路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

 路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

【社説・11.09】:行財政改革/県民目線で絶えず検証を

2024-11-12 06:00:10 | 【地方自治・都道府県市町村・地方議会・議員年金・デジタル田園構想・地方地盤沈下】

【社説・11.09】:行財政改革/県民目線で絶えず検証を

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説・11.09】:行財政改革/県民目線で絶えず検証を 

 兵庫県知事選では、失職した前知事が実績に挙げる行財政改革も争点となる。人口減少や教育、地域活性化など県が抱える課題への取り組みも、財源の裏打ちなしには実現しない。施策を実効性のあるものにするための財源をどう確保していくのか、議論を深めなければならない。

 前知事が県政の柱に据えたのが、行財政改革だった。自身の任期中の給与や期末手当、退職金を削減する条例を成立させ、公用車を元知事が乗っていた高級車からミニバンに変更するなどの成果を強調する。

 耐震性不足に伴う県庁舎の再整備計画も凍結した。築50年を超す1、2号館は解体されるが、当初700億円程度とした事業費が資材価格高騰などで1千億円程度に膨らんだとして、新庁舎建設を保留した。当面はテレワーク活用で出勤率を4割程度とすることで執務空間を確保するとしたが、災害時の対応への懸念などから県議会で批判を受けた。

 前知事の失職後、職務代理者の副知事は「出勤率の概念を取り払い、必要な人員を収容する新庁舎建設を前提に検討する」との方針を示した。選挙戦では、前知事を含む大半の候補が防災拠点機能を備える県庁舎整備の必要性を訴えている。

 財政状況の透明化では一定の評価がある。県は2007年から県債(借金)の返済に備え積み立てる県債管理基金に他の基金を集約するなどして、残高を実態より多く見せる手法を続けてきた。前知事はそれを解消し、各基金の残高を明確にした。

 貯金に当たる財政調整基金の残高は23年度末時点で約30年ぶりに100億円を超え、約127億円となった。企業業績の回復による税収増による影響が大きいが、前知事は「改革」の効果とも主張する。

 ただ127億円という額は、県の財政規模からすると高い水準とは言えない。県債の実質的な残高は3兆円余りに上る。将来の借金負担の重さを示す「将来負担比率」は全国ワースト水準が続く。阪神・淡路大震災関連の県債がまだ約2千億円残り、完済まで10年程度かかる。

 加えて、県の外郭団体「ひょうご農林機構」が進める分収造林事業、企業庁が産業・住宅用地を造成・分譲する地域整備事業で多額の負債を抱える。県民の負担増や行政サービスの低下も懸念されるだけに、詳細な情報開示が欠かせない。

 行財政改革の努力は現状で十分なのか。施策の選択と集中は徹底しているのか。県民の目線で、絶えず検証していく必要がある。

 財政が厳しいからこそ、持続可能な将来像と地域の活力につながる中長期のビジョンが問われる。各候補は具体的な構想を語るべきだ。

 元稿:神戸新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2024年11月09日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説・11.12】:第2次石破内閣発足 成果なければ先はない

2024-11-12 04:01:30 | 【社説・解説・論説・コラム・連載・世論調査】:

【社説・11.12】:第2次石破内閣発足 成果なければ先はない

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説・11.12】:第2次石破内閣発足 成果なければ先はない

 少数与党下の特別国会で、自民党の石破茂総裁が30年ぶりの決選投票の末、首相に再選出された。石破首相は直ちに組閣に踏み切り、第2次内閣をスタートさせた。 

 衆院本会議での首相指名選挙は、1回目で誰も過半数に届かず、自民、公明党が推す石破氏と立憲民主党の野田佳彦代表の上位2人による決選投票にもつれ込んだ。事前に予測された通りの展開である。

 決選投票の結果は、石破氏221票、野田氏160票。造反組の出現も見られず、ここでも政権の思惑通りの決着となった。 

 仮に野党がまとまって野田氏に投票していれば、「数の力」で政権交代につなげることは可能だった。

 しかし日本維新の会は馬場伸幸代表、国民民主党は玉木雄一郎代表に投票することを決めており、共産党を除く野党6党派が、代表らの名を書いたため計84票が無効票となった。

 結果を見れば、野党の無効票は、立民を中心とした野党連立政権ではなく、自公連立政権の継続を選択したことになる。

 それにしても84票という無効票の多さには疑問が湧く。1回目と違い、決選投票は上位2人から選ぶというルールである。

 衆院選での議席減から代表選に立候補しないことを表明している馬場氏、不倫報道を認め謝罪したばかりの玉木氏。どちらにもくみしない姿勢を貫くのであれば、白票を投じるか、棄権するという道もあったのに、なぜ一度蹴られた名前を書いたのか。

              ■    ■

 衆院選で自公の連立与党は大敗を喫した。自民党の派閥裏金事件への怒りが有権者を動かし、政権へ不信任を突き付けたのだ。

 衆院選後、共同通信が実施した世論調査で、自公政権の継続を望まないとの回答が53%と半数を超えた。

 ところが立民の野田氏は決選投票で自身への投票を他党に呼びかけたものの一部を除いて応じてもらえなかった。

 一方、与党は過半数割れしたにもかかわらず、国民との「部分連合」に乗りだし、政権を継続させることに成功した。

 国民が野党でも与党でもない、その中間の「ゆ党」のスタンスを取り続ければ、連立政権の可能性はますます遠のく。

 どのような条件が整えば野党連立政権ができるのか。野党はこの問いに正面から向き合い、有権者に考え方を示すべきだ。

               ■    ■

 国会召集に先立ち首相は立民、国民の党首と会談した。俎上(そじょう)にのるのは政治資金規正法の再改正。企業・団体献金の禁止も含め協議を深めるべきだ。

 少数与党下の国会で欠かせないのは、野党との協調である。与野党伯仲の緊張感は、国会を活性化させ、民意を反映させる、またとないチャンスでもある。

 もし仮に野党が一致して石破政権の不信任案を提出すれば成立する可能性がある。首相はそのことを片時も忘れず、合意形成に努力し、新しい政治を根付かせなければならない。

 元稿:沖縄タイムス社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2024年11月12日  04:01:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説・11.12】:本島北部大雨被害 迅速に救援し対策検証を

