路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

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【社説・12.17】:【韓国大統領弾劾】混迷の長期化を避けよ

2024-12-18 05:05:40 | 【韓国・在韓米軍・従軍慰安婦問題・強制労働・島根県竹島(韓国名・独島)の領有権】

【社説・12.17】:【韓国大統領弾劾】混迷の長期化を避けよ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説・12.17】:【韓国大統領弾劾】混迷の長期化を避けよ

 民主化後初めての戒厳令に突き進んだ責任を明確にする必要がある。同時に、保革の対立が激化して政情が不安定化することは避けなければならない。混乱を長期化させないことが肝要だ。
 韓国の尹錫悦(ユンソンニョル)大統領は弾劾訴追で職務停止となった。「非常戒厳」宣言は憲法違反だとして野党が国会に提出していた。
 1度目の弾劾案は与党「国民の力」のボイコットで廃案となった。世論の反発は強く、2度目は与党議員の一部が造反して可決した。
 憲法裁判所が罷免の可否を180日以内に判断する。5年任期の半分が残る尹氏は争う姿勢を示している。
 尹氏は戒厳令を正当化する見解を示している。宣言は司法の対象とならない統治行為であり内乱罪に当たらないとする。与党が求めた早期退陣を拒否した。
 戒厳令は国民に過去の軍事独裁政権を思い起こさせ、拒否感は強い。尹氏の支持率は一段と下落した。
 尹氏は、戒厳令は国民に危機的状況を知らせ、憲法秩序を守り回復するためだったと主張する。国会は野党が過半数を占め、思うように政権運営ができないことへの憤りがにじむ。だが、民主政治と過激な手段を持ち込むことを結び付けるのは無理がある。
 軍を国会のほか中央選挙管理委員会に突入させる極端な行動の背景には、与党が大敗した4月の総選挙を不正と主張する勢力の影響を受けたとの見方が出ている。政権内部での情報共有の在り方など、戒厳令に至る全容の解明が求められる。
 当局は尹氏が内乱の首謀者とみて捜査している。政府高官の不正を調べる「高官犯罪捜査庁」(高捜庁)や警察などでつくる捜査本部が尹氏に出頭を求める。これまでに検察も事情聴取のため出頭を要請したが、尹氏は応じていない。拒否を繰り返せば身柄拘束に乗り出す可能性が指摘される。
 尹氏の職務停止を受け、韓悳洙(ハンドクス)首相は代行体制を本格化させた。バイデン米大統領と電話会談して米韓同盟の発展へ努力する意向を伝達したほか、閣僚からも日韓、日米韓協力の発展への発言が聞かれる。戒厳令は国民はもとより、国際社会を驚かせた。経済への影響も見過ごせず、信頼の立て直しは急務だ。
 与野党は国政運営を巡る主導権争いを続けている。野党が攻勢を強める中、国民の力の韓東勲(ハンドンフン)代表は辞任を表明した。党内結束を乱した責任を問われた格好だ。
 韓氏は尹氏を早期辞任させ国民の理解を得る考えだったようだが、尹氏は拒否した。国政から尹氏を排除するには弾劾案への賛成が必要だと表明した一方、党方針は反対を維持した。分かりにくい対応が与党の分裂と混乱を映し出す。
 国政混乱の収拾策は簡単にはまとまりそうにない。最大野党「共に民主党」が提案した国会と政府による協議体の設置には、与党は難色を示す。早期の正常化に向けた冷静な対応が求められる。

 元稿:高知新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2024年12月17日  05:00:00  これは参考資料です。転載等は各自で判断下さい。


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