路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

 路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

【自民党】:「安倍派」次期会長本命は萩生田光一氏? 森喜朗元首相が地元紙で“後継指名”の大放談

2023-02-21 13:50:50 | 【政党・自民・立憲・維新の会・公明・国民民主・共産・社民・れいわ・地域政党他】

【自民党】:「安倍派」次期会長本命は萩生田光一氏? 森喜朗元首相が地元紙で“後継指名”の大放談

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【自民党】:「安倍派」次期会長本命は萩生田光一氏? 森喜朗元首相が地元紙で“後継指名”の大放談

 20日の「北國新聞」に掲載された森喜朗元首相のインタビューが永田町で話題になっている。

 安倍元首相の急死から空席になったままの清和政策研究会(安倍派)の会長候補について語っているのだが、これが「事実上の後継指名ではないか」とみられているのだ。

<picture>一周忌をメドに…(萩生田光一政調会長)/(C)日刊ゲンダイ</picture>

 一周忌をメドに…(萩生田光一政調会長)/(C)日刊ゲンダイ

 森元首相は、松野官房長官、世耕参院幹事長、高木国対委員長、西村経産相、萩生田政調会長の5人の名前を挙げ、それぞれ論評。松野氏については<今は自分のことで精いっぱいでしょう。まずは官房長官としてしっかり存在感を示してほしい>と注文をつけ、高木氏は<5人組の一人だが、総理総裁を狙っているわけではない>と素っ気ない。言いたい放題だ。

 世耕氏に対しては<頭がいいし、弁も立つ。近畿大の理事長で、資金力まである(笑)>と持ち上げつつ、<参院のドンと言われた「第二の青木幹雄(元官房長官)」になれ>と、参院に専念するよう暗に促した。

<picture>言いたい放題(森元首相)/(C)日刊ゲンダイ</picture>

 言いたい放題(森元首相)/(C)日刊ゲンダイ

 ◆萩生田氏を「総合力は最も高い」とベタ褒め

 残る西村氏と萩生田氏だが、森元首相は<一番自信を持っているのは西村さんでしょう>と能力を認めながらも、<秘書がよく辞めるが、元経産省の能吏だけに指示が細かいんでしょう>と苦言。

 一方で萩生田氏は<力を付けてきた。大したもんです。総合力は最も高い>とべた褒めだ。当選回数は西村氏が7回、萩生田氏は6回という関係性だが、森元首相は<次の衆院選が終われば1回ぐらいの当選回数の差は気にならなくなる>とアシストしている。

 「安倍派の次期会長は派閥内の話し合いでは決まらず、場合によっては派閥分裂の危機もあり得る。皆が納得するには、実質オーナーの森さんが“天の声”で指名するしかないだろう。森さんの本命は萩生田ということだ。タイミングとしては、今夏の安倍さんの一周忌に合わせて新会長の顔見せがあり、新体制に本格移行するのではないか。そうなった時に岸田首相との距離感はどうなるか。党内バランスが変われば一気に政局になりかねません」(自民党べテラン議員)

 萩生田氏自身、1月末にネット番組で「一周忌をメドにしかるべきリーダーを立てたい」「私で役立つことがあると皆さんが言ってくれるなら、どういう立場でも頑張る」と発言し、会長就任を視野に入れた決意表明とみられている。北國新聞の放談は、萩生田会長で派閥内が丸くおさまるよう、森元首相が地ならしを始めたということなのか。

 岸田首相との関係については、森元首相は<2、3日に一度連絡があります>と蜜月をアピール。<自民党総裁を2期くらいやっていただければいい><うちの派は岸田総理をしっかり支えて力を蓄えていけばいい>と語っている。

 最後は<おだぶつになるまであと5年くらいでしょうか。若い人たちを育て、派の幹部たちとも話し合いながら、この国のためにできることをやっていきたい>と締めくくり、まだしばらくはキングメーカーとして君臨する気のようだ。

 元稿:日刊ゲンダイ DIGITA 主要ニュース ライフ 【暮らしニュース・政局・自民党・安倍派の後継問題】  2023年02月21日  13:50:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【政局】:「ポスト岸田」萩生田氏が存在感 政府と党の調整役、首相との距離感に腐心