2024-11-12 04:00:50 | 【災害・地震・津波・台風・竜巻・噴火・落雷・豪雪・大雪・暴風・土石流・気象状況】

【社説・11.12】:本島北部大雨被害 迅速に救援し対策検証を

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説・11.12】:本島北部大雨被害 迅速に救援し対策検証を 

 8日から10日にかけて、沖縄本島北部を中心に大雨が降り続き、国頭村、大宜味村、東村、名護市、恩納村で、床上浸水48件など甚大な被害が発生した。断水、停電、県道の通行止めも発生している。比地川が氾濫した国頭村比地区では22人が避難を続けている。大宜味村では全域で断水したままだ。

 まずは市町村、県、国の連携で速やかな救援と被害状況の把握が必要だ。そして迅速な復旧とともに、避難指示などの対応、防災対策の検証が求められる。

 9日の未明から明け方、本島北部から鹿児島県与論町にかけて線状降水帯が発生し、東村、与論町で観測史上最大の24時間雨量を記録した。大宜味村では平南川増水で「緊急安全確保」が出された。10日午前も、気圧の谷や高気圧のへりを回り込む湿った空気により名護市、国頭村、東村で激しい雨が降った。

 沖縄気象台のホームページによると今回、7日午後4時12分に「大雨と雷及び突風に関する気象情報第1号」を出し、8日午後8時25分に大雨警報を出した。9日午前0時7分、線状降水帯が発生しているという情報を出し、同12分から各地の記録的短時間大雨情報を出し続けた。夜が明けると大雨は収まったが、10日午前5時29分に再び記録的短時間大雨情報を出し、午前8時47分の第6号まで続いた。11日午前9時47分にようやく注意報に切り替えた。

 短時間大雨情報とは、数年に一度程度しか発生しないような短時間の大雨を観測したり解析したりした時に発表される。雨量基準は1時間80~120ミリの範囲でその地域の歴代1、2位の記録を参考に決めている。発表時には、その地域で土砂災害や浸水害、中小河川の洪水災害の発生につながるような猛烈な雨が降っていることを意味する。

 国頭村比地区では9日午前0時過ぎに村から避難を呼びかける放送があり、住民らは自主的に協力して避難した。放送から30~40分で冠水は約1メートルに達したという。離島県の沖縄では河川はすぐ海に達するが、1時間120ミリもの豪雨で一気に氾濫したのであろう。避難呼びかけのタイミングが妥当だったのかも、検証が必要だろう。ハザードマップに線状降水帯の可能性も明記してほしい。

 大宜味村では津波浄水場のろ過池の浸水で水道水が供給できず、給水車に頼っている状態だ。復旧のめどは立っていない。復旧を急ぐとともに、今後同じことが起きないよう万全の対策を検討すべきである。

 線状降水帯はどこでも発生するということを認識しなければならない。台風も地球温暖化で世界的に強大化しており、豪雨被害も増えている。温室効果ガスの排出削減を目指す国際会議COP29が始まった。温暖化防止も防災対策の一環であるとの認識を新たにしたい。

 元稿:琉球新報社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2024年11月12日  04:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【金口木舌・11.12】:地域の「宝物」

2024-11-12 04:00:40 | 【文科省・教育制度、現場の実態把握・教員の資質・不登校・文化庁・

【金口木舌・11.12】:地域の「宝物」

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【金口木舌・11.12】:地域の「宝物」 

 学校と保護者、地域住民が関わり合い、学校運営に取り組むコミュニティ・スクール(CS、学校運営協議会制度)。「地域とともにある学校」を目指し、県内でも導入が徐々に進む

 ▼本年度も琉歌を学んだり、地域で「昔の遊び」を体験したりと、各地でさまざまな取り組みがあった。名護市では10カ所の学校運営協議会が設立、市立の学校区全てで導入が完了した

 ▼久辺中学校区学校運営協議会は「久辺の宝親子フォトコンテスト」に初めて取り組んだ。柔らかな住民の表情、何気ない日常の風景を辺野古、久志、豊原の子どもたちが夏休みに撮影した

 ▼「海をみながらおさんぽしたよ 久志岳大きくていいな」「まいにち、とおる、みち」。冊子の写真説明も、豊かな感性があふれる。運営協議会、久辺3区の区長賞に加え、地域の企業や団体が賞を設け、商品提供にも快く応じた

 ▼久辺小の齋藤博孝教頭は「地域の誇りを認識して、アイデンティティーの確立を目指す」と語る。12日に久辺中学校で表彰式も開かれる。今後は参加対象を地域住民に広げるという。学校と地域の交流こそ「宝物」になることだろう。

 元稿:琉球新報社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【金口木舌】  2024年11月12日  04:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説・11.11】:福島第1デブリ回収 廃炉への一歩につなげよ

2024-11-12 04:00:30 | 【原発事故・東電福島第一・放射能汚染・デプリ・処理水の海洋放出と環境汚染

【社説・11.11】:福島第1デブリ回収 廃炉への一歩につなげよ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説・11.11】:福島第1デブリ回収 廃炉への一歩につなげよ

 廃炉に向けた第一歩となるよう、東京電力と政府の今後の取り組みに注目したい。

 2011年3月の東日本大震災で大規模な事故が起きた福島第1原発の廃炉作業に向け、東京電力は2号機から溶融核燃料(デブリ)の試験的な取り出しを完了した。強い放射線を出すデブリの取り出しは廃炉工程で最難関とされる。事故後初めてとなる今回の回収を、廃炉作業に生かさねばならない。

 東日本大震災で、福島第1原発の1~3号機は原子炉が冷却できなくなり、炉心溶融(メルトダウン)を起こした。デブリは溶け落ちた核燃料と制御棒などの構造物が混ざったもので、高い放射線を出す上、性状もよく分かっていない。1号機に279トン、2号機に237トン、3号機に364トンと、合わせて880トンあると推計されている。

 今回回収されたのは、5ミリ程度の小石状で、重さは約0・7グラムだ。今後、日本原子力研究開発機構の施設で成分や結晶状態、放射線量などを分析し、本格的な取り出しに向けての工法や保管方法などの検討に活用するという。全体量からすればわずかだが、次につながる一歩であることは間違いない。

 しかし、ここに至るまでにも多くの課題があった。当初は21年開始の計画だったが、機材の開発などが難航し3度の延期を繰り返した。ことし8月22日、開始に向けた準備作業の段階でパイプの並び順を間違える初歩的なミスが発覚し中断。再開後の9月17日には採取装置のカメラの映像が遠隔操作室に映らなくなる不具合が発生した。

 パイプの並び順ミスは、下請け企業に任せ東電社員が一度も確認していないことが原因だ。カメラの不具合も高い放射線の影響とされるが、不具合発生は想定できたとの指摘もある。いずれも基本的なミスであり、東電の管理能力に問題はなかったのか。東電は一層の緊張感を持って作業に当たってほしい。

 政府と東電は2051年までに廃炉を完了させる計画だが、解決すべき課題は山積している。東電は20年代後半に段階的に取り出し規模を拡大させ、30年代初頭から3号機での本格的な取り出しを始める青写真を描く。

 しかしデブリは1~3号機で性状や分布状況が異なるとみられ、本格的な取り出しには複数の場所から採取する必要がある。また、取り出したデブリや廃炉に伴い生じる放射性廃棄物をどこで保存し、処分するかも不透明なままだ。膨大な量の取り出しには作業の難航も予想され、廃炉完了時期も危ぶまれる状況だ。政府や東電に加え学識経験者も含めた議論を加速させねばならない。

 原発事故から13年半。廃炉作業がいたずらに長引けば、被災者らの不信感を増大させる。東電と政府には常に真摯(しんし)かつ丁寧な説明が引き続き求められている。

 元稿:琉球新報社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2024年11月11日  04:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【金口木舌・11.11】:子どもたちの権利

2024-11-12 04:00:20 | 【社説・解説・論説・コラム・連載・世論調査】:

【金口木舌・11.11】:子どもたちの権利

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【金口木舌・11.11】:子どもたちの権利 

 2歳前後の子どもの多くが「イヤイヤ期」を迎える。自我が芽生えて自分でやりたいことが増え、自己主張をしているという。一歩ずつ成長している証しだが、親としては頭を抱えることも多い

 ▼「イヤ」を繰り返す子どもに対して、言うことを聞かせるために強く叱ったり突き放したりしてはいけないようだ。子どもの気持ちを尊重し、じっくりと向き合いながら声に耳を傾けることが求められる

 ▼年齢に関係なく子どもには1人の人間としての権利がある。1989年には国連総会で子どもの権利条約が採択された。子どもたちが差別されずに命が守られ、意見を尊重されて最善の利益が得られることなどを盛り込んだ

 ▼県内に目を向けると、子どもへの体罰や虐待、貧困など解決するべき課題は数多い。健やかな成長のために県民一人一人が現状と向き合い、小さな声に耳を傾けることで解決策は見えてくる

 ▼今月17日は「おきなわ子どもの権利の日」で、この日から23日までは「子どもの権利週間」だ。子どもたちの権利を守り、笑顔で過ごせる環境を築くことができれば、沖縄の未来はもっと明るくなるだろう。

 元稿:琉球新報社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【金口木舌】  2024年11月11日  04:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説・11.10】:「年収の壁」見直し 国会論議で多角的検証を

2024-11-12 04:00:10 | 【税制・納税・減税・年収「103万円の壁」・ふるさと納税・物納・脱税・競売】

【社説・11.10】:「年収の壁」見直し 国会論議で多角的検証を

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説・11.10】:「年収の壁」見直し 国会論議で多角的検証を 

 政府の経済対策を巡る自民、公明の連立与党と国民主主の政策協議が始まった。年収が103万円を超えると所得税が発生する「年収の壁」の見直しが焦点となる。

 国民民主の看板政策である「年収の壁」の見直しは、若年世代の収入増を実現するだけでなく、社会保険制度や働き方の選択にも関連し、幅広い分野にまたがる検討が求められる。与党は国民民主に限らず野党の意見を広く聞き、開かれた国会の場で多角的に論議を深める必要がある。

 「年収の壁」の見直しが持ち上がるのは、長年にわたって賃金が伸び悩む半面、税金や社会保険料の負担は増していることがある。税引き後に自由に使える可処分所得、いわゆる「手取り」が減り、物価の高騰で生活のやりくりはさらに苦しくなる。

 年収103万円という所得税を課税するボーダーラインを引き上げれば、短時間労働者を対象とした減税政策となり、手取りが増える。

 最低賃金の引き上げに伴い、これまでと同じ労働時間でも年収がボーダーラインを超えてしまい、税や保険料の負担が生じて手取りが減る状況もある。負担が生じない収入に抑えるため、アルバイトやパートの時間を減らさざるを得ない「働き控え」を解消するため、最低賃金の上昇に合わせた非課税枠の引き上げが主張の柱となる。

 国民民主の玉木雄一郎代表が衆院選で「手取りを増やす」と訴えて躍進した政策だけに、無視できない。

 一方で、国民民主が掲げる現行の103万円から178万円へと所得税の非課税枠を引き上げた場合、国と地方の税収が1年間で計7兆6千億円減ると政府は試算する。減税による景気浮揚の効果が国と地方の減収以上に見込めるのか、178万円で線引きする根拠は何かなど、政策の効果を突き詰める必要がある。

 「年収の壁」が生じるのは所得税の103万円だけではない。一定条件で社会保険の加入が必要になる「106万円の壁」、配偶者の社会保険の扶養から外れる「130万円の壁」などが存在する。このうち、厚生労働省は厚生年金に加入する年収要件(106万円以上)の撤廃を検討している。老後の給付を手厚くする狙いだが、年収を問わず保険料負担が生じるため、年収106万円以下の人には手取りの減少になる。

 「年収の壁」は税だけでなく、配偶者控除を含めた家計全体の収入や、将来の生活を保障する社会保険制度の議論が不可分である。各党がさまざまな観点を持ち寄り、メリット、デメリットを論じて政策を練り上げる必要がある。

 少数与党となった自民が多数派工作に走るあまり、政策面で国民民主の要求を丸のみするならば、国民の生活向上とは無縁の野合となりかねない。国民のための徹底した与野党論議こそ政策本位の国会へ向けた試金石となる。

 元稿:琉球新報社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2024年11月10日  04:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【金口木舌・11.10】:平和のための音楽を

2024-11-12 04:00:00 | 【学術・哲学・文化・文芸・芸術・芸能・小説・文化の担い手である著作権】

【金口木舌・11.10】:平和のための音楽を

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【金口木舌・11.10】:平和のための音楽を 

 先週末、県内に住む外国人の祭りが那覇市の牧志公園であり、多様な国の人々が歌い踊った。アオザイ姿の女性たち、メキシコの女性はフレアスカートをなびかせ、台湾の鮮やかな民族衣装の人々は竹を鳴らして舞った

 ▼ミャンマー出身のトウヤソウさんは唄三線を披露した。八重山の愛しい女性を歌う安里屋ユンタには観客から合いの手。最後の一曲は「ふるさと」を日本語、ウチナーグチ、母語で歌った

 ▼軍政支配が続く故郷に帰ることができない。「大好きな故郷の状況を沖縄の人に知ってもらいたい。私も沖縄の人が大好きな三線を大切にしたい」。音楽は思いをつなぐ

 ▼同じ日、石垣市でも沖縄の曲が奏でられた。迷彩服姿の自衛隊の祭りパレードに合わせて。沿道に配られた日の丸の小旗が揺れる。駐屯地を理解してもらうためというが、地域への配慮を欠く行進は理解の強要ではないか。沖縄のメロディーに不気味さも漂う

 ▼戦時下に若者を戦場へ送り出した曲があれば、沖縄戦で全てを失った人々を支えた唄もある。今必要なのは、沖縄に根付く多彩な文化を糧に、国を越え手をつなぐ音楽だろう。

 元稿:琉球新報社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【金口木舌】  2024年11月10日  04:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【政局】:禁じ手で第2次石破政権スタート 自民党最後の政権になるのか、が焦点だろう

2024-11-12 00:16:00 | 【外交・外務省・国際情勢・地政学・国連・安保理・ICC・サミット(G20、】

【政局】:禁じ手で第2次石破政権スタート 自民党最後の政権になるのか、が焦点だろう

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政局】:禁じ手で第2次石破政権スタート 自民党最後の政権になるのか、が焦点だろう

 与党過半数割れの審判を受けながら、もう何でもありの「取り込み」で、首相指名を受ける石破首相。

 30人弱の野党に足元を見られ、政治改革「やってるふり」の芝居を続け、この内政外交の危機を乗り切れるのか。

<picture>混迷の時代に必要なのは、刹那の手取りではないはずだ(C)日刊ゲンダイ</picture>

     混迷の時代に必要なのは、刹那の手取りではないはずだ(C)日刊ゲンダイ

               ◇  ◇  ◇

 先の衆院選の結果を受けて、11日、特別国会が開かれる。衆参本会議で石破首相が首相指名され、第2次石破政権がスタートするが、「惨め」で「悲壮」な船出である。

 石破は総選挙で惨敗したのに、政権にしがみつく理由として、またまた「国民を守る」などと言っていたが、なぜ、「信」がない政権に国民を守れるのか。権力を手放したくないだけではないか。その「卑しさ」と、「惨め」な少数与党の「悲壮感」、それらが混在しているのである。

 石破は9日、公明党の斉藤鉄夫新代表と会談。年内にも政治資金規正法の再改正案を出す方向を固めた。「政治改革、やってるふり」である。斉藤代表は石破に「けじめをつけて欲しい」と迫ったらしいが、ちゃんちゃらおかしい。ザル法と言われた今夏の法改正に賛成したのが公明だし、総選挙では自民党も公認できなかった裏金議員をイケシャーシャーと推薦した。それなのに、選挙で負けた途端、正義漢ぶる。

 もちろん、自民党も同様で、石破は政権維持のために裏金議員を会派入りさせ、過半数確保に死に物狂いだ。「反省してます」とか言いながら、ダブルスタンダードなのである。

 挙げ句にそれでも数が足りないから、国民民主の政策をほとんど丸のみ、首相指名では「野田佳彦と書かないで」と“裏工作”だ。

 ◆今度の規正法改正も「やってるふり」が関の山

 本来、下野すべき政権がヘンテコな大義を持ち出し、無理に無理を重ねてしがみつく。しがみついたところで、脆弱な政権基盤が変わるわけではない。イキがる野党に振り回され、右往左往で漂流する。それが第2次石破政権だ。しかも、そうした近未来が国民にも見えている。ますます、「惨め」で「悲壮」な政権だ。

 政治評論家の野上忠興氏はこう言った。

 「新たな再改正案には政治資金を監視する第三者機関の設置や政策活動費の廃止などが盛り込まれるのでしょうが、1年で2回の法改正なんて、聞いたことがありません。いかに政治とカネにいい加減だったかの裏返しで、選挙結果を受けて、殊勝な態度を取ったところで、どうせ抜け道があるのだろう、と国民は冷ややかに見ています。実際、企業・団体献金を本気で廃止したら、自民党は干上がってしまう。できっこないから適当なところでお茶を濁す。それが自民党の政治改革の歴史なのです。今回はその限界が国民にも見えた。だから、選挙で鉄槌が下された。公明党も本気で党を立て直すのであれば、自民と袂を分かって、政治とカネのケジメを要求するべきです。中途半端な対応では“またか”と見透かされ、党はもたなくなりますよ」

 石破自民は今後、立憲、維新、国民に協力を呼びかけ、これを端緒に与野党の合意形成を目指す算段だろう。

 だとしたら、最低限の前提として、裏金議員たちの政倫審弁明はもちろん、安倍派5人衆の証人喚問などは不可欠だ。「謙虚になります」などと言うなら、それをやってからにして欲しい。

 ◆「年収103万円の壁」が破談になれば万事休す

 石破が抱える難題は政治資金規正法改正だけではない。年収103万円の壁を巡ってスッタモンダしている国民民主との交渉も一筋縄ではいかないだろう。国民民主が求めるように所得税の課税対象を年収178万円まで引き上げれば、約8兆円もの財源不足が生じる。年金や医療などの公的保険に負担が生じる「106万円」や「130万円」の壁もある。玉木代表はこれらについても「抜本改革が必要」と言っている。合わせ技で解決するには大掛かりな議論が必要だ。

「減税はみんな喜びますが、問題は財源です。税金はマンション管理費みたいなもので、安ければ負担は減るけれども管理・サービスも劣化し、マンションの資産価値を落としてしまう。副作用があるのです。玉木・国民民主は財源問題に踏み込んでいない分、無責任な人気取りに見えます。国債発行で賄えば将来世代にツケを先送りだし、防衛費を削るのも相手がトランプ・米国だけに難しい。結局、余裕がある人から苦しい人へお金を回すべきで、資産課税や法人税を増税するしかないと思います。それが石破首相にできるのかどうかが問われています」(経済評論家・斎藤満氏)

 石破は総裁選でも金融所得課税の強化を訴えていたが、今は引っ込めている。岸田前首相も当初は勇ましかったが、すぐに撤回せざるを得なくなった。金持ちや大企業に頼っている自民党にしてみれば、資産課税や法人税増税は一種のタブーなのである。

 とはいえ、国民民主も来年夏には参院選を控えているので、安易な妥協はできない。中途半端な額で折り合えば、「やっぱり、自民の補完勢力か」と支持者に見限られてしまう。

 両者が破談すれば、自民党は予算案を通せない。哀れ、石破は64日間の短命で終わった羽田内閣と同じ運命ということになる。

 ◆予算委員会で新大臣が火ダルマになる可能性

 「立憲民主党だって侮れませんよ。国民民主にばかり注目が集まれば、参院選を前に埋没してしまう危機感がある。予算委員長ポストを取ったので、全面的な対決姿勢に出るとみています。それでなくても、石破内閣の閣僚は付け焼き刃で決めたから、ロクな身体検査をしていない。三原じゅん子こども政策相ら初入閣が13人もいる。答弁が不安なところに持ってきて、総選挙では2人の大臣が議席を失い、早くも閣僚交代です。予算委員長は答弁者を指名する権限があるので政府委員に代弁させるのではなく、大臣自身の発言を求める機会が増えると思う。新人大臣の立ち往生、醜聞発覚など、時限爆弾ばかりです」(政界事情通)

 国会が紛糾すればガラス細工のような政策連合など吹っ飛んでしまう。首相のクビを差し出し、予算案だけ通してもらって総辞職。これまた羽田内閣のパターンとなる。

 ◆トランプに本気で対峙できればかすかな活路も


トランプ米国にも搔き回される(C)ロイター

 こうなると、石破政権が自民党最後の政権になる可能性だってあるのではないか。石破が退陣しても「次の候補」が見当たらないからだ。公明党もお先真っ暗だから、「自民と無理心中」の流れになっていく。

 「石破政権が行き詰まれば、参院選を前に党内からも石破降ろしの動きが出てくる。これも今後の波乱要因です。でも、自民には“これ”といった次のカードがない。分裂しても活路はないので、党ぐるみで沈んでいく。そんな展開ではないでしょうか。自公が下野すれば、毎回、連立がクルクル変わる不安定な政権にならざるを得ない。トランプ米国にいいように引っ掻き回されてしまうかもしれませんね」(野上忠興氏=前出)

 内政も外交も八方塞がり、そんな見立てが多いのだが、斎藤満氏は「逆にそこにしか活路はない」と、こう言った。

 「トランプ政権が安全保障上の負担増などを求めてきたときに、石破さんがどれだけ踏ん張れるか。交換条件として地位協定の見直しなどを実現させれば、世論も“オッ”となるかもしれない。トランプ大統領はペコペコする人間には畳みかけてくる。逆に強い政治家を評価する。角栄の弟子である石破さんが腹をくくれば活路を見いだせるかもしれません」

 とはいえ、これまでも変節を繰り返し、国民の期待を裏切り続けてきたのが石破だ。支持基盤がないから、党内のアチコチに振り回される。今後も安易な妥協、ゴマカシで、その場しのぎの政治を続ければ、あっという間に行き詰まる。その瞬間、自民党政権も終わりを迎える。

 すでに世界の政治が混迷、混乱の時代に突入しているが、日本も“仲間入り”ということだ。

 元稿:日刊ゲンダイ DIGITAL 主要ニュース 政治・社会 【政治ニュース・政局・石破政権】  2024年11月11日  17:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【疑惑】:自民党は悪質な税金滞納者そのもの! 裏金→国庫返納&被災地寄付で「けじめ」だってよ

2024-11-12 00:15:50 | 【政治とカネ・政党交付金・「企業・団体献金」・政治資金・議員歳費・賄賂・後援会

【疑惑】:自民党は悪質な税金滞納者そのもの! 裏金→国庫返納&被災地寄付で「けじめ」だってよ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【疑惑】:自民党は悪質な税金滞納者そのもの! 裏金→国庫返納&被災地寄付で「けじめ」だってよ

 この期に及んでも反省ゼロというのか、往生際が悪いというのか。

 派閥の政治資金パーティーを巡る裏金事件の「けじめ」として、自民党が「裏金議員」に不記載額の返金を求め、党が不記載相当額を国庫や被災地に寄付する方向で検討に入った――などと、毎日新聞が報じた。

 自民の調査によると、パーティー券収入のキックバックや中抜き(最初から派閥に入れず、手元に保管する方法)をしていた議員(前職含む)は85人。総額は計約5.8億円に上る。

<picture></picture>

         グダグダ…(C)日刊ゲンダイ

 裏金相当額の寄付をめぐっては今年初めに岸田政権下でも検討され、能登半島地震の被災地支援に充てる案が浮上したこともあった。

 ここにきて再浮上しているのは、衆院選で惨敗したからだ。さらに来年夏の東京都議選、参議院選の議席死守を掲げる公明党斉藤鉄夫代表(72)が石破茂首相(67=自民党総裁)と会談した際、裏金事件について「けじめをしっかりつけてほしい」と要求。石破首相としても具体的な「けじめ策」を打ち出す必要があると考えたのだろう。

 だが、この自民の「裏金寄付」はまったく「けじめ」にならないのは言うまでもない。

 ■裏金は違法・脱法的に貯め込んできた雑所得

 そもそも、この裏金は国から支給されたものではなく、政治資金パーティーで得た収入が原資だ。それを政治資金収支報告書に記載せず、違法・脱法的に貯め込んできたのであり、客観的に見れば「雑所得(雑収入)」だ。

 だからこそ、市民団体は「裏金は所得税法違反(脱税)の疑いがある」として旧安倍派幹部らに対する告発状を東京地検に提出。国税庁に対しても裏金を「雑所得」として扱い、課税するよう求めていたわけで、「国庫に返納」「被災地に寄付」で済む話じゃない。

 さらに言えば、裏金事件が発覚した際、自民議員はそろって「政治資金なので問題ない」と言っていた。そして「不明」ばかりの収支報告書を提出し、「訂正したので問題ない」と釈明していた。それなのに「やっぱり問題あるので寄付します」とは国民をバカにするにも程がある。

 仮に国庫に返納、寄付となったところで、その原資は一体何なのか。訂正した収支報告書が正しいのであれば、再び収入と支出が合わなくなる。

 裏金事件の「けじめ」を示すのであれば、最低でも「いつから」「何の目的で」「何に使ったのか」を一人一人が国会の場で明らかにした上で、裏金を「雑所得」と認めて重加算税を含めて納税するのがスジだろう。

  テレビ番組で、税金Gメンから納税を求められた悪質滞納者が四の五の言って正当化する場面が出てくるが、今の自民もそっくりだ。

            ◇  ◇  ◇

 裏金事件で総選挙で惨敗したにも関わらず、まったく反省なしの自民党●関連記事【もっと読む】『新・公明党が自民裏金議員に「けじめ」要求どの口が?衰退の一途でも「やってる感」全開の悪あがき』【さらに読む】『長瀬智也が持つ健全な「批判精神」 自民裏金問題を3度バッサリ→《ダサい》《ガッカリ》の声にも怯まず』を取り上げている。

 ■関連記事

 元稿:日刊ゲンダイ DIGITAL 主要ニュース ライフ 【暮らしニュース・政局・自民党・裏金議員・「政治とカネ」】  2024年11月11日  15:30:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【国民民主党】:玉木代表に漂う“裏切り”のニオイ…党役員まで「消費税減税」封印のお茶濁し

2024-11-12 00:15:40 | 【税制・納税・減税・年収「103万円の壁」・ふるさと納税・物納・脱税・競売】

【国民民主党】:玉木代表に漂う“裏切り”のニオイ…党役員まで「消費税減税」封印のお茶濁し

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【国民民主党】:玉木代表に漂う“裏切り”のニオイ…党役員まで「消費税減税」封印のお茶濁し

 トーンダウンした感が否めない。時限的な消費税減税を訴えている国民民主党のことだ。年収103万円を超えると所得税が課される「103万円の壁」の突破を重点政策のひとつに掲げ、自公与党と政策協議に入ったが、同じく重点政策であるはずの消費税減税は棚上げしている。

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    やっぱり与党の補完勢力(C)日刊ゲンダイ

 国民民主は8日に行われた自公との初の政策協議で▽「年収の壁」の見直し▽ガソリン減税などエネルギーコストの削減▽災害対策──などを要求。一方、消費税減税については、これから本格化する税制改正大綱の取りまとめに向けた議論に先送りした。総選挙で「手取りを増やす」を合言葉に消費税減税を訴えていた割に、さほど熱量は感じられない。

 実際、10日のNHK「日曜討論」で国民民主の浜口政務調査会長は目下の経済対策を問われ、賃上げや「年収の壁」の突破、ガソリン減税や社会保険料の負担軽減などに言及したものの、消費税減税には触れなかった。

 国民民主の榛葉幹事長も、言葉の端々に消費税減税に後ろ向きな態度をにじませている。8日の定例会見で、消費税減税について「これは交渉相手がいることですし、我々は衆院で28人しかおりません」とハードルの高さを強調。「今後の税制改正の中で、もろもろ消費税も含めて議論になるだろうと思います」とお茶を濁した。

 ■「期待を変えないという意味で言い続けている」

 肝心のトップは何と言っているか。玉木代表は2日に公開されたインターネット番組で、「(消費税減税を)やるかどうかは、(消費税が)安定的な財源なので経済状況とうまく対比しながら」とゴニョゴニョ。「コロナの時に出した政策なんですけど、期待を変えないという意味で言い続けている」と、しゃーなしに続けているかのような口ぶりだった。

 消費税減税をひっこめたわけではないが、トップも役員も一様に「封印」しているように見える。ジャーナリストの横田一氏がこう言う。

 「『年収の壁』の引き上げの国民案が7兆~8兆円の税収減につながると言われる中、さすがに消費税減税まで踏み込めないのでしょう。財源論にツッコまれないように『年収の壁』の突破を与党にのませつつ、党の人気を集めたい党利優先の戦略が透けます。キャスチングボートを握っているのだから、本来なら消費税減税を含め与野党両方と交渉して政策実現性を考えるべきなのに、首班指名で闘争する姿勢すら見せなかった。与党の補完勢力のそしりは免れません」

 国民民主に漂う裏切りのニオイは消えるのか。

                    ◇  ◇  ◇

 年末の税制改正に向け、政府・自公vs国民民主の攻防が注目されるなか「関係者はみな財務省マフィアだから、本気のバトルにはならない」(自民ベテラン)との囁きが…。●関連記事『【もっと読む】「103万円の壁」攻防もデキレースで決着か…気がつけば政界中枢に“財務省マフィア”がウヨウヨ』で詳報している。

 ■関連記事

 元稿:日刊ゲンダイ DIGITAL 主要ニュース ライフ 【暮らしニュース・政局・国民民主党・年収「103万円の壁」】  2024年11月11日  15:30:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【自民党】:政治資金規正法「再改正」は企業・団体献金禁止が肝なのに…“ゆ党”国民民主が玉虫色でアシスト

2024-11-12 00:15:30 | 【政治とカネ・政党交付金・「企業・団体献金」・政治資金・議員歳費・賄賂・後援会

【自民党】:政治資金規正法「再改正」は企業・団体献金禁止が肝なのに…“ゆ党”国民民主が玉虫色でアシスト

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【自民党】:政治資金規正法「再改正」は企業・団体献金禁止が肝なのに…“ゆ党”国民民主が玉虫色でアシスト

 裏金事件の影響で衆院選に大敗した自民党が、政治資金規正法の再改正に意欲を示している。

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          これで幕引きなんて許されない(C)日刊ゲンダイ
 
 党の「政治改革本部」が7日の幹部会合で、年内の臨時国会での再改正を目指す方針を確認。10日は、小野寺政調会長が テレビ出演で「年内の再改正が必要。この問題に決着をつけたい」と発言し、石破首相日本維新の会との党首会談後、「早急に議論を詰めて、結論を得ることは日本政治全体に必要だ」と意気込んだ。

