迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

畏れ恐れず。

2025-02-28 19:19:00 | 浮世見聞記
澁谷區総合文化センター大和田にて、「平和・国際都市渋谷」パネル展『長崎原爆資料展』を觀る。



廣島の被害については何度か冩真資料を目にしたことがあり、また複製資料も數點所有してゐるが、長崎についてはあまり目にしてゐない氣がしたので、この機會によく見ておかうと出かける。


八十年前の昭和二十年(1945年)八月九日午前、米夷爆撃機は九州小倉を標的に飛来するが、焼夷彈の煙に遮られて“目的”を果たせず、場所を長崎に變更する。

しかし長崎も雲に遮られて同様の状態だったが、午前十一時二分、一瞬の切れ間を狙ってプルトニウム原爆(通稱ファットマン─“太っちょ”)を投下、松山町171番地上空で炸裂した原爆は──


私はこの卑劣な爆彈によって粉砕された大浦天主堂と、首のないキリスト像の冩真を見て、不思議に思ふ。


(※案内チラシより)

米夷人の多くが信仰してゐるはずの、カミの聖地と聖像を破壊したことに、彼らは呵責や畏れを感じなかったのだらうか、と。

いや、ヒトは古来からカミにかこつけて、ドンパチを繰り返してゐる生き物である。

首をかしげるだけ、野暮か……。



大手町の河津櫻はいまが見頃、



駿河薹の緋寒櫻も三月に見頃を迎へさうな勢ひ、



錦橋詰の寒櫻は、



陽に照らされ笑ってゐる姿に初めて逢ふ。










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