2023-02-21 13:50:40 | 【社説・解説・論説・コラム・連載・世論調査】:

【政局】:「ポスト岸田」萩生田氏が存在感 政府と党の調整役、首相との距離感に腐心

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政局】:「ポスト岸田」萩生田氏が存在感 政府と党の調整役、首相との距離感に腐心

 自民党萩生田光一政調会長が、岸田文雄首相との距離感に腐心している。防衛費増額に伴う首相の増税方針に否定的な党内保守派の意向を代弁し、税以外の財源確保を模索。一方、「ポスト岸田」に色気を見せ、最近は首相への配慮をにじませる発言も多い。首相と距離を置く菅義偉前首相との関係も良好で、政府と党の調整役を果たし、存在感を高めようとしている。

<button class="sc-kxWrTZ dfffwL" data-cl-params="_cl_vmodule:detail;_cl_link:zoom;" data-cl_cl_index="38"></button><button class="sc-kxWrTZ dfffwL" data-cl-params="_cl_vmodule:detail;_cl_link:zoom;" data-cl_cl_index="38">萩生田政調会長の首相に対する発言</button>
       萩生田政調会長の首相に対する発言(北海道新聞)

【動画】「警備犬」イベント会場や空港で活躍 道警「小隊」に密着  

「国民に負担をお願いする前に、できる限りの方策を尽くさなければならない」。萩生田氏は17日、防衛費の財源を検討するため自らが主導して立ち上げた党の特命委員会で、首相の増税方針をけん制した。

 防衛費増額を巡り、党内保守派をけん引した故安倍晋三元首相が生前に国債発行による財源確保を主張したこともあり、萩生田氏らは首相の増税方針に反発。萩生田氏は昨年末の民放番組で「(増税の)明確な方向性が出た時は国民に判断いただく必要がある」と述べ、首相の解散権にまで踏み込んだ。

 所属する党内最大派閥、安倍派は会長不在が続く。萩生田氏は1月末のネット番組で「(安倍氏の)一周忌をめどにリーダーを立てるべきだ」「私で役に立つことがあると言ってくれるなら、どういう立場でも頑張る」と発言し、会長就任に含みを残した。

 そうした中、萩生田氏は同30日の衆院予算委員会で「将来世代に負担を先送りしないという首相の強い責任感を共有する」と首相を持ち上げた。自民の閣僚経験者は「首相が言えば保守派は反発するが、萩生田氏が言えば反対できない」と解説。首相にも配慮を示しつつ、保守派のまとめ役を務め、「ポスト岸田」の座を狙う姿勢がうかがえる。

 元稿:北海道新聞社 主要ニュース 政治 【政局・岸田政権】  2023年02月19日  10:53:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【岸田政権】:森雅子氏にLGBT議論「注視」連発の過去…“難アリ”議員が理解増進担当のドッチラケ

2023-02-21 13:50:20 | 【LGBTQ+=ジェンダー・アイデンティティ、レズ、ゲイ、バイセクシャル、

【岸田政権】:森雅子氏にLGBT議論「注視」連発の過去…“難アリ”議員が理解増進担当のドッチラケ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【岸田政権】:森雅子氏にLGBT議論「注視」連発の過去…“難アリ”議員が理解増進担当のドッチラケ

 岸田首相の“やってる感”にはウンザリだ。岸田首相は20日、自民党の役員会で、LGBTなど性的少数者への理解増進法案をめぐり、国会提出に向けた準備を進めるよう党幹部に指示。表向きはLGBTに寄り添っているふうだが、本気度は感じられない。

 やる気のなさは、人事に表れている。岸田首相は17日、女性活躍担当の森雅子首相補佐官に理解増進担当を兼務させる人事を決定。しかし、肝心の森氏に「難アリ」だ。

<picture>“人権派”を自負しているが…(森雅子首相補佐官)/(C)日刊ゲンダイ</picture>
“人権派”を自負しているが…(森雅子首相補佐官)/(C)日刊ゲンダイ

