】:①揺らぐ国際秩序 「自国第一」で安定は築けない

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説】:①揺らぐ国際秩序 「自国第一」で安定は築けない 

 ◆同盟の信頼性をどう確保するか◆ 

 法の支配や民主主義に基づく米国中心の同盟と発展モデルは、中国とロシアから露骨な挑戦を受けている。冷戦終結後の30年間で、世界情勢は大きく転換した。

 米国と欧州では、国内政治の混乱と社会の分断が目立つ。同盟と国際秩序の維持を担う米欧日の指導者の責任は重い。

 ◆不安が残る米安保政策

 トランプ米大統領は、1期目の折り返しに入る。行き過ぎた独断体制や議会との対立で、政権運営が麻痺まひする事態が懸念される。

 同盟と国際協調を重視する閣僚や高官の多くが、トランプ氏との衝突により、更迭や辞任に追い込まれた。離職率は歴代政権と比べて高い。専門家のチェックが働かず、誤った政策が遂行されることへの不安が拭えない。

 昨年の中間選挙の結果、新議会は、野党・民主党が下院の過半数を握り、上下両院で多数派が異なる「ねじれ」状態となった。トランプ氏が推進する法案や予算の審議が難航するのは必至だ。

 2016年大統領選でトランプ陣営がロシアと共謀したとされる「ロシア疑惑」の捜査や議会での追及は波乱要因となる。トランプ支持者と反対派の溝がさらに深まるのは避けられまい。

 国境の「壁」建設など、内政上の公約を思うように実現できなければ、トランプ氏は外交に活路を見いだそうとするだろう。

 中国との貿易摩擦をどう収拾するのか。北朝鮮に非核化の具体的な措置を取らせることができるのか。シリアやアフガニスタンからの米軍撤収・削減で、過激派の台頭を招くことはないのか。

 いずれも、確固とした戦略や解決策が見えないのは問題だ。

 「米国第一」主義の先鋭化に伴い、同盟の信頼性が低下する事態を警戒する必要がある。

 米軍の海外駐留は、米国と同盟国の防衛に寄与し、地域情勢の安定を支えている。トランプ政権はこの認識を基に、外交安保政策を練り直すべきだ。日本や北大西洋条約機構(NATO)による同盟強化の取り組みも欠かせない。

 中東情勢は、混迷が続く。

 サウジアラビアとイランの覇権争いに、米国のサウジ支援強化やイランとロシアの関係緊密化が加わり、複雑さを増した。

 こうした国々が関わるシリアやイエメンの内戦を終結させ、テロの温床を断つことが重要である。エネルギー供給を確保し、難民流出を防ぐうえでも国際社会は情勢の安定に全力を挙げるべきだ。

 地域統合を深化させてきた欧州連合(EU)は曲がり角に立っている。国家を超越する共同体の建設を目指す「壮大な実験」は、正念場を迎えたと言えよう。

 ◆EU立て直しが必要だ

 英国のEU離脱は3月29日に迫る。秩序立った離脱の道筋は見えない。深刻な局面である。英国とEUは、世界経済への悪影響を食い止める重い責務を担っていることを忘れてはならない。

 EU加盟国は、通商政策や移民政策に関する権限をEUに段階的に移譲することで密接な関係を築いてきた。英国の混迷は、EUからの「主権回復」が、強硬離脱派が主張するようには容易でない現実を如実に示している。

 欧州を主導する英仏独の首脳が逆境に陥り、威信を低下させている現状は心もとない。

 メルケル独首相は、難民受け入れ政策への批判を払拭ふっしょくできないまま、与党党首の座を明け渡した。構造改革を推進するマクロン仏大統領は、「金持ち優遇」との非難を浴び、反対デモの激化によって軌道修正を迫られた。

 主要国の内政が安定してこそ、EUの立て直しは可能になる。EUは、ギリシャ発の財政・金融危機や難民大量流入への対処が加盟国の反発を招いた経験を踏まえ、信頼を取り戻さねばならない。

 5月の欧州議会選で、「反EU」と「自国第一」を掲げる勢力がどこまで議席を伸ばすかが、欧州の前途を占う指針となる。

 ◆分断の拡大を防ぎたい

 「都市」対「地方」、「エスタブリッシュメント(既得権層)」対「労働者層」、「グローバリズム」対「国家主義」などで国民が分断する構図は、欧米の先進国で共通の現象となりつつある。

 亀裂と混乱の拡大は、ポピュリズム(大衆迎合主義)や極左、極右主義のさらなる伸長を招く恐れがある。中国とロシアが、自国の強権モデルの安定と優位性を宣伝する材料にもなろう。

 欧米モデルを不断に見直し、国民が結束できる政策を進める努力が求められる。

 元稿:讀賣新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2019年01月04日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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