昨日、老妻が”夜なべ”して作成した「確定申告」の書類を持って二人して税務署に出かけてきた。あと数日で締切とあってか狭い署内は人で一杯。昔はこんなに混雑していなかった気がするが、加齢による錯覚だろうか。わが家では僅かばかりの不動産収入があるため、僕がサラリーマンの現役時代から「確定申告」をしており、老妻が担当してきた。このため、それがしきたりとなって、退職後も老妻に任せきり、僕はまったく知識がない。
しいて僕がすることと言えば、この一年間かかった医療機関の領収書を整理しその合計額を計算することぐらいだ。医療費が年間10万円を超えた場合には控除されるという制度がある。老妻は健康で歯医者のほかは医者通いをしていない。僕は高血圧と糖尿値が若干高く、その治療のため1か月に1回通院、薬を貰っている。その他に3年前かかった膀胱ガンのアフターケアーを兼ねて内視鏡検査をしている。昨年はたしか10万円以下だったが、今年は難聴の疑いで数回耳鼻科のお世話になっているので、もしかすると、10万円をでているのではないかと思ったら果たしてそうであった。
後期高齢者の場合、医療費が年間いくら位かかるのか調べてみたら86万9千円だという。これは75歳以下に比べると3倍である。僕の場合、窓口負担が3割で、やっと10万円を超えているから、医療費総額は40万円程度であろうか。これからみても後期高齢者の医療費が莫大な額であることが解る。幸い、わが家は夫婦とも健康で、昨日も申告した後、老妻の労をねぎらって台湾料理で、軽くビールで乾杯したが、認知症の高齢者の場合、確定申告の制度は機能しているのだろうか他人事ながら心配だ。