 森氏は現在、参院3期目。中学時代は借金取りに追われてつらい思いをしながらも、苦学して東北大法学部に進学。5回目の挑戦で司法試験に合格し、弁護士資格を得た。「弱者保護という立場で弁護士をしてきた」と明言し、“人権派”を自負している。

 ところが、人権問題そのものであるLGBT関連の法整備については口が重い。安倍政権下で務めた法相時代、2020年1月30日の参院予算委で、こう答弁している。

 「例えば、与党自民党におきましては、LGBT特命委員会の下で古屋委員長がLGBT理解増進法案というものを取りまとめたということで稲田朋美幹事長代行から伺ったところでございますが、また、そういった政党内での議論、そして、それがまた国会でご議論になる場面もあると思いますが、しっかりとそれを注視してまいりたい」

 質問したLGBT当事者の野党議員から同性婚の法制化の検討を促されても、「国民の皆さま方のご議論、注視をしてまいりたい」の一点張り。この時、森氏が再三「注視する」と繰り返した議論は自民党内でまとまらず、理解増進法案の国会提出が結局、見送りとなった経緯がある。

 現在でも自民党内は、「差別は許されない」という文言の修正をめぐりスッタモンダしている。岸田首相は党内調整を森氏に期待しているようだが、「議論を注視する」と言ってお茶を濁す人物では到底無理だろう。

 森氏は野党時代、国会質問に立った際「基本的人権を擁護し、社会正義を実現することを使命とする」とうたう弁護士法第1条を紹介。「私どもは弁護士修習のときに、この1条を大事に心に秘めて弁護士の仕事に出ていったものでございます」と続けた。

 少しは、その矜持を見せたらどうか。

 元稿:日刊ゲンダイ DIGITA 主要ニュース ライフ 【暮らしニュース・政局・岸田政権・自民党の役員会で、LGBTなど性的少数者への理解増進法案をめぐり、国会提出に向けた準備を進めるよう党幹部に指示】  2023年02月21日  13:50:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【HUNTER2023.02.21】:【2023徳島知事選】:現職参戦で保守4陣営の乱戦に

2023-02-21 08:00:30 | 【選挙・衆院選、参院選、補選・都道府県市町村長・地方議会・公職選挙法・買収事件】

【HUNTER2023.02.21】:【2023徳島知事選】:現職参戦で保守4陣営の乱戦に

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【HUNTER2023.02.21】:【2023徳島知事選】:現職参戦で保守4陣営の乱戦に 

 今年4月に行われる徳島県知事選挙が混迷の度を増している。

 2月4日に、現職の飯泉嘉門知事が6選目を目指して出馬することを表明。後藤田正純元衆議院議員、三木亨元参議院議員、前回の知事選で後藤田氏の支援を受け立候補した岸本泰治元県議ら4人の有力者が勢ぞろいした格好だ。

 ■6期目めざし飯泉知事が事務所開き

 去就を注目されていた飯泉知事は後藤田氏が衆議院徳島2区から離れたため、国政狙いかとみられていたが、自民党は次期衆院選で中西祐介参議院議員を転出させる予定だという。背景にあるのは、徳島県選挙区と高知県選挙区の「合区」。先行きが不透明となっていることで、こうした動きになった模様だ。

 「飯泉知事は、2020年の衆議院選挙の際、後藤田氏に対抗して出馬する準備をしていた。今度こそ、という思いはあったろう。だが、中西氏の衆院への鞍替えはどうやら既定路線。飯泉知事が政治家としてやっていくには、知事選に出るしか道がなくなった」と、ある徳島県幹部が舞台裏をあかす。

 飯泉知事は2月13日に事務所開き。なぜか「開設報告会」という意味不明な案内だったという。出席した徳島県内の建設業者が顔を曇らせこう語る。
「建設関係の会社には動員がかかっていました。私も頼まれて参加しました。さすがに現職知事の事務所開きとあって300人くらいは来ていたようです。けど、前回の選挙と比べると熱気はありません。さすがに6期は長すぎるだろうとの声が多いです。正直、人気がない」

 自民党の徳島県議団は飯泉氏と政策協定を結んだことで、今後は県連が正式に「推薦」するのか否かに注目が集まるが、先の「開設報告会」に県議団から参加したのは22人中11人。県内首長の参加も6市町村にとどまった。後藤田、三木、岸本各氏はいずれももとは自民党で、保守分裂どころではない状況なのだ。

 ■なりふり構わぬ後藤田氏

 そこに「先手」を打ったのが後藤田氏。女性市長として史上最年少当選を果たしたこと知られる徳島市の内藤佐和子市長のリコール署名を集めていたグループと手を結んだのだ。ある自民党県議が、こうした動きを次のように解説する。

 「リコール署名を集めていたグループは勝手連と言っているが、裏で後藤田陣営とは話がついていると聞く。このグループの関係者が、4月の統一地方選で実質的には共産党から出馬するという。つまり、内藤市長やそれに近い飯泉知事が嫌いなので、後藤田についたということです。後藤田が共産党陣営に手を伸ばしたことには、さすがに驚いた」

 直近のある情勢調査によれば、後藤田22、三木21.5、飯泉17、岸本6という現状。後藤田氏と三木氏が競り、飯泉知事と岸本氏が続く形となっている。

 数々の女性スキャンダルで「徳島の恥」と言われてきた後藤田氏だが、意外な善戦。自民党の推薦は求めないと公言したことで、無党派層の支持が広がっている傾向もあるという。しかし、自民党の看板を掲げ小選挙区で当選してきた後藤田氏にとって、全県が対象の知事選は容易ではない。

 「後藤田がプライドをかなぐり捨て共産党にまで頭を下げたというのは、それだけ必死ということ。ただ、自民党ではない彼が、徳島県全域で戦えるのかといえば、なかなか難しいでしょう。『国政なら後藤田を応援するが知事選は別』と言い残し、最有力とみられていた複数の後援者が離れてしまっているのも痛い」(前出・自民党県議)

■調整役不在

 後藤田氏が代表を務める「自民党徳島県第一選挙区支部」が提出した2020年の政治資金収支報告書には、原井省三という人物が150万円の寄附を行っていたことがわかる。原井氏は地元ではトップクラスの林業会社を経営し、親族が現職の徳島県吉野川市長。まさに名士である。その原井氏は後藤田氏に見切りをつけたのか、三木氏の応援に回ることをすでに明かしている。

 三木氏は自民党の徳島県連に「推薦願」を出しているが、県議団の一部が飯泉知事に流れているので、推薦は厳しい状況だ。三木氏は衆院への鞍替えが予想される中西氏と違い、参議院の「特定枠」で当選しており、それを捨てての知事選出馬である以上、自民党も表立って応援はできないというスタンスのようだ。

 そんな三木氏の状況を見てとった中西氏が、衆議院転出へと動いたということだ。中西氏は麻生派の所属。ある麻生派の議員は、一連の動きを次のようによむ。

 「徳島と高知が合区になったことでどちらかの県の候補に特定枠の処遇がなされていますが、それが今後も続くのかどうかわかりません。三木氏もそんな不安があったので、知事選へのチャレンジを決断したのだと思います。彼は二階派なので、二階先生のパワーがあるうちに、ということでしょう。中西氏については、次の参議院選挙で高知県側の候補者が選挙区に出るため、次の次の特定枠をもらえる保証がない。そこへ三木氏の知事選出馬で、ますます特定枠が危うくなった。それなら麻生会長が元気で影響力がある間に転出したほうがいいという決断でしょう」

 自民党本部による「仲裁」の動きも止まったままで、ある大臣経験者もお手上げだという。

 「後藤田は茂木派なので、茂木幹事長が手を打たねばならないが、相手が麻生、二階の超大物。飯泉知事もうるさ型とあって、何もできない、したくないというのが本音だろう。まったく先が読めない」(同大臣経験者)

 元稿:HUNTER 主要ニュース 政治・行政 【政治ニュース・選挙・春の統一地方選挙・徳島県知事選挙】  2023年02月21日  08:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【HUNTER2023.01.18】:【2023徳島知事選】阿波・徳島の政界は複雑怪奇

2023-02-21 08:00:20 | 【選挙・衆院選、参院選、補選・都道府県市町村長・地方議会・公職選挙法・買収事件】

【HUNTER2023.01.18】:【2023徳島知事選】阿波・徳島の政界は複雑怪奇

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【HUNTER2023.01.18】:【2023徳島知事選】阿波・徳島の政界は複雑怪奇 

 永田町でスキャンダルをまき散らしてきた元衆議院議員の後藤田正純氏が今月6日、今年4月に予定されている徳島県知事選への出馬を表明した。

 昨年12月には自民党の三木亨参院議員も出馬の意向を示して同党徳島県連に推薦願を提出しており、保守分裂となることが確定的。しかし、当選5回の現職・飯泉嘉門知事は今も態度未定で、選挙構図は固まっていない。

 自民党はこれまで、一貫して飯泉氏支持にまわってきたが、後藤田氏は2019年の知事選でこの方針に逆らい、飯泉氏の対抗馬として県会議員を「刺客」として立候補させた。6日の会見でも「多選の弊害を指摘してきたのは、徳島の政治家で唯一私だけ。県政改革を訴えてきた」と飯泉氏の多選を激しく攻撃。自身のSNSでも《5期多選の知事には、退職金約1億5,000万円が県民の税金から支払われる。ちなみに、国会議員には退職金はない。大阪府知事も退職金を辞退している。徳島がこれ以上ナメなれんよう、県民とともに正々堂々闘います》と綴っている。

 「後藤田氏が自民党を割って出馬すれば、阿波戦争の再来ということになるんじゃか」と危惧するのは、自民党の大臣経験者。徳島県の保守陣営は、これまで何度も激しい分裂選挙を経験してきた。語り草になっているのは1970年代から80年代にかけての「戦争」である。

 当時、永田町では三木武夫と田中角栄という大物二人が対立。三木氏の地元である徳島に田中氏が「刺客」を立てて、県政史に残る戦いを展開した。後藤田正純氏の大叔父、後藤田正晴元官房長官が三木派の候補と争った「阿波戦争」で、全国的にもクローズアップされた。

 地元の自民党関係者が、こう振り返る。

 「当時はカネがばらまかれるのが当たり前というような選挙だった。きょう田中陣営からもらうと、2日後には三木陣営からというように、議席のためなら法律など関係がないという時代だった。最初の争いとなった参議院の選挙は三木派が勝利し正晴先生が負けたが、終わってみれば100人を超す双方の支援者が選挙違反で摘発された」

 正純氏は会見で、「自民党に推薦の要請は行わない」と述べて“保守分裂ではない”とアピールしたが、額面通りに受け取る人はいない。同氏は、長く石破茂元幹事長を支援をしていたが、2021年の総選挙後に古巣の茂木派に復帰した。茂木派は旧田中派の流れをくむ派閥であり、岸田政権を支える側だ。二階俊博元幹事長が率いる二階派の三木亨参院議員は非主流派。かつての阿波戦争を彷彿とさせる構図となりそうだ。ただし、後藤田・三木の一騎打ちになるのかどうか、ハッキリしない状況になっている。

 「三木さんは参議院選挙区の合区で徳島県と高知県が一つになったことから、異例の優遇措置で議席を得た。知事選に出るのは説明がつかない。ただ、出馬するのが三木さんだけなら6期目という多選はさすがにまずいと、飯泉知事は簡単に身を引いていたはずだが、後藤田の参戦で状況が変わってきた」(地元県議)

 これまで、飯泉知事を真っ向から批判してきた後藤田氏が相手となれば、知事自身が戦わざるを得ないというのだ。2019年の知事選では、告示直前の記者会見でも、自民党本部からの制止も聞かずに候補を立て、後藤田氏が口頭注意を受けたことについて聞かれると「党としての規律ある行動ということを求めて、出されたと。その規律をしっかりというのはどの組織においても同様のことで、やはりその組織の方針を決めるというときにはね、様々な意見を戦わせると。最終的にはこの時には多数決をとったとお聞きをしておりますので、それが41対1だったということですから」。別の記者会見では、後藤田氏が飯泉氏を「失政」と批判していることについて、「彼自身も政治家なんだから。これはどういう行動をとればいいのか悪いのか。そういった点については、ご本人のご判断。こういうことになるんでね」「ヘイトスピーチに近い部分もある」。後藤田氏の「不倫騒動」には、「やはり、常に政治家として襟を正していく必要があります」と批判を展開していた。

