【迫る】:ウナギ研究の第一人者(その1) 「白いダイヤ」科学で守る
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【迫る】:ウナギ研究の第一人者(その1) 「白いダイヤ」科学で守る
「白いダイヤ」を守るために立ち上がった。ウナギの稚魚は色素が少なく、シラスウナギと呼ばれる。捕れなくなっており、その取引額は10年ほど前から1キロ当たり数百万円まで高騰。ダイヤに例えられる稚魚は、闇ルートでの流通や密漁が後を絶たない。
![東京大大学院の博士課程で学んでいた時の海部健三さん。ウナギの保全生態学者になる前、地方で河川の生物の生態調査に明け暮れていた=福井県若狭町で2010年(海部さん提供)](https://cdn.mainichi.jp/vol1/2022/04/10/20220410ddm001040134000p/9.jpg?2)
厳しい状況にあっても、2021年7月にあったウナギをテーマにした環境NGOのオンラインセミナーで、中央大教授の海部(かいふ)健三さん(48)は未来を見据えて訴えた。「違法なシラスウナギが流通している状況を好転させる、非常に大きなチャンスが現在、来ています」
ウナギの保全生態学の第一人者で、国際自然保護連合(IUCN)に設けられている「ウナギ属魚類専門家グループ」のメンバーを13年から務めている。メンバー10人のうちアジアからの参加は海部さんだけだ。残り1617文字(全文1962文字)
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