「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

認知症高齢者700万人時代の対策

2016-03-02 06:05:34 | 2012・1・1
認知症老人(91)が列車に轢かれて死亡した事故について、妻{85)や息子に監督義務があるかどうかで争われていた裁判で、最高裁は”家族に監督義務なし”として上告を棄却し無罪を言い渡した。僕ら80歳代の老夫婦は、特別な思い出で判決文を読んだが、無罪を知り、ほっと胸を撫で下ろした。超高齢化時代、2025年には、認知症老人は700万人を超えるといわれているが、対策が遅れ、ほとんどが在宅介護を強いられているのが現状だ。

認知症という言葉が日常的に使用されてきたのは、ここ10年ほどだが、老人の痴呆(ぼけ)は昔からあった。戦前、江戸時代末期生まれの母方の祖母が屋敷の周りを徘徊、家族を悩ませていた。しかし、人生50歳時代、老人の数が少なかった。認知症が社会問題化してきたのは昭和38年(1963)老人福祉法が施行され、同じころボケ老人とその介護を扱った、有吉佐和子の小説「恍惚の人」が世に出て森繁久弥主演の映画がヒットしたころだった。しかし、今のような大きな問題ではなかった。わが家では昭和43年、父が84歳で死去、51年母が83歳で死亡しているが、二人とも自宅で病床にあったのは数か月で、認知症の症状はなかった。

厚労省のHPによると、平成14年の認知症数は僅か150万人であった。統計は見つからなかったが、多分「恍惚の人」の時代はもっとその数は少なく”恍惚の人”で済んでいたのであろう。しかし、今から10年ぐらい先には5人に1人が認知症の老人だという。それも政府は在宅介護を推奨している。徘徊老人が列車に轢かれて、家族が監督責任を問われなかったと、胸を撫で下ろしているだけの問題ではない。幸い、われわれ夫婦は、今のところ二人とも介護1ながら他人のお世話になっていない。が、5人に1人の認知症時代の到来をを考えると他人事ではない。ぞーっとする。

「共に民主党」 解らない ”流れ者”の国会質問

2016-03-01 05:42:05 | 2012・1・1
衆院予算委の国会中継で久しぶりで江田憲司氏の姿を拝見した。はて、この方、どこの政党の代表かな、と思ったのは僕だけではないだろう。ネットで政治歴を調べてみたら、自由民主党を振り出しに「みんなの党」(幹事長)「結いいの党」(代表)それに、ついこの間までは「日本維新の党」の共同代表であった。そして今度は、近く結党する新党議員としての質問である。僕の愛読ネットの書き込み”リアル.タイム”を見たら”鼻持ちならぬ流れ者””なにを言っているのかさっぱり解らない”とあった。まったく僕も同感である。

江田憲司氏は、政党への企業団体からの政治献金をやめるべきで、もし、これを受け取りたいなら政党助成金を返上すべきだと主張していた。確かに理想論だが、現実はそうもいかないのだろう。江田氏の政治歴が証明している。政治献金がなければ、国民の目には無意味な新党を作りを何回も繰り返し出来なかったし、そのつど政党助成金を貰えなかったのではないだろうか。いうことと、やってきたことに矛盾がある。

江田氏は安倍総理に対して、国民は今の政治を期待していると言いながら、自分の過去の20年前の体験を持ち出し、当時自分が秘書官をしていた橋本龍太郎総理時代の話をした。橋本総理が当時沖縄問題解決のため、いかに奔走したかに比べ、安倍総理は何回沖縄を訪問したかという話である。20年前と現在では時代も違っているし、問題も違う。

3月中に新党は発足し、その名前も決まるそうで、その党名決定委員の一人が江田憲司氏とのこと。たまたまネットを検索していたら、韓国の野党に「共に民主党」というのがあり、今、テロ防止法をめぐって国会で政府と間でもめている最中である。”韓国好き”と言われる民主党である。「共に民主党」であってはどうか。