 後藤田氏は会見で「すべてをわたしのルーツ、徳島県に捧げたい」と語ったが、後藤田氏は東京の出身。国政を目指すまで徳島とはあまり縁がなかったため「ルーツ」という言葉を使うしかなかったのだ。一方、三木氏は「地元、徳島で生まれ育った者として なんとか立て直したい」と言うように、徳島の生まれ育ち。徳島県議から国政に転身した経歴の持ち主である。ちなみに、飯泉知事は大阪府の出身。旧自治省の官僚として出向したのが徳島県だった。

 「後藤田氏はもちろんのこと、三木氏も自民党としては応援できません。飯泉氏が出るというなら考えますが、6期目となると渋い顔をする人もけっこういます。ただ、選挙は4月なので時間はない。官僚を東京から連れてくるわけにはいかないし……。地元では一昨年の徳島市長選で自民党が割れ、後藤田氏自ら『令和の阿波戦争』と言い出しました。NHKがニュースでそう見出しをつけました。もうこちらでは収拾がつかない」と自民党の地元県議は嘆く。こうした状況をさらにややこしくする出来事が出来した。

 新たに岸本泰治元自民党県議が知事選への参戦を決めたのだ。同氏は4年前の知事選に立候補して飯泉知事に敗れたが、実はこの時に岸本氏を担いだのが後藤田氏。飯泉氏への刺客として送ったはずの岸本氏が、後藤田氏の正式表明を待っていたかのようなタイミングで手を挙げたのだから、多くの関係者は「後藤田陣営の仲間割れ」と受け止めている。

 ある自民党幹部は、ため息交じりにこう話す。

 「阿波・徳島の政界は複雑怪奇というしかない。はっきり言ってぐちゃぐちゃ。阿波戦争というフレーズは政治の暗闘を表現するようなイメージでとらえられるから、統一地方選ではマイナスにしかならない。争いが拡大しないように、茂木幹事長と二階さんで事態を収拾してもらうしかない」

 令和の阿波戦争がどう展開するのか注目だ。

 元稿:HUNTER 主要ニュース 政治・行政 【政治ニュース・選挙・徳島県知事選挙】  2023年01月18日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【HUNTER2022.12.14】:「2023徳島知事選」:嫌われても強い?後藤田正純衆院議員

2023-02-21 08:00:10 | 【選挙・衆院選、参院選、補選・都道府県市町村長・地方議会・公職選挙法・買収事件】

【HUNTER2022.12.14】:「2023徳島知事選」:嫌われても強い?後藤田正純衆院議員

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【HUNTER2022.12.14】:「2023徳島知事選」:嫌われても強い?後藤田正純衆院議員 

 来年4月に行われる徳島県知事選挙を巡り、後藤田正純自民党衆議院議員の動向に注目が集まっている。

 後藤田氏は、徳島県知事選への出馬の意向を固めて茂木敏充幹事長らに伝えたという。臨時国会が会期末となることから、このタイミングで決断した模様だ。
高い知名度を誇る一方で、スキャンダルを繰り返し、県民から「徳島の恥」などという厳しい声があがる後藤田氏だが……。

                  ◇   ◇   ◇

 我が道を行く、ということだろう。後藤田氏は、決意のほどを示す投稿をSNS上で続けている。

 「政策なくして徳島再生なし」、「そもそも、国の予算を、県が自分のお金のように配分して、権力誇示すること自体あり得ず、情けなく思います」、「徳島の来春も徳島県民が決める知事選挙 具体的な政策、アイデア、実行力を判断基準に、直接見極めて選ぶ選挙になって欲しい」などといった書き込みに加え、馳浩石川県知事と面会した様子をアップするなど、意欲満々といったところだ。

こうした動きを横目に、「後藤田氏が出馬となれば、知事選はますます混とんとしよるきに……」と困惑の表情を見せるのは、ある自民党の徳島県議。知事選には、すでに自民党の三木亨参議院議員が出馬する意向で準備を進めており、11月23日に自民党徳島県連の執行部会に姿を見せた同氏は、県議らから“知事選への対応はどうするのか”と聞かれ「徳島のために出馬したい」と実質的な出馬宣言を行っている。

 しかし、三木氏は参議院の徳島選挙区が高知県と合区になった関係で厚遇され、「特定枠」として現在の議席を得ている身。その三木氏が知事選出馬となれば、参議院の比例枠は理学療法士の田中昌史氏が繰り上げ当選となる。田中氏は徳島とはまったく縁がない人物であることから不満がくすぶる状況で、三木氏の出馬に対しては、地元での拒絶反応が強い。

 もう一人、注目されているのが現職の飯泉嘉門知事だ。すでに5期目の飯泉氏は、昨年10月の衆院選でも出馬が噂された。だが、残念なことに県民からの支持は薄く、評判も芳しくないことから断念。11月の徳島県議会で“次期知事選への意向を質問していいか”という自民党側の打診に「NO」と回答しており、6期目を狙うのではないかとも見られている。そこへ、後藤田氏の出馬。自民党が3つに分裂しかねない情勢だ。

 特定枠を捨てていく三木氏、昨年の総選挙で自民党徳島県連の県議団から「公認するな」と血判状までたたきつけられた後藤田氏(既報)不人気で多選の問題を抱える飯泉氏――候補者が決まらないのも無類はない。

 そこで浮上しているのが次の3人。実父は元参議院議員の中村博彦氏(故人)で、社会福祉法人「健祥会」の中村太一理事長、徳島県財政課長を務めた総務官僚の岡航平氏。「飯泉氏が後継者として呼び寄せた」とみられている農林水産省から出向の勝野美江副知事だ。

 前出・徳島県議が解説する。
 「三木さんは特定枠の関係で絶対に出馬はないとみていた。後藤田は論外だ。自民党が推せるのは中村氏か岡氏、もしくは飯泉氏、勝野氏となる。ただ、知事選まであと4ヶ月とあって、知名度ゼロの岡氏は無理だと思う。中村氏は、父の時代から徳島県内ではよくない噂が多いことで知られ、後藤田に匹敵するくらいイメージに問題がある。勝野氏は女性で華があるが、左派の県議らと親しく、自民党には合わない。それに会合では、いかにも『次の知事は私』といわんばかりの態度で顰蹙もの。飯泉氏が支援しても彼女には乗れない」――つまり、自民党が推す候補者がいないというのだ。

 そうなると、スキャンダルは抱えるが知名度のある後藤田氏が有利ではないかとの声もあがる。とりわけ、飯泉氏が出馬を決意し、後藤田氏が挑戦状を叩き付けるという展開になると、意外に健闘するのではとも考えられる。自民党の幹部は、見通しをこう説明する。

 「知事選でいろいろ言われているが、自民党は最終的に三木氏でまとまるんじゃないですか。三木氏は二階派ですが、二階さん(俊博元幹事長)は派閥の人数が減ることも承知の上で出馬を了解している。二階さんは和歌山知事選で世耕弘成参院幹事長を打ち負かしたばかり。徳島に二階氏と対峙できそうな国会議員はいませんよ。後藤田さんは、いつも最初だけ威勢がいいが最後まで続かない。そのパターンは過去の自民党総裁選でも有名じゃないですか。一時、茂木幹事長が、内閣改造があれば後藤田さんを派閥推薦で閣僚にという案を出していた。しかし、岸田首相も年明けの閣僚人事は行わない方向なので(後藤田氏は)知事選出馬と言い始めたんでしょう。おそらく二階さんが後藤田さんの所属する茂木派と話をつけて、県連も説得して一本化すると思いますよ。後藤田さんのスキャンダルは全国的にも知られるので、負ければ自民党自にとって大きなマイナス。それに後藤田さんは後援会長まで離れてしまい、とても選挙ができる体制ではないと聞いています。飯泉知事には後藤田さんに代わって衆議院にという目論見もあり、そこまで6期目に固執しないとみています。県議らも、知事選と同時期に自らの選挙があり保守分裂では戦えないんですから、まとめるしかないでしょう」

