10日の予算委員会は茶番でした。支持率が高いことを反映して、いい気になっている安倍首相グループ、すなわち皇国史観グループが、本来の「安倍カラー」を出したい安倍首相に対して、援軍として立ち回ったのが、自民党の西川京子議員、維新の中山成彬議員でした。
彼らは、第一次安倍お友達内閣によって教育基本法を改悪し、学習指導要領をも変えたにもかかわらず、教科書検定官の意識が変わっていないから、自虐史観の教科書が温存されている。こうした状況を、何とか変えろという趣旨の質疑でした。その際に使った手法はウソとゴマカシです。
文部科学省自身の指導の下で行われている教科書検定制度であっても、それでも自虐史観が残っている教科書を、第二次安倍政権の下で、一気に変えていこうとするネライが、皇国史観グループによって演出されたものでした。茶番でした。
そこで、彼らの主張に沿って、考えてみました。彼らの主張については、かつて、以下のような記事を書きましたので、ここでは別の視点から、書いてみることにします。
性懲りもなく画策する従軍慰安婦否定論の根源に何があるか、露になった「毎日」に喝を!展望を!2012-0907 16:55:02日記
http://blog.goo.ne.jp/aikokusyanozyaron/e/830c98c9fa40fa748cf4ec46e8a6ad2e
まず、マスコミがどのように伝えたか、一部ですが、要約して一覧してみてみます。
首相 教科書検定基準の見直しを 4月10日 12時53分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130410/k10013810251000.html
安倍総理大臣は、今の教科書検定について、「第1次安倍内閣で教育基本法を改正し、日本の伝統と文化や、愛国心、郷土愛というものを尊重することを書いたが、残念ながら、教科書の検定基準には改正教育基本法の精神が生かされていない。検定する側にも、その認識がなかったのではないか」と述べ、検定基準の見直しを検討していく考えを示し…下村文部科学大臣は「改正教育基本法や新学習指導要領の趣旨を踏まえた教科書で学ぶ必要があるが、残念ながら、これらにのっとった教科書でないものもあると感じている。日本に生まれてよかったと思ってもらうような歴史認識を教科書に書き込むことは必要で、今後、教科書検定の現状と課題を整理し、見直しを検討していきたい」と述べ
教科書検定、見直し検討=下村文科相 (2013/04/10-11:45)
http://www.jiji.com/jc/zc?key=%b6%b5%b2%ca%bd%f1%b8%a1%c4%ea&k=201304/2013041000252
下村博文文部科学相は…教科書検定制度について「現状と課題を整理し、見直しについて検討したい」と述べ、近現代の歴史に関して近隣アジア諸国への配慮を目的として検定基準に定めている「近隣諸国条項」などの見直しに意欲を示した。安倍晋三首相も「第1次安倍内閣で教育基本法を変えたが、残念ながら検定基準には改正教育基本法の精神が生かされていない」と指摘…自民党は昨年の衆院選公約で「教科書検定基準を抜本的に改善し、近隣諸国条項も見直す」と明記…下村氏は「客観的な学問的成果に基づいて、正しく学び、誇りを持った日本人としてのアイデンティティーが確立されることが大変重要だ」と強調
教科書検定を見直し、文科相表明 中韓「配慮」念頭か 2013/04/10 10:58
http://www.47news.jp/CN/201304/CN2013041001001081.html
下村博文文部科学相は…現在の教科書検定制度について「現状と課題を整理し、見直しを検討する」…中国や韓国などアジア諸国との歴史的関係に配慮するよう求める「近隣諸国条項」の見直しが念頭にあるとみられる。…自民党には「歴史教科書の自虐史観につながる」との声が強く、昨年の衆院選の政権公約では「伝統文化に誇りを持てる内容の教科書で学べるよう、検定基準を改善する」と明記…安倍晋三首相は教育改革に関し「日本人であるというアイデンティティー(自己認識)を教育することは重要だ」と指摘。
安倍首相、教科書検定基準見直しの必要性強調2013.4.10 11:51 [安倍首相]
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130410/plc13041011540012-n1.htm
