「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

        ”前期高齢者” ”世襲政治家”内閣

2008-08-02 05:19:54 | Weblog
福田改造内閣がスタートする。その門出に当り、お手前も拝見せぬうちにちゃかして
申し訳ないが、僕の印象では”前期高齢者””世襲政治家”内閣である。総理をいれて
18閣僚の平均年齢は62歳である。一般社会ではまだ60歳定年の企業が多いという
のに現場(社会)の空気が読み取れるだろうかー。

与党自民党の三役の顔ぶれが、まず発表になって驚いた。幹事長の麻生太郎氏が68
歳、総務会長,保利耕輔氏74歳、政調会長、笹川尭氏73歳と、麻生氏を除けば”後期”
に近いお年寄り。さらにもう一つの驚きは三人がそろって”世襲”議員である。

閣僚の顔ぶれも大同小異だ。福田総理の72歳を筆頭に18人のうち12人が60歳以上。
ギネスブックに載りそうな世界でも珍しい高齢者内閣である。平均寿命が女性85・99歳
(世界一)男性79・19歳(同三位)の国だから当然といえば当然だが。

”世襲”議員の多さもギネスものだろう。これも福田総理から始まって高村正彦(外務)
町村信孝(官房長官)増田寛也(総務)保岡興二(法務)林芳正(防衛)林幹雄(国家公安)
二階俊博(経済産業)大田誠一(農水)野田聖子(消費者行政)谷垣禎一(国土交通)と、
18人中11人もいる。

先日、民主党の岡田克也副代表がこんなことを言っていた。「自民党の”死に至る”
病は国会議員に世襲議員が多いことだ。活力がない。人材細りだ」。福田改造内閣
の顔ぶれをみて、僕はこの岡田議員の言葉を思出した。「安心実現」内閣はもとより
望むところだが、すべて事なかれ主義では進歩はない。日本で今いちばん足りないの
は活力である。