ペットボトルの蓋を開ける手つきで、高齢者の筋力低下の程度がわかると朝のラジオ番組で聴き、私は高齢者にはまだだいぶ時間はあるが、ふだんペットボトルの蓋の開け方など氣にしたこともなかったので、「いつもどふやってゐるかな……」と、初めて注意してみる氣になる。
結果、私の場合、その時その時で手つきが違ふことに氣付いたが、いちばんよくやるのが、右手を輕く握り、親指の内側と人差し指の側面とで蓋を挟み、ひねるやり方であった。

統計ではこれが多數派云々、しかし時には手首をひねって指の輪を天地逆にし、蓋を挟むことがあることにも氣付く。

この逆手の開け方は、筋力の低下と関連がある云々、自分ではそのつもりはなくても、年齢を重ねれば氣持ちとは関係なくカラダのチカラは衰へはじめる。
日常の無意識な行動が重大信号であり、また体の現状を識る“鍵”であった例は、浮世にままある。
なんであれ、ラジオのおかげで、今後における手輕な目安を知ることができた。