「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

         自由ヶ丘の”隠れ家”での集まり

2008-08-12 06:05:35 | Weblog
昨日、旧友の快気祝いをかねて、すでに亡き共通の友人の奥方をまじえ、僕ら夫婦
四人で昼間自由ヶ丘で会食した。自由ヶ丘は最近、東京では”住みたい町”の上位
にランクされている。店は駅から5分だが、地名は区も町の名前も違う。ついこの間
までは静かな住宅街、その三階建てマンションの一階を改造した”隠れ家”の雰囲
気を持っている。中の造りも昭和初期に似せている。驚いたのは表通りから見えない
のに店内は女性客で一杯の盛況である。

店自慢の”仁松膳”(¥2620)を注文した。前菜、刺身、焼魚,煮物、汁、ご飯、水菓子
がちまちまと運ばれてくる。若者には足りないかもしれないが、僕らには十分だ。とくに
普段、老妻のつくる粗食に耐えている僕には美味でご馳走に感じた。

会食した四人は、戦中戦後の食糧難の時代を生き抜いてきた。結婚して子育ての時代
は昭和30年代である。まだグルメなどほど遠かった。両方の家族で、房州の民宿に一
泊した時のことが話題になった。その時幼児だった彼の長男は、かわいそうに昨年彼
より先に亡くなってしまった。

僕と一緒に飲み歩いた親友は、亡くなって今年で七回忌だ。が、彼の奥さんには、3か月
まえ男のひい孫が誕生した。木賃アパートの六畳間で彼の背中の上で戯れていた彼の
長男は40代なのにもう”おじいさん”である。光陰矢の如しである。斗酒辞さなかった僕ら
もお互い二杯の焼酎のお湯割でストップした。