バンビ・わーるど

プラダー・ウィリー症候群の息子「バンビ」を愛し、その成長を見守る母・suzuのつれづれ日記(&ときどき猫だより)

過食知らず

2016年07月05日 | 日々の出来事
ケガのせいもあるのか、このところのハードワークの疲れからか
夕方横になりたくて、一度なったら起き上がれなくなってしまったある日のこと。

遠くでバンビの「お母さん、おやつは~?」という声がする。
「もう、自分でやって。中学生なんだから。」と言って、私はまた寝てしまったらしい。

で、目が覚めてから見てみたら
キッチンに下げてあったお皿の上に、小さな(ひと口サイズの)お饅頭と
個包装のプルーンと、個包装のじゃり豆(かぼちゃの種のお菓子)の包み紙が1つずつ残っていた。

それは 昨日のおやつとまったく同じ内容。
おやつ入れの缶の中には 他にもクッキーなんかが入っていたし
プルーンやじゃり豆は 袋の中にまだたくさん入っていたけど、バンビはそれ以上取ることはしなかった。

こういうところが ”君はほんとにPWSなの?” と思うところなんだよね。
”自分の分”っていうのがあって、それがきちんと確保されれば、それ以上は欲しないみたいで不思議。


先日も居酒屋さんで、他のPWSのお友達やボラさんと一緒に食事したんだけど
みんなでシェアしていろいろ食べていて
「まだ食べたりない気がする。もう少しなんか食べたい。」と言っていたバンビ。

でも 「もう、かなり食べたよ。食べ終わったんなら、iPadしてもいいよ。ボラのお兄さんに見せてあげたら?」と話を向けると
気持ちの切り替えができてたのか、嬉しそうにiPadを取り出していたんだよね。
そうしたらもう食べ物が目の前に残っていても、一切言わなくなった。

ちょろいと言えば、非常にちょろい。
でも こんなことくらいで食への執着から引きはがせるなら、親の私はとても助かる。


何なんだろうなー?
もう何度も書いているけど、バンビを見ていると
PWS=食べたくて食べたくて止まらない、食欲モンスター っていうのとはぜんぜん違うんだよね。

持ってうまれたもの(先天的)なのか、13年育ててきた中に培われた要素(後天的)なのか、その両方なのか...。
もちろん、しつこいようだけど 今は大丈夫でも明日もそうだという保証もないのだけど。

もし、後天的要因があるとしたら
1つは 心を満たしてあげること。
胃袋より、脳や心が感じる飢餓感を埋めてあげる こと。

もう1つは気持ちの切り替えの訓練。
これは食以外も含めて。
いちばんいいのは その場から引きはがすこと。
身体を だけじゃなく、気持ちを他に向けるのが大事なような気がする。


バンビは食べそこなったものや、乗り損なった乗り物があったりすると
前に食べたことあるよね? 乗ったことあるよね? とよく確認することがあって
何でそんなこと聞くんだろう? って常々思っていたんだけど
だから 今 食べられなかったけど大丈夫、乗れなかったけどいいんだ って
自分で自分を納得させようとしているんだな と思ったら、なんか健気だなぁ と思ったりして。 
彼なりの工夫なんだろうね。

そういうのが社会に出る前に身についてきたことは 彼にとっても私にとっても大きな安心。
このまま行ってもらいたいもんだなぁ~ と思っているんだけどね。

メールはこちらまで → yakkoxhs@gmail.com

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