 確かに、後藤田氏の威勢のよさと引きの早さは、それまでくっついていた石破茂氏の総裁選でも知られるところ。石破氏が優勢とみるや最前線に出て応援していたが、勢いに陰りが見えるとまったく姿を見せなくなった。後藤田氏の過去の行状が、総スカンを食らう原因になっているのは間違いなさそうだ。

 元稿:HUNTER 主要ニュース 政治 【政治ニュース・選挙・徳島県知事選】  2022年12月14日  07:30:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【政界地獄耳・02.14】:「差別禁止は逆差別」という理屈

2023-02-21 07:40:00 | 【LGBTQ+=ジェンダー・アイデンティティ、レズ、ゲイ、バイセクシャル、

【政界地獄耳・02.14】:「差別禁止は逆差別」という理屈

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政界地獄耳・02.14】:「差別禁止は逆差別」という理屈 

 ★16年に施行された「障害者差別解消法」の第1条で「障害を理由とする差別の解消の推進に関する基本的な事項、行政機関等及び事業者における障害を理由とする差別を解消するための措置等を定めることにより、障害を理由とする差別の解消を推進し、もって全ての国民が、障害の有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現に資することを目的とする」や19年施行の「アイヌ施策推進法」の第4条「何人も、アイヌの人々に対して、アイヌであることを理由として、差別することその他の権利利益を侵害する行為をしてはならない」など当事者への差別禁止を盛り込んだ法律はすでにある。

 ★ところが超党派で進めてきた「LGBTなど性的少数者への理解増進法案」を自民党保守派が難色を示して頓挫して2年。当時反対派は「『差別を受けた』という訴訟が増えかねない」「男なのに女だと思って温泉に入ることが起こる」などと主張していた。知恵を出さずにつぶしたいのがわかる。7日、自民党総務会長・遠藤利明は会見で「(LGBTなどの)理解を増進することについての反対っていうのは、全くないと思っています」とまとめる方向で進み始めたように見せかけている。

 ★実際は「理解推進」でまとめて自民党以外が強く推す「差別は許されない」を文言に入れ込むことにはなお反対したい模様だ。同日、自民党政調会長代理・西田昌司は「差別の禁止や法的な措置を強化すると、一見よさそうに見えても人権侵害など逆の問題が出てくる」と差別を禁止すると逆差別になるという理屈を言い出している。つまり差別する側の主張も守れというわけだ。「差別を許すべきではない」。それによって社会の分断も起こらない。こんなことも決められない政党が保守派のとりでかのように言うことに強い違和感を持つ。(K)※敬称略

 ◆政界地獄耳

 政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】  2023年02月14日  07:28:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【2023年02月19日 今日は?】:連合赤軍が長野県軽井沢町の浅間山荘に人質を取り立てこもる

2023-02-21 00:00:40 | 【社説・解説・論説・コラム・連載・世論調査】:

【2023年02月19日 今日は?】:連合赤軍が長野県軽井沢町の浅間山荘に人質を取り立てこもる

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【2023年02月19日 今日は?】:連合赤軍が長野県軽井沢町の浅間山荘に人質を取り立てこもる

 ◆2月19日=今日はどんな日

  連合赤軍の5人が長野県軽井沢町の浅間山荘に人質を取り立てこもる(1972)

1972年2月、河合楽器・浅間山荘の管理人の妻を人質にあさま山荘に立てこもる連合赤軍メンバーを見守る警察のライフル隊(時事)
1972年2月、管理人の妻を人質にあさま山荘に立てこもる連合赤軍メンバーを見守る警察のライフル隊(時事)

 ◆出来事

  ▼米軍が硫黄島上陸(1945)▼千葉県沖で海自イージス艦あたごが漁船と衝突し、漁船の父子2人が行方不明(2008)

 ◆誕生日

  ▼藤岡弘、(46年=俳優)▼村上龍(52年=作家)▼薬丸裕英(66年=タレント)▼かとうれいこ(69年=タレント)▼大森南朋(72年=俳優)▼森且行(74年=オートレーサー)▼あべこうじ(75年=タレント)▼中島美嘉(83年=歌手)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・今日は?】  2023年02月19日  00:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする