路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

 路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

【社説】:米軍事件多発 政府は県民に抜本策示せ

2020-12-02 06:01:30 | 【米国・在日米軍・地位協定、犯罪・普天間移設・オスプレー・安保】

【社説】:米軍事件多発 政府は県民に抜本策示せ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説】:米軍事件多発 政府は県民に抜本策示せ 

 米兵の事件・事故が多発している。法律を無視し、犯罪を繰り返す「隣人」は沖縄から出て行ってほしいというのが県民の本音である。日米両政府は県民の不安と憤りを直視し、事件・事故防止の抜本策を示すべきだ。

 県の試算によると10月25日から11月8日に米兵が逮捕された事件13件のうち、8件が深夜の外出や飲酒を規制するために米軍が定めた「リバティー制度」に違反しているか、違反した疑いがあることが分かっている。
 事態を重視した県の謝花喜一郎副知事は先月10日、橋本尚文外務省沖縄担当大使と田中利則沖縄防衛局長を呼び出し、「異常事態だ」と抗議した。米軍は県の呼び出しを拒否している。事件・事故を起こした米軍の当事者意識の欠如にあぜんとする。
 さらに沖縄市で18日、酒気帯び運転の米兵が逮捕された。
 沖縄市は「飲酒運転への意識の低さ、飲酒プログラムの機能不全を示すもの」として、米軍、沖縄防衛局、外務省沖縄事務所などに抗議している。市の指摘を待つまでもなく、「リバティー制度」は有名無実化していよう。
 これらの抗議に米軍、日米両政府はきちんと向き合っているのか疑念を抱かざるを得ない。本来、「異常事態」を宣告し、対応を急ぐべきは事件・事故の当事者である米軍と米政府、基地の提供義務を負う日本政府の方ではないか。
 10月末から約1カ月の間に発生した米兵の事件・事故は17件。2日に1件というペースである。在沖米軍が自らを律することができなければ、日本政府が対処しなければならないはずだ。
 県はこれまでも「米軍人・軍属等による事件・事故防止のための協力ワーキングチーム」の早期開催を求めてきたが、17年4月を最後に開かれていない。
 先月10日の県抗議の席で橋本大使は「次回の開催に向けて調整を続けている」と述べた。沖縄側と日米が危機感を共有し、協議する場を早急に設けなければならない。
 協議のレベルは県内にとどめるのでなく、日米合同委員会でも議論する必要がある。さらにはバイデン次期米政権にも米兵絡みの事件・事故の問題への対処を求めるべきだ。沖縄が米兵の横暴が許される無法地帯ではないことを明確に伝えてほしい。米兵犯罪の温床となっている不平等な日米地位協定の改定も交渉のテーブルに載せるべきだ。これは菅政権の責務である。
 相次ぐ米軍犯罪と人権軽視を背景とした「コザ騒動」から今月で50年になる。県民を傷つける事件・事故を引き起こす米軍の当事者意識の欠落と責任放棄、それを半ば放置する日米両政府の不作為は半世紀を経ても本質的には変わっていない。
 このままで良いのか。両政府は県民に対し、明確に答えるべきである。

 元稿:琉球新報社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2020年12月02日  06:01:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【金口木舌】:生理用品の無償化

2020-12-02 06:01:20 | 【税制・納税・減税・年収「103万円の壁」・ふるさと納税・物納・脱税・競売】

【金口木舌】:生理用品の無償化

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【金口木舌】:生理用品の無償化 

 消費税が昨年10月に10%に増税され、はや1年以上たつ。食料品は8%に据え置かれたままだが、増税時、食料品と同様に生理用品も「8%に据え置いてもいいのでは」と思っていた。軽減税率適用を求める署名活動を展開している団体もある

