バンビ・わーるど

プラダー・ウィリー症候群の息子「バンビ」を愛し、その成長を見守る母・suzuのつれづれ日記(&ときどき猫だより)

中学への道 7

2016年02月15日 | 就学に向けて
現時点でいまだバンビの中学進学先は決まっていません。(泣)


今月の初めに再度支援学校の体験に行ってきたんだけど
それでやっぱり”ここは違う”という気持ちになったんだよね。

教育委員会にその旨伝えたら、”もう親御さんの意向で”と認めてくれたんだけど
でも、教育委員会から中学(支援学級)にそれを伝えたら
もう一度こちらに体験に来てくれ という話になってしまって...。
それが来週の予定なので、それが終わるまでは最終判定は出ないことに。

まぁ、難色示されてるってことだろうな。
仕方ないけど、でも負けずに貫きたいな と思ってる。


支援学校の体験は 朝一で行って、朝トレ・朝の会に参加するところからやらせてもらったんだけど。

1年生のクラス、男子3人・女子2人のクラスに入れてもらった朝の会は
着席しない子がいるから時間どおりに始まらなかった。
廊下をふらふらしてる子を先生が連れてきて座らせたけど
別に叱られるんでもないし、待たせてすみませんと言うわけでもない。

この日の朝トレは2年生が体育館で、1・3年生が一緒に校庭で という話。
ラジオ体操に続いて、ランニング。

でも、最初から最後まで真剣に走ってる子は1、2人で
後は だらだらと走って途中で歩いたり、止まったり。
そこへ ”無理しなくていいよ、自分のペースで。”と先生の声掛け。
うーん、支援学級とはえらい違いだ。

バンビは日頃からペースはゆっくりだけど、最初から最後まで割と一定のペースで走り通すことはできるんだよね。
なので、汗を流して真面目に走っていたけど
周りがほぼ歩いている状態になったらさすがに早歩き程度になってしまった...。

続いて算数をやったけど、30分弱の時間でプリント問題を1問か2問というカンジ。
生徒5人に対して先生が2人いるんだけど
でも手のかかる子がいればそこにつきっきりになるし
そういう時に何か聞きたいことがあっても 各自違うことをやっているから
他の子を見て真似するとかもできない。

3時間目は習熟度別のグループ学習で、1年生男子5人のグループに入って算数の授業。
先程よりは言葉でのコミュニケーションも成立しやすい子達のグループのようで
先生がiPadを使ってお金(硬貨)の計算について説明し、子供達が質問に答えるカンジ。
バンビもそういうのは好きなので、手を挙げて操作をやらせてもらったり
積極的に取り組んでいてちょっとびっくり。

ふむ、確かに自信を持てることには積極的に取り組む ってこういうことなんだろう。

でも、先生の ”子ども達はずっと取り組んできて、やっとここまでできるようになったんです。”という言葉に
ちょっと引っかかるものが...。


半日の体験を通して、支援学校のペースの方が、バンビには合うんだろう とは思った。
トイレに時間がかかっても待ってもらえるし
字の書き直しをして遅くなっても、”丁寧だね”と言って誉めてもらえこそすれ
注意されたりはしない。

でも、子供に合わせてくれる ということは
子供が 全体に合わせて急ごうという気持ちにならなくなるのでは...?
今のままでいいよ と言われると、それ以上頑張ろうという気持ちを持たなくなるのでは?
そんな風に思えてならなかった。

障害者だけの世界に生きるならそれもいいと思う。
でも、私はバンビに対して そうは考えていないんだよね。


もちろん、支援学校には支援学校の良さがある。わかるよ。
支援学校の方が伸びる子もいる。それはそうだと思う。
ただ、何を優先するかは 各家庭によって違っていいはず。


まぁ、その辺が体験後の親としての私の気持ち。
バンビ自身は 楽な支援学校の方がいい って言ってるけど。

ほんと、進路選択はとても悩むし、なかなか決まらないことにはじりじりするけど
でも、今いろいろ体験して、悩んで考えることは決して無駄にはならないと信じてる。

「神様には特別の計画がある。」
それを忘れず、前進あるのみ。あと少しだ、頑張るぞー!


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強迫性障害

2016年02月09日 | 問題行動
バンビは いまのところ過食については問題がないんだけど
PWSの問題行動の1つと言われる「こだわり」は 少しずつ強くなっている気がする。

 例えば、汚れたり濡れることをイヤがる。
この潔癖症的な傾向は感覚統合の触覚過敏から来ているようで、成長と共にだいぶ緩やかにはなってきてると思うけど。
それでも 明らかに拒否したり、必要以上に反応して騒いだり。
時にやっかいなこだわりの1つ。

 それから、順番というか手順のこだわり。
具体的にうまく言えないんだけど、例えば「Bをやりなさい。」って指示されても
BはAをやってからやるんだ って自分で決めている場合があって。
でも状況によって 今はAをやらなくていいから、Bをやって ってこともわるわけで
それが素直にというか、臨機応変に対応できない みたいなカンジ。

 あと、きちんとしている、完全であることへのこだわり。
一度書いた字を ”あ、ヘンだ”と思って書き直したりも多いんだけど
でも、書き直す前と後とでぜんぜん変わってなかったりする。


特にこの2つのこだわりは 無駄に時間をくうんだよね。
ただでさえ、手先が不器用で何をするにつけ時間がかかるのに、いらない手順踏んだり、やり直したりで...。

これが今 本当に私の悩みの種。
オットとバンビの衝突も この”時間がかかること”へのイライラから始まることが多い。


無駄に高いプライドから 失敗したくない、恥ずかしい思いをしたくないっていう
間違ったり失敗したりすることを恐れる気持ちになるんだろうか。
何につけ不安感が強くて 順番どおりやることで安心を得ようをするんだろうか。



こういうの どうやら「強迫性障害(Obsessive–compulsive disorder;OCD)」というらしい。

汚れが気になって手が荒れるくらい何度も手洗いを繰返してしまう とか
鍵をかけたか気になって何度も確認してしまう とか
順番や左右対称にこだわってそのとおりじゃないとやり直してしまう とか etc

もちろん、こういう傾向は大なり小なり誰にでもあったりするけど
それが度を過ぎて というか、生活に支障が出る程になったりしたら病気とか障害とかになるんだろうね。

「強迫性障害」は、セロトニンという脳内の神経伝達物質に何等かの異常があって
情報のコントロールがうまくできない状態に陥っているがためだと考えられているんだとか。
プラダーウィリー症候群もこのセロトニン系の異常と何か関係があるのかも。

よくPWSの収集癖も耳にすることがあるけど、これも強迫性障害の症状の1つなんだろうな。


「強迫性障害」について、詳しくは こちらをご参照
 →強迫性障害(OCD)教室
 →「小さなことが気になるあなたへ(OCDネット)」


バンビのことでちょっと思い悩んで、一度近所の精神科に電話してみたことがあるんだけど
「元々の障害に起因する場合は、ちょっと自信がありません。」と体よく断られてしまった...。

まぁ、病院にかかっても投薬か、認知行動療法か のどちらかしかないらしいけど。
薬はやっぱり副作用がありそうだし、バンビ自体はまだ投薬治療する程ではない気もするし。

認知療法は、悪循環の原因となっている病的な不安の仕組みを取り除いたり
強迫観念を強化しやすい思考パターンが習慣化していたらそれを崩したりするみたいだけど
素人療法はダメなのかもしれないし、かと言って受け入れてくれる病院がそんなにあるとも思えないし。

このPWSとOCDのことをもっと研究してくれるDr.が増えるといいなぁ。
D大の精神科の先生にも今度聞いてみようとは思っているけど...。

うまい対応というか、具体的なアプローチ方法の虎の巻みたいなのがほしいんだよなぁ。

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中学への道 6

2016年02月01日 | 就学に向けて
中学の支援級を体験した日
悔しいんだか、情けないんだか、何かに対しての怒りなんだかよくわからないけど
私には珍しく感情がぐるぐるして ものすごーく疲れた。(泣きすぎか?)
 
バンビはバンビで 身体を目いっぱい動かしたのと緊張とでかなり疲れていたみたいなんだけどね。

でも、私は 自分にもバンビにもすごくイラだってしまい、八つ当たりだとわかっていて
「何であんなに着替えに時間がかかったの? あれじゃ中学生になれないよ!」って 言っちゃったりして。
その日一日 バンビに対して笑顔になれなかったなー。
そういう自分がまたイヤで凹んで...。

ほんと、それぐらい人生で何度目かの(片手で数えられるくらいのランクの)落ち込みっぷりだった。
凹んで、悩んで、ツラかった...。

オットは、私が何か相談すれば一緒に考えてはくれるけど、自分から積極的にあれこれ口出す方ではない。
(まぁ私の性格ではその方がやりやすい場合も多いのだけど。)



こんな時 力になってくれるのは やはり同じような子を持つママ友(特に先輩ママさん)の存在。

 ”今の中学生とバンビくんを比べても意味ないよ。中学での半年・1年は大きいし。
  うちだって入ってから大変で、でもやってくうちに何とかなってきたんだよ。
  できないことができるようになることで得られる自信だってあると思うよ。”

 ”先輩達を見ながら、考えて行動して育つのかもよ。”


こういう言葉が身に沁みてありがたかった。
”何とかなるよー。”って言葉は 何人のママさんにも言われた。

”こういうのって親のエゴなのかなー” って思って悩んだけど
でも、私だって 何が何でも支援級とは思ってなくて、とりあえず入れてみて頑張れるならそれでOK。
どうしてもどうにもならなかったら、その時は迷わず支援学校へ って思ってる。
チャレンジさせてみたいんだよね。
それってダメなのかな?

確かに 先生の手を取らせるし、周りのできる子達には迷惑だろうな と思う。
でもそれも ”親の姿勢”で周りの(特に保護者の)受け止め方なり印象は変わるんじゃない? って言われると
そうかな、そうだよね って思えたりして。

先生に言われた
 ”理解できずにここにいても、頭の上を言葉が通り過ぎるだけ。
  できないことは結局誰かに助けてもらったり、代わりにやってもらったりして終わり、自分でやったという達成感が得られない。
  だから自信もつかない。お客さんで終わってしまう。”
って言葉も 確かにそのとおりなんだろう。
でも、それがすべて でもないんじゃないか そんな気がしてきた。

バンビは見通しが立たないことが苦手で、手先も不器用だから、最初からうまくできなくても無理もない。
でも、ルーチン(繰り返し)になるとできたりする。
つまりできるようになるには時間がかