路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

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【それでもバカとは戦え・11.19】:デマ、陰謀論…整合性のない「虚偽情報」にだまされるな

2023-02-04 06:20:40 | 【報道=事実に裏打ちされた報道、ファクトチェック(事実検証)・フェイク(偽...

【それでもバカとは戦え・11.19】:デマ、陰謀論…整合性のない「虚偽情報」にだまされるな

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【それでもバカとは戦え・11.19】:デマ、陰謀論…整合性のない「虚偽情報」にだまされるな

 作家・ジャーナリストを名乗る門田隆将という人物がいる。現実と妄想の区別がつかないので、自分の願望に沿うデマを垂れ流し、整合性がなくなれば陰謀論に逃げ込む。

 森友学園の決裁文書改ざん問題を苦に自殺した財務省近畿財務局の元職員赤木俊夫さんを巡る記事で名誉を傷つけられたとして、立憲民主党の小西洋之議員、杉尾秀哉議員が産経新聞社と門田に計880万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は計220万円の支払いを命じた。

<picture>東京地裁は、門田隆将氏に支払いを命じる判決(C)日刊ゲンダイ</picture>

 東京地裁は、門田隆将氏に支払いを命じる判決(C)日刊ゲンダイ

 問題の記事には「(両議員は)財務省に乗り込み、約1時間、職員をつるし上げている。当該職員の自殺は翌日だった」とある。両議員が訪れたのは東京の本省で、自殺した職員には面会していない。

 判決は、「当該」との単語が使われ、連続した2文で構成されたこの文章を読めば「読者は、両議員が自殺前日にこの職員を集団的に批判、問責し、自殺の要因になったと理解する」と判断。被告側の「『つるし上げ』の対象は自殺した職員ではないと容易に理解できる」という主張を退けた。

 その後、門田は謝罪するどころか〈唖然…左傾化し正義を捨てた日本の司法〉とツイート。意味不明。そもそも門田は過去に大量のデマを垂れ流してきたいわくつきの人物である。

 今年9月、玉城デニーが沖縄県知事選に出馬した際、門田は〈正体を隠す事なく玉城知事が「誓いましょう!この選挙で玉城知事と共に、日本政府から、アメリカから、沖縄を取り戻す!」と独立宣言〉とツイート。しかし門田が引用した動画は2018年9月に玉城が総決起大会で米軍基地に反対した発言を切り取ったものであり、独立を唱えたものではなかった。

 ネット上に転がっている陰謀論を真に受けたのかは知らないが、米大統領選ではバイデンが不正投票に関わったと決めつけた。

 なお、毎日新聞は事実誤認を拡散させた人物として門田の名前を挙げている。愛知県知事リコール署名不正問題に関しても門田は署名のルールに関するデマを流し、江川紹子から〈「ジャーナリスト」を名乗る者が、簡単に確かめられる事実について、虚偽情報を広げる不幸〉と批判された。安倍晋三は統一教会の天敵だったという荒唐無稽な話も繰り返しているが、デマ屋は表舞台から退場すべきだ。(文中敬称略) 

  

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それでもバカとは戦え」(日刊現代・講談社 1430円)

 適菜収

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 ■適菜収 作家

 近著に「日本人は豚になる」「ナショナリズムを理解できないバカ」など。著書40冊以上。購読者参加型メルマガ「適菜収のメールマガジン」も始動。詳細は適菜収のメールマガジンへ。

 元稿:日刊ゲンダイ DIGITAL 主要ニュース 政治・社会 【社会ニュース・連載「それでもバカとは戦え」】  2022年11月19日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。


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