 ▼減税か否かの動きを超えて、英国スコットランド議会では11月24日、全て無料にするという法案が全会一致で成立した。無料提供を法律で義務付けるのは世界初という
 ▼さらに学校や大学の女子トイレに無料で配置することも盛り込まれている。生理用品をタダにし「税金で負担します」という発想に目から鱗が落ちた
 ▼経済的事情でナプキンが買えない「生理の貧困」に歯止めをかけることが法案成立の狙いだという。英国の調査では、学生の4人に1人が月経時、入手に苦労しているとのデータも
 ▼県内の子どもの貧困率の高さを考えると、衛生用品を買えず悩む生徒がいるはずだ。生まれながらの性別は誰も選べない。女性のみにかかる金銭的負担の軽減は、経済的に厳しい家庭にはより一層必要だ
 ▼居酒屋の女子トイレに、無料サービスで置かれているように、学校のトイレに「ご自由にお取りください」とあれば、月に一度のブルーな日々がちょっとは前向きになれるはず。画期的なこの制度、沖縄の小中高生だけでも率先して導入してもいいのではないか。

 元稿:琉球新報社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【金口木舌】 2020年12月02日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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《社説①》:菅政権の国会閉会方針 この正念場に「冬休み」か

2020-12-02 02:01:50 | 【国会(衆議院・参議院・議運 ・両院予算委員会他・議員定数・「1票の格差」...

《社説①》:菅政権の国会閉会方針 この正念場に「冬休み」か

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:《社説①》:菅政権の国会閉会方針 この正念場に「冬休み」か 

 臨時国会の会期末まで残り4日となった。新型コロナウイルスの感染が急拡大しているにもかかわらず、菅義偉政権は会期を延長せず、そのまま閉じるという。

 政府は「この3週間が正念場」との認識を示している。国会も会期を延長し、感染拡大防止策や生活支援の議論を続けるべきだ。

 立憲民主党など野党は、感染症対策を定める特別措置法の改正案を国会に提出する方針だ。

 政府に対して緊急事態宣言を出すよう求める権限を都道府県知事に与えることや、飲食店に営業自粛を要請した場合に給付する支援金の財源を国が一部負担することが柱だ。

 与党は週1回程度の閉会中審査には応じるというが、これでは法案の議論はできても、成立させることはできない。

 政府・与党は、延長要求に応じない理由を、第3次補正予算案の編成を急ぐためだと説明している。だが、国会を開いていても補正の編成はできる。1次、2次の補正は通常国会開会中に作られた。国会を閉じる理由にならない。

 今国会は政権発足後初の本格的な論戦の場だ。しかし、召集は内閣発足から40日後で、会期は41日間しかなかった。首相は質問に正面から答えず、「答弁を差し控える」と繰り返す場面も目につく。

 そのうえ会期も延長しないというのなら、安倍晋三前政権と同様に、菅政権も国会審議から逃げていると見られても仕方がない。

 議論すべき問題は他にもある。安倍前首相の後援会が開いた「桜を見る会」前夜祭の疑惑だ。安倍氏側が費用を補塡(ほてん)していたことを周辺が認めた。国会として説明を求め、真相を解明すべきだ。

 日本学術会議から推薦された会員候補のうち6人が任命されなかった問題では、菅首相はいまだにその理由を説明していない。

 コロナへの対応では、首相は多様な意見に耳を傾けながら、機動的に対策をとる必要がある。同時に、国民に丁寧に説明し、理解と協力を得る努力も欠かせない。

 ところが、首相は就任後、コロナ対策に関する記者会見を一度も開いていない。国会を閉じれば議論の場もなくなる。早々に国会を「冬休み」とするのでは、国民への責任を果たすことはできない。

 元稿:毎日新聞社 東京朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2020年12月02日  02:01:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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《社説②》:イラン核科学者の暗殺 地域安定揺るがす暴挙だ

2020-12-02 02:01:40 | 【事件・未解決事件・犯罪・疑惑・詐欺・闇バイト・旧統一教会を巡る事件他】

《社説②》:イラン核科学者の暗殺 地域安定揺るがす暴挙だ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:《社説②》:イラン核科学者の暗殺 地域安定揺るがす暴挙だ 

 イランの核科学者モフセン・ファクリザデ氏が乗用車でテヘラン郊外を移動中、何者かに銃撃され、死亡した。イランはイスラエルによる暗殺と主張している。事実とすれば、許されない暴挙で地域の緊張を高めかねない。

 ファクリザデ氏は最高指導者ハメネイ師直属の軍事組織「革命防衛隊」に長く所属し、核開発計画を主導していたとされる。犯行声明は出ておらず、事件の詳細は不明だが、武装グループに銃撃されたとみられている。

 イランのザリフ外相は「イスラエルの関与を示す重大な形跡がある」と語り、米有力紙も米政府情報当局者の話として、イスラエルの関与を報じた。ハメネイ師は、「実行犯と黒幕に決定的な懲罰を下す」と報復を示唆している。

 イランの核開発はイスラエルにとって安全保障上最大の脅威だ。イスラエルは2010~12年、イランで少なくとも4人の核科学者を殺害したとされる。今年7月にイランのウラン濃縮に関係する施設を攻撃した疑いもある。

 イスラエルのネタニヤフ首相は18年、イランの核開発計画を極秘裏に主導する人物としてファクリザデ氏を名指しで批判していた。暗殺の能力、動機なども、「イスラエルが関与した」との見方につながっている。

 米国のトランプ政権はイラン核合意から離脱し、親イスラエル姿勢を鮮明にしてきた。バイデン次期大統領は条件付きながら、核合意へ復帰する意向を示している。

 米国の新政権誕生でイランの核開発が再び進むことを、イスラエルが懸念した可能性がある。

 イランが今後、イスラエルを報復攻撃した場合、バイデン氏はイランに寛容な政策をとりにくくなる。イスラエルがそれを狙ったとの観測もある。

 イランはまず、容疑者を特定し、真相の解明を優先すべきだ。その上で、外国の政府や組織の関与が明確になった場合、国連を通じて問題解決を追求してほしい。

 真相を明らかにしないままイランが報復した場合、国際社会の批判は免れない。それは暗殺を実行したグループの思うつぼだ。

 日本は欧州などと連携し、イランに報復を思いとどまらせるよう外交努力をすべきだ。

 元稿:毎日新聞社 東京朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2020年12月02日  02:01:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【余禄】:百人一首の選者である藤原定家の日記「明月記」は…

2020-12-02 02:01:30 | 【科学・物理・理工学・先端、応用科学・理化学・その他の学術】:

【余禄】:百人一首の選者である藤原定家の日記「明月記」は…

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【余禄】:百人一首の選者である藤原定家の日記「明月記」は…

 百人一首の選者である藤(ふじ)原(わらの)定家(さだいえ)の日記「明月記」は、超新星爆発をはじめ世界的にも貴重な天文記録があることで知られる。その定家は治承4(1180)年9月に、京で巨大な火球を目撃して記録している▲「夜半ばのころ、天中に光り物が現れた。大きさは、鞠(まり)のほどか。色は燃えるようで、躍るように南西から北東へ飛び、しばらくすると炉を打ち破ったように破裂した。火は空中に散って消えたが、もしや大流星か。驚き怪しんだ」▲先日の未明、東海から近畿、四国の広い範囲で映像にとらえられた火球とよく似た描写である。今回の火球は燃え上がって破裂した瞬間に空全体を明るく照らし出した。専門家によれば、満月と同じ程度の明るさだったと推定される▲振り返れば、今年7月には関東や東海で大火球が目撃された後、千葉県習志野(ならしの)市などで火球のものと思われる隕石(いんせき)の破片が発見された。火球の目撃と隕石本体の発見が同時になされたのは国内初というから、今年は火球の当たり年か▲習志野隕石もそうだが、隕石はその多くが太陽系誕生当時の様子を伝えるタイムカプセルだといわれる。そういえば、この6日未明には「はやぶさ2」が太陽系の成り立ちを伝える小惑星の砂を地球に送り届ける予定にもなっている▲目前のコロナ禍に追われる今年だが、空気の冷たく澄んだ夜には視線を遠く星空に放ってはどうだろうか。私たちはどこから来てどこへ行くのか。次々にやってくる「宇宙からの便り」がそう考えさせてくれる。

 元稿:毎日新聞社 東京朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【余録】  2020年12月02日  02:06:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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