きのう老妻の故郷、信州から遠縁の"若い”おばあちゃんが娘夫妻と孫を
連れて訪ねてきた。還暦をすぎたばかりの、僕らからみれば娘とたいして
変わりがない年齢だ。お土産に地元で獲れたズッキーニを貰った。まだみ
たことがない"ペポかぼちゃ”という種類だ。見た目は小形のかぼちゃと変
わりがない。
変な連想だが、このズッキニーを見て僕は戦中戦後の食糧難時代を想い
起こした。当時東京ではどこも家庭菜園造りが盛んで、垣根にはかぼちゃ
の蔓がはい"田舎の香水"が撒かれていた。都心の昭和通りにもトウモロ
コシがたわわに実をつけていた時代だ。
東京都内の中等学校(旧制中学、女学校)は多摩川べりに学校農園を持
っていた。昭和15年の紀元2600年事業の一つとして、東京市が中等学校
に貸与していた。僕の学校も旧巨人軍球場近くの農園でかぼちゃやサツマ
イモ、トウモロコシを作り、月に数回"田舎の香水”撒きや雑草とりにでかけた。
ズッキーニーは名前は聞いていたが、食べるのは初めてだ。ネット情報で
は、カボチャと違って未熟のうちに料理するのがよいという。そういえば、
あの食糧難時代も完熟を待たず、獲って食べたものだ。完熟まで畑に置く
と誰かに盗まれてしまったからだ。
恵まれた時代である。老妻早速頂いたズッキーニーをスケッチし、料理の
本と首っきり。今夕あたり食卓に上ってくるだろう。昔、砂糖のない時代に
母親が煮てくれたあの栗かぼちゃの味には及ばないだろうがー。
連れて訪ねてきた。還暦をすぎたばかりの、僕らからみれば娘とたいして
変わりがない年齢だ。お土産に地元で獲れたズッキーニを貰った。まだみ
たことがない"ペポかぼちゃ”という種類だ。見た目は小形のかぼちゃと変
わりがない。
変な連想だが、このズッキニーを見て僕は戦中戦後の食糧難時代を想い
起こした。当時東京ではどこも家庭菜園造りが盛んで、垣根にはかぼちゃ
の蔓がはい"田舎の香水"が撒かれていた。都心の昭和通りにもトウモロ
コシがたわわに実をつけていた時代だ。
東京都内の中等学校(旧制中学、女学校)は多摩川べりに学校農園を持
っていた。昭和15年の紀元2600年事業の一つとして、東京市が中等学校
に貸与していた。僕の学校も旧巨人軍球場近くの農園でかぼちゃやサツマ
イモ、トウモロコシを作り、月に数回"田舎の香水”撒きや雑草とりにでかけた。
ズッキーニーは名前は聞いていたが、食べるのは初めてだ。ネット情報で
は、カボチャと違って未熟のうちに料理するのがよいという。そういえば、
あの食糧難時代も完熟を待たず、獲って食べたものだ。完熟まで畑に置く
と誰かに盗まれてしまったからだ。
恵まれた時代である。老妻早速頂いたズッキーニーをスケッチし、料理の
本と首っきり。今夕あたり食卓に上ってくるだろう。昔、砂糖のない時代に
母親が煮てくれたあの栗かぼちゃの味には及ばないだろうがー。