 自民が検討するとしているのは、使途公開不要な「政策活動費」の廃止、政治資金をチェックする第三者機関の設置、「調査研究広報滞在費(旧文通費)」の使途公開。だが、この3点で「政治とカネ」問題を幕引きさせようとはフザケた話だ。

 再改正の肝は「企業・団体献金の禁止」である。立憲民主党、維新、れいわ新選組共産党社民党は、これを衆院選の公約に掲げた。立憲の野田代表は、企業・団体献金の禁止を含む規正法の再改正案を野党各党と共同提出したいとしている。これに国民民主党が乗っかれば、少数与党の自民を追い込むことができる。

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玉虫色(C)日刊ゲンダイ

 ◆「ゆ党」国民民主が自民アシスト

 ところが、国民の玉木代表は玉虫色。「全党一致であれば反対する理由はない」と、禁止に賛成してもいいかのようなそぶりだが、その心は「自民が反対なので、全党一致できないから賛成できない」である。騙されちゃいけない。

 法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)はこう言う。

 「企業は何らかの見返りを期待してお金を出すわけで、企業・団体献金に問題があることは30年前の政治改革で自民党も認めている。禁止に賛成せず、中途半端に立ち回る国民民主も、やっぱり野党ではなく『ゆ党』ということです」

 規正法の再改正案を議論する衆院政治改革特別委員会は立憲議員が委員長だ。野党主導で企業・団体献金の禁止に持ち込まなければ、「政治とカネ」の根本的解決はない。

                 ◇  ◇  ◇

 衆院選で4倍増の28議席となった国民民主の玉木代表は急に“モテ期”のハイ状態だが、党内には冷静かつ心配する声が…。●関連記事『【もっと読む】国民民主党に突然“モテ期”到来…与野党の“誘い”に玉木代表ハイテンションも党内は冷ややか』で詳報している。

 ■関連記事

 元稿:日刊ゲンダイ DIGITAL 主要ニュース マネー 【トピックスニュース・政局・自民党・政治資金規正法の再改正に意欲】  2024年11月11日  10:20:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【新・公明党】:自民裏金議員に「けじめ」要求どの口が? 衰退の一途でも「やってる感」

2024-11-12 00:15:20 | 【政党・自民・立憲・維新の会・公明・国民民主・共産・社民・れいわ・地域政党他】

【新・公明党】:自民裏金議員に「けじめ」要求どの口が? 衰退の一途でも「やってる感」全開の悪あがき

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【新・公明党】:自民裏金議員に「けじめ」要求どの口が? 衰退の一途でも「やってる感」全開の悪あがき

 結党60年の節目を17日に迎える公明党には鼻白むばかりだ。総選挙で惨敗を喫した上、落選した石井啓一前代表は就任から1カ月あまりで辞任。後釜に座った前国交相の斉藤鉄夫新代表は石破首相に対し、裏金議員をめぐる「けじめ」を求めたという。ア然の展開だ。

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 公明党臨時大会で拍手に応える斉藤鉄夫新代表(中央)ら(C)共同通信社

 斉藤代表と石破首相は9日の与党党首会談で政策合意書に署名し、野党時代を含め四半世紀に及ぶ自公連立の継続を確認。その際、斉藤代表は再選した裏金議員について「政倫審(政治倫理審査会)に出ていない、何の説明もしていないでは、けじめを取ったことにならない」とクギを刺したという。ご都合主義にもほどがある。

 「クリーンな政治」を掲げながら裏金事件に目をつむり、「下駄の雪」の本領を発揮してきたのが公明だ。衆院選では選挙区事情を優先し、非公認となった裏金議員らに推薦を出しまくって再選を後押し。二枚舌に呆れた有権者にソッポを向かれ、比例得票は600万票割れ。1996年の比例代表導入以降、過去最少まで減らした。支持母体の創価学会の高齢化だけでは説明がつかない。

 ■トリガー解除は「20年前から」

 10日のNHK「日曜討論」に出演した岡本三成政調会長の発言も振るっていた。

 国民民主党が要求するガソリン税を一時軽減する「トリガー条項」の凍結解除をめぐり、「私どもも20年以上前から訴えています」とドヤ顔。「自動車関連租税があまりにも複雑すぎるので、簡素化して利用者負担の軽減をしていく。選択肢のひとつがいわゆるトリガー。実現したいと思っています」などとペラペラやっていたが、どの口が言うのか。トリガー解除などをめぐる昨年末の自公国協議を「国民民主党は内閣不信任に賛成した」という理由で自民と足並みをそろえ、ご破算にしたのが公明だ。

 政治ジャーナリストの角谷浩一氏はこう指摘する。

 「20年以上も与党でありながら具体化できなかっのですから、無能だと白状しているようなもの。体制一新と『やってる感』で乗り切れると踏んでいるなら甘すぎる。そもそも、公明党は『政治とカネ』と無縁とは言えません。財務副大臣を務めた遠山清彦元衆院議員はコロナ禍の最中に銀座のクラブで遊び、キャバクラ代に政治資金を使っていたことがバレて、あっという間に辞職。間もなくコロナ融資の不正仲介で起訴され、有罪となった。公明党は説明責任を果たすべきでしょう」

 間もなく池田大作名誉会長の一周忌。きっと草葉の陰で泣いている。

               ◇  ◇  ◇

 さきの衆院選において党機関紙「公明 新聞」には危機感丸出しのむなしい大見出しが踊り…。●関連記事『【もっと読む】公明党が大阪の惨敗危機に大焦り…機関紙「公明新聞」のむなしい鼓舞』で詳報している。

 ■関連記事

 元稿:日刊ゲンダイ DIGITAL 主要ニュース マネー 【トピックスニュース・政局・公明党】  2024年11月11日  10:05:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【兵庫県知事選】:斎藤元彦前知事 声援多数で“勝ちの目”出るも他陣営が首をかしげる“豪華すぎる選挙態勢”

2024-11-12 00:10:30 | 【選挙・衆院選、参院選、補選・都道府県市町村長・地方議会・公職選挙法・買収事件】

【兵庫県知事選】:斎藤元彦前知事 声援多数で“勝ちの目”出るも他陣営が首をかしげる“豪華すぎる選挙態勢”

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【兵庫県知事選】:斎藤元彦前知事 声援多数で“勝ちの目”出るも他陣営が首をかしげる“豪華すぎる選挙態勢”

 斎藤元彦元知事の失職に伴う兵庫県知事選(17日投開票)が31日に告示され、過去最多の7人が立候補した。亡くなった元局長の告発文書問題や、“パワハラ疑惑”に“おねだり疑惑”など、多くの疑惑が現在も取りざたされている斎藤前知事にとって、出直し選挙となる。

 ■ 【写真】“疑惑”の斎藤前知事に大勢の聴衆が  

 街頭に立てば“ファン”が殺到するなど、意外な勢いを見せる斎藤前知事だが、他陣営からは、ある“疑念”が寄せられている。

 「2021年の初当選した県知事選で自民、日本維新の会の推薦を受けた斎藤さんですが、県公報に発表されている令和4年分の政治資金報告書によれば、2つある政治団体の約7割の収入が自民党関係からの寄付でした。つまり、選挙資金はほぼ自民の丸抱えだったことがわかっています。今回は自民、維新の支援がないため、当然“貧しい選挙”になるはず。ただ、斎藤さんは前回の知事選と遜色ない選挙態勢を整えているんですよ」(政治部記者)  

<button class="sc-1gjvus9-0 cZwVg" data-cl-params="_cl_vmodule:detail;_cl_link:zoom;" data-cl_cl_index="26">選挙カーに乗り、支持者らに手を振る斎藤元彦前兵庫県知事(写真・馬詰雅浩)</button>
 選挙カーに乗り、支持者らに手を振る斎藤元彦前兵庫県知事(写真・馬詰雅浩)(SmartFLASH)

 いったいどんな豪華な陣営なのか。

 「まず事務所は、神戸市内の目抜き通りに近い一等地です。また、スタッフが足りないのか、一部のポスター張りなどは業者に頼んでいます。縦横に広い兵庫県ですから、国政政党の立憲と国民の支援を受けている稲村和美さんですら、貼り切れていない場所もあるくらいですが、斎藤さんのポスターも同程度には貼られています。  

 じつは、斎藤さんは昨年7月に政治資金パーティーを開いていますが、そこでおよそ1600万円ほどの収入があったはず。しかし、繰越金と合わせても今回の選挙はそれだけでは賄える感じではないんです。費用がどこから出ているのか、県政関係者はみな不思議がっています」(同前)  

 また、斎藤前知事の街宣に、毎回のように出来る支援者らしき人だかりにも違和感があるという。

 「別々の場所に“同じ家族連れがいた”という証言もあります。もちろん、熱心な斎藤さんの“支持者家族”である可能性が高いでしょうが……。とはいえ、公示日の初日の第一声では神戸市内の広場に300人以上が集まりました。斎藤さんの一言、一言に、『がんばれ』、『負けるな』といった、大きな声援が飛んでいました。  

 斎藤さんは、県政関係者に自分が知事では困る“守旧派”がいるとした上で、『斎藤か、斎藤以外か』だと訴えていました。少なくはない県民からの批判があった斎藤さんに、これだけの公然支持者が集まっていることに、組織的な動員も感じられるのですが、まだはっきりしません」(同前)  

 斎藤前知事は今回の知事選に当たり、都知事選で“石丸伸二旋風”を巻き起こした選挙コンサルタントに接触したものの、断られたという。その結果、都内のPRコンサルタント会社を経営するA氏がその任に就いたとされる。先の記者がこう続けた。

 「A氏は斎藤さんと同世代の元官僚です。政治塾のようなこともしており、実際、先の総選挙では、日本維新の会の候補者を複数、塾生から輩出しています。今回、維新の会は公認候補を立てることができませんでした。しかし、参議院議員を辞めて維新を離党した清水貴之さんを主に支援しているとされます。ただ、自民党の神戸市議の一部も清水さんを支援するなど、多少ねじれている状況です。こうした混乱の中、維新の支持者の一部が、斎藤さんの応援に回っている可能性があります」(同前)  

 現在は、圧倒的に元尼崎市長の稲村氏が優勢だというが、盤石の“選挙態勢”で斎藤前知事にも勝ちの目がある。

 「清水さんの支持が広がっていないという情報もあり、いわゆる保守票が斎藤さんに集中すれば、稲村さんもうかうかできない展開になりますね。これで斎藤さんが“復活”したら、一連の騒動はいったい何だったのかと思われそうですが……」(同前)  

 まだ一波乱ありそうだ。

 【関連記事】

 

 元稿:光文社 SmartFLASH 主要出版物 FLASH 政治 【選挙・兵庫県知事選・蔓延する疑惑】  2024年11月05日  20:07:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【田中真紀子氏】:「自民党的な古いいやらしいやり方」自民・国民民主党首会談に「やる気ないと思う」

2024-11-12 00:03:30 | 【国会(衆議院・参議院・議運 ・両院予算委員会他・議員定数・「1票の格差」...

【田中真紀子氏】:「自民党的な古いいやらしいやり方」自民・国民民主党首会談に「やる気ないと思う」

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【田中真紀子氏】:「自民党的な古いいやらしいやり方」自民・国民民主党首会談に「やる気ないと思う」 

 元外相の田中真紀子氏が11日、日本テレビ系「情報ライブ ミヤネ屋」(月~金曜午後1時55分)に生出演。少数与党での政権運営について言及した。

田中真紀子元外相(2023年12月撮影)

 田中氏は「具体的にできる事は速やかにやらないといけませんし、できないことには理由を言う。政治で大事なことは説明責任。透明性と説明責任を持って理由を言うこと。この2つを与党がしっかりやって、国民が納得すれば、野党を支持する人たちも理解する。しかし、はぐらかしているとすぐに行き詰まる」と持論を述べた。

 11日に行われた自民党と国民民主党の党首会談にも触れ「玉木さんが103万円の壁の引き上げについて言及した。すると、『進めるべき政策はやっていこう』と石破さんが答えた。具体的な中身を玉木さんが言っているにも関わらず、進めるべきかどうかの事実について答えていない。自民党的な古いいやらしいやり方」と指摘した。

 田中氏は「やる気がないんじゃないかと私は思いますけどね。石破さんに限らず、自民党が総すかんになる理由はここなんですよ。もっと説明責任、事実をはっきり言ってくれなければ困る」などと語っていた。

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・元外相の田中真紀子氏・少数与党での政権運営について言及】  2024年11月11日  17:57:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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