「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

      乗換不便でますます老人が行かなくなる渋谷

2013-03-18 07:02:54 | Weblog
お彼岸入りの昨日、老妻が娘と一緒に浅草のお寺にお参りに出かけてきた。わが家の寺は東京メトロ稲荷町が一番近く家(東横線都立大学駅)から東横線で渋谷駅へ行き銀座線に乗り換えるのが最短のコースだった。ところが帰宅して二人が言うには、新しく副都心線と共同運航した渋谷駅から銀座線駅へは遠く不便で、もう二度とこのコースでは行きたくないとの事だった。

16日から開業した東横線の渋谷新駅は、これまでの地上2階の駅とは別の場所にあり、しかも地下5階にある。新駅から銀座線やJR山手線や埼京線などに乗り換えるには難事である。”4倍も5倍も不便になった”という人もあるほどだ。渋谷駅のHPには写真と地図入りで乗換の方法が書いてあるが、ヒカリエという商店街を通つて6分で行けるとある。しかし、老妻たちの話では、歩く歩道もなく登ったり下ったりして、とうてい老人の足では6分では行けないという。

先週の土曜日、ある会合で会った80歳代の友人も乗換の不便さについて文句を言っていた。横浜から東横線に乗り、渋谷で乗換えてJR信濃町駅前の会場まで普段よりも10分以上も余計にかかったという。老妻たちはお寺の帰りには銀座線の表参道駅で半蔵門線に乗換えて同線の渋谷駅で帰ってきたそうだ。半蔵門線の渋谷駅のほうが地下3階で多少便利なようだが、乗換の不便さには変わりがない。

渋谷はここ10数年、若者たちの街として人気が出ている。年寄りは敬遠する街になっていたが、今度の東横線渋谷駅の移転による乗換の不便によって、年寄り離れは、ますます加速するだろう。さんざん歩かされたあげく、エスカレーターもないところ(銀座線旧渋谷駅口)から乗車するのではたまらない。あまりにも乗客を無視した鉄道会社の共同運航である。