「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

          PM2.5飛来 テレビ解説者の誤認識

2013-03-06 07:14:04 | Weblog
熊本県荒尾市のHPによると、昨日5日のPM2.5(微小粒子状物質)値が国の定める暫定指針値70μグラムを越え、午前8時には110μグラムを記録した。このため同市では市民に対し不要不急の外出を控え、屋外での激しい運動をできるだけ避け、外出時には適当なマスクを着用するように呼びかけた。いよいよ中国の大気汚染によるPM2.5が本格的に飛来し始めてきたのだのだろうか。

僕は環境問題については素人で、PM2.5の健康に与える影響についてはよく知らないが、昨日たまたま見たフジテレビ系の情報番組「知りたがり」で解説者とみられるピンク映画の監督が”自分の子供の頃は、中国の核実験による”死の灰”が飛来してきた”と発言していた。中国の核実験は1964年から80年にかけて新疆ウイグル地区のロブノールで50回近く行われているが、当時その降下物である”死の灰”が日本に飛来したということを僕は知らない。”死の灰”という言葉は1954年、南太平洋のビキニ環礁で米国によって行われた核実験の降下物を被爆した第五福竜丸のさい使用された。

解説のピンク映画監督(60)は、かって在日朝鮮人はすべて植民地時代日本政府が徴兵、徴用で強制連行したという誤った歴史認識で発言した人物だが、この中国核実験による”死の灰”の日本への飛来も何かの思い違いであろう。国民がPM2.5の実態について”知りたがっている”のに何故、こんな素人の誤認識による発言をさせるのだろうか。

わが家で購読している新聞は荒尾市の高濃度のPM2.5について小さく報道していた。環境省は一応PM2.5について基準を設け、国民にもその対応をHPなどで示しているが、それだけで十分なのだろうか。これから黄砂が飛来するとPM2.5値も高くなるという。民放といえトンチンカンな解説者が誤認識に基づき変な情報を流すと、国民は混乱するばかりだ。