安倍晋三首相は…文部科学省が告示している教科書検定基準について「改正教育基本法の精神が生かされていない。(教科書をチェックする)検定官に認識がなかったのではないか」と批判し、検定制度見直しの必要性を強調…さらに首相は「教科書の採択が教育的な視点でされているか。(そのような)視点が必要だ」と述べ、採択制度についても見直すべきとの考えを示…下村博文文部科学相も教科書検定基準について、「現状と課題を整理し、見直しを検討する」と述べた。歴史教科書の記述で中国や韓国などへの配慮を求める「近隣諸国条項」の見直しを念頭においた発言とみられる。
朝日 首相、教科書検定制度を批判 見直し検討を示唆
http://www.asahi.com/edu/articles/TKY201304100094.html
安倍晋三首相は…「(教科書の)検定基準に改正教育基本法の精神が生かされていない」と指摘し、教科書検定制度の見直しを検討する考えを示した。2006年、第1次安倍内閣のとき教育基本法が改正され、「日本の伝統と文化を尊重」「愛国心、郷土愛」などが教育の目的として盛り込まれた。首相は…「検定官自身にその認識が無いのではないか。初等・中等の段階で、日本人としての誇りや自信を持つことが教育の基本だ」と…下村博文文部科学相も、3月に発表された2014年度に使う高校教科書の検定結果について「残念ながら新しい学習指導要領にのっとった教科書記述になっていない部分がある」と批判。その上で「日本に生まれて良かったと思える歴史認識を教科書に書き込むことは大変重要だ」と述べた。日本維新の会の中山成彬氏への答弁
教科書検定:安倍カラー「仲間」が演出 靖国参拝にも触れ 毎日新聞 2013年04月10日 21時30分
http://mainichi.jp/select/news/20130411k0000m010070000c.html
安倍晋三首相は…教科書検定制度をめぐり「愛国心、郷土愛と書いた改正教育基本法の精神が生かされていない」と不満を示すなど、保守系の「安倍カラー」をのぞかせた。ただ、参院選まで「安全運転」の方針から踏み込んだ答弁は避け、質問者の議員が保守色の演出に一役買った。 首相は第1次政権の06年に手がけた教育基本法改正に触れ「日本の伝統と文化の尊重を書き込んだ」と強調。検定について「(記述を審査する)検定官にその認識がなかったのではないか」と指摘…靖国神社への参拝についても「尊崇の念を表するのは国際的に当たり前だ」と持論を展開。ただ、首相は具体論への言及は避けた。第1次政権で「戦後レジームからの脱却」を掲げ支持が急落した経緯から発言は慎重な一方、保守層の期待をつなぐため「安倍流の改革メニューを示す」(側近議員)狙いがあるとみられる。 代わって歴史認識に踏み込んだのは質問者で首相に近い西川京子氏(自民)と中山成彬氏(維新)。西川氏は従軍慰安婦問題で「教科書に看過できない記述がある」と「自虐史観」批判を展開。靖国参拝を促した中山氏は踏み込んだ答弁は求めず「首相は日本再建に大事な任務を背負っている」とエールで締めくくった。
「毎日」以外は、事実を淡々と報道しているようです。しかし、この記事を読んだ人はどのように思うか、それを考えると、どうでしょうか?以下考えたことをまとめてみます。
1.「愛国心、郷土愛、日本の伝統と文化の尊重」を書き込んでまでして教育基本法を変えたのに、何だ!ということになりませんか?「朝日」の記事は、その象徴的表現です。
2.歴史教科書の記述で中国や韓国などへの配慮を求める「近隣諸国条項」の見直しについて、言及しているのは「時事」「共同」、「共同」の記事を配信した「産経」です。これでは「配慮」を求める「中国や韓国など」は「内政干渉」ということになりませんか?
3.尖閣・竹島・北朝鮮問題が国内を席巻しています。日々流されるニュースは、それらの国々の「理不尽」乃至「無法」ぶりが中心です。こうした情報に接した国民の抱く感情は、沈澱しているナショナリズム感情ではないでしょうか?
4.こうした状況を踏まえて、初めから仕組まれた質疑、これを報道するマスコミを想定した茶番だったように思うのは、考えすぎでしょうか?目に余る「朝日」の「変質」は、今回の記事を読んでも、言えることですが、西川議員の「朝日批判」などは、「朝日」への牽制球でしょうか?
次の問題は、西川議員の発言について、以下のブログにありましたので、その発言の要約一覧し、検討してみます。ゴシックの部分は、ブログ主のものです。
西川京子議員、従軍慰安婦と南京大虐殺の自虐史観・反日思想の教科書・入試問題を質す 【NHK国会中継】
http://dametv.cocolog-nifty.com/blog/2013/04/post-15cc.html
1.戦後ずっーとこの日本の教育界、あるいは歴史学会を覆っていた自虐史観・反日思想、これが色濃く出ている、まだまだ出ている今の状況にこれに大変憂慮を持っております。
2.いわゆる従軍慰安婦という言葉自体、これがまぁ、朝日新聞その他のマスメディアが作ったいわば戦後の造語でありまして、そしてそういう組織はなかったですね。
3.女性の私が申し上げるのも大変、あのー、心痛む話でありますが、貧しさ故のいわば売春。それは日本が統治している時代の朝鮮においても、このキーセン学校と、ここの左、、右下にあります学校。そういういわば風習というかそういう制度は公にあったわけですね。で、日本でも昭和34年でしょうか、売春防止法、これの前までは公に当然認められていたという職業としてあったわけで、そういう中でのこの軍隊と一緒にそういう施設が付いて行ったという中での、まぁいわば売春の話が、これがいわばメディアの1つの造語の中で、軍が関与して、略奪して、連れてきて連行して、性奴隷にしたというような、大変ひどい話になっているのが、今の従軍慰安婦のアメリカでの韓国の色んなロビー活動の問題なんですが、そういう中でまだきちんとこれは検証して、いわば単なる売春行為である。それはいつの時代の戦争でも、どこの軍隊でもある話…なぜ故に、日本軍だけがここまで貶められて言われなきゃいけないのか、そういう現実がある中で、この教科書にそういう問題を、まだ明らかに政治的にも歴史学的にも決着のしていない問題を、こう載せるという、こういう問題、非常ーーに問題
4.同じ教科書でやはり"南京陥落の前後、日本軍はシナ内で略奪・暴行を繰り返したうえ、多数の中国人、一般住民、婦女子を含む捕虜を殺害した南京事件"実はこの真ん中のこの写真をご覧になってください。日本軍が 1937年 12月13日南京に入った時の写真です。これ、当時のアサヒグラフ。この資料です。これ初めて今回出てきたんじゃないかなと思いますけれど、これ、この当日、この時に大虐殺が行われてたこの地でという、全く死体も何もない。そういう中で整然と日本軍が入っていった現実がしっかりと出ています。そしてその下の写真、これはその10日後に、実は中国の人たちが自治会をアレして、日本軍とともに自治会を自分たちで自主的に作成した写真です。で、その下、これは中国の人たちが日本の国旗を振って、この城壁の上の日本軍の人たちに手を振ってますが、これは1月1日。いわば虐殺の真っ最中やっていた時の写真
5.この当時1937年12月の13日以降、1月2月、日本軍が大虐殺 30万人をしたよと、そういうアレの中で、実は日本に一番厳し目を向けていたロンドンタイムス・ニューヨークタイムス、この期間のこの新聞達の社は、何も1行もこの問題を報道してません。この事で大きなこの事件が実はなかったと、ハッキリしている
6.中川昭一氏先生が作られました、日本の前途と歴史教育を考える会、これは自由民主党の中での議連の勉強会ですが、その中で安倍総理も、もちろん下村文科大臣も入ってらっしゃったと思いますが、この問題を徹底的にお二人が政府に入った後、私は事務局長引き受けまして、で、中山会長のもとでこの問題徹底して検証
7.国際連盟の時に、中国のコイキン外相が、これは、その当時2万人という数を出してきましたが、2万人の南京市民と婦女子を虐殺・暴行したという演説をしたんですね、『』本非難決議をしてくれ。』
その時に、実は、欧米列強、日本に大変厳しい目を持っている欧米列強が、その意見陳述を一切無視しました。取り上げませんでした。その事に対する国際連盟の議事録が、 2007年、私たちの努力で出てまいりました。外務省はなかなか出さなかったんですが、内閣府の方から出てきました。これは戸井田元衆議院議員のご努力があった結果
8.この南京の問題は通常の戦闘行為でも戦闘以下でもなかった。南京の問題は、1980年代、朝日新聞が大キャンペーンを張った中で大きな政治問題として中国・韓国がこれを利用するようになった、これが実態
9.南京の問題・従軍慰安婦の問題は明らかに通常の戦闘行為でも以下でもなかった。以上でも以下でもなかったという結論が実に正しいことだ。私達はそういう結論を得ています。そういう結論が出ている問題をあえて推論で、この教科書にたくさん載せる、今の検定制度、大変大きな疑問を持って
10.小学校の5年生6年生、特にこの女子校が意外と酷いんですが、有名私立女子高の問題が、このまん中のところですが、この中に今の従軍慰安婦の問題あるいは南京の問題、そしてどの教科書かと思うような、いわば伊藤博文を暗殺したのは誰ですか? それがあたかも英雄のような書き方をしている。この、本当に一瞬私はこれは韓国の教科書かと思いました。教科書で試験問題かと思いましたけれど、そういうものを導き出すような試験問題がいっぱいある
11.戦勝国のイギリスにもですね、当時自虐史観の歴史教育があったということで、サッチャー首相がこの自虐史観を変えて、、歴史には陰の部分だけでなく光の部分もあると。子供たちに自分の国に対して自信と誇りを持った歴史教育をきちっと教えなければならない。我が国にも全く同様の事が言える(下村大臣)
12.この客観的な学問的成果に基づいて正しく学び、誇りを持った日本人としてのアイデンティティーが確立される、そういう事が大変重要なこと
13.私はこの教科書議連、この議連で作ったこの『南京の実相』というこの表紙に載っておりますが、この本、これ実は私たちポケットマネーで、これ英訳本にいたしまして、日本文とこれ全部アメリカの上院下院の議員535部、ポケットマネーで送りました。これが2009年の事です。まっ、その後はあまり反応は頂いてません(引用ここまで)
これだけをみれば、「そうかな~?」と、疑問を持つか、「何となく正しいことを言ってる議員だよね」となるのは、当然でしょう。しかし、問題アリと言えます。以下。そのポイントを考えてみました。
1.好き勝手なことを言っている議員と言わなければなりません。以下を検索すれば、そのデタラメさは明瞭です。国内の「反応」は立派にあるにもかかわらず、また、「客観的な学問的成果基づいて正しく学」んでいないのは、「日本の前途と歴史教育を考える議員の会」であり、安倍首相自身です。
南京事件 初歩の初歩
http://www.geocities.jp/yu77799/nankin/shoho.html
「南京の実相」を読む (1)「2万人すら認めなかった」というトリック
http://www.geocities.jp/yu77799/nankin/jissou1.html
国際連盟 理事会第100会期 議事録
http://www.geocities.jp/yu77799/siryoushuu/nankin/gijiroku.html
「南京の実相」を読む (2)戸井田議員の奇妙な「解釈」
http://www.geocities.jp/yu77799/nankin/jissou2.html
「ディリー・テレグラフ」の記事
http://www.geocities.jp/yu77799/siryoushuu/nankin/kiji1.html
「南京の実相」を読む (3)国際連盟と中国 なぜ「提訴」しなかったのか
http://www.geocities.jp/yu77799/nankin/jissou3.html
2.「いわゆる従軍慰安婦」という言葉がよほど気にくわないのでしょうね。「従軍」とは天皇の軍隊である「皇軍」に従うということですから、だから「皇軍」は関与していなかったと言いたいのでしょう。
(1)「朝日新聞その他のマスメディアが作ったいわば戦後の造語」と言いますが、歴史の「造語」で言うならば、たくさんあるでしょう。例えば、「天皇」について、西川議員の使った山川出版の教科書をみてみます。
紀元前660年2月11日樫原の宮で即位したとされる「神武天皇」の名は、「天武天皇[即位673~686]を中心に中央集権国家体制の形成が進んだ」「ころ」、すなわち「8世紀初めにできた歴史書である『古事記』『日本書紀』」によって、「それまでの大王にかわって『天皇』(てんのう)という称号が用いられるのもこのころとされている」とあるように、1300年後の「造語」です。
そもそも「天皇」の前には、「5世紀後半から6世紀にかけて、大王[おおきみ・だいおう]を中心としたヤマト政権」の頃の「獲加多支鹵大王[わかたけるおおきみ]」との「鉄剣銘」「鉄刀銘」は、中国の史書によれば「倭王武すなわち雄略天皇にあたる」と、後々の「造語」を使って存在しない「天皇」が存在していたかのように書かれているのです。
『古事記』『日本書紀』のもとになった『帝紀[おおきみ]』(大王の系譜)や『旧辞[きゅうじ]』(朝廷の伝承・説話)も、このころ(6世紀)まとめられた」とあるだけです。しかも、「天皇」という称号の由来については、一言も説明されていません。
「日本」号についても、曖昧です。しかし、第一章は「日本文化のあけぼの」「1.文化のはじまり」の最初の項目は「日本列島と日本人」とあります。「1万年余り前に」「日本列島に渡来してきたらしい」「弥生時代以降に渡来した新モンゴロイドとの混血をくり返して、現在の日本人が形成された」とありますが、こうした曖昧な国号の使い方で、「誇りを持った日本人としてのアイデンティティーが確立され」でしょうか?
さらに言えば、「皇国史観」「自虐史観」という言葉は、「造語」の典型ですよね。
(2)ゴシックになっていない「日本軍だけがここまで貶められて言われなきゃいけないのか」という部分にこそ、皇国史観に立つ人たち退廃ぶりが象徴的に出ています。「女性の私が申し上げるのも大変、あのー、心痛む話」とする西川議員の主張を万歩譲って認めたとしても、これは言ってはならない言葉です。恥を知れ!と言いたい!!この幼児性については、説明は不必要です。「誇りを持った日本人」の潔さはまるでありません。
3.「貧しさ故のいわば売春。それは日本が統治している時代の朝鮮においても、このキーセン学校…そういういわば風習というかそういう制度は公にあった」し、「植民地」朝鮮における「統治」の事実に目を瞑り、さらには「日本でも昭和34年でしょうか、売春防止法、これの前までは公に当然認められていたという職業としてあったわけで、そういう中でのこの軍隊と一緒にそういう施設が付いて行った」から、問題はないのだというのです。
こうした思想で「誇りを持った日本人」は育つのでしょうか?子どもに日本の売春制度が昭和34年まで続いていたことを教えることは「自虐的」なことなのでしょうか?そうだとするのであれば、西川議員は、日本の売春制度をどのように教え、「誇りを持った日本人」を育てているつもりでしょうか?
4.「皇国史観」に基づいて、戦前の負の歴史を教えることを「自虐史観・反日思想」とする人たちの思想では、「日本の伝統と文化を尊重」「愛国心、郷土愛」は育たないことを言っておく必要があります。まず日本人が使ってきた諺、「日本の伝統文化」をあげておきます。
「雨降って地固まる」「雨の後は上天」「諍い果てての契り」「喧嘩の後の兄弟名乗り」「破れりゃ固まる」「「災い転じて福となす」「しくじるは稽古のため」「七転八起」「失敗は成功の母」「失敗は成功のもと」「失敗は成功を教える」
戦前の負の歴史を「臭いものには蓋をする」ようなことで、「国際社会において、名誉ある地位を占める」ことはできないばかりか、「日本人であるというアイデンティティー(自己認識)を教育する」「日本に生まれて良かったと思える」ような教育ができるとは思えません。
5.その理由は、「歴史には陰の部分だけでなく光の部分もある」などと言いながら、自分の都合の悪いことは、「まだ明らかに政治的にも歴史学的にも決着のしていない問題」だから、「教科書に」「載せる」のは、「非常ーーに問題」などと言って正当化するばかりか、「この事で大きなこの事件が実はなかったと、ハッキリしている」と、なかったことのように、「単なる売春行為」「それはいつの時代の戦争でも、どこの軍隊でもある話」などとゴマカスのです。こうした議員の不潔さを見ているからこそ、東国原議員の指摘していた政治家にだけはなりたくないという子どもが増えるのではないでしょうか?
しかも「侵略戦争であったかどうか、その評価は後世の史家に委ねる」などと平気でウソを付き、ゴマカスのです。このように相手を傷つける屁理屈を並べ立て、自らを正当化する、不道徳者の典型が、安倍首相であり、そのお友達たちです。これが教育的かどうか、明瞭です。
以上、西川議員・安倍首相・下村大臣の言い分に沿って、愛国者の邪論なりの考え方を述べてみました。
最後に、以下を参照していただければと思います。国際社会からみると、「これが日本人か!」とだけは言われたくない典型バージョンと言えます。彼らを反面教師として、徹頭徹尾批判していかなければなりません。アクセス数は111,287とあります。国民との間に楔を打っていく必要があると思います。
中山成彬が朝日新聞と朝鮮人の従軍慰安婦捏造工作を国会で暴く 2013年3月9日 ... 20013年3月8日 衆議院予算委員会
http://www.youtube.com/watch?v=VcCzrywoqUk
日本の前途と歴史教育を考える議員の会
http://ja.wikipedia.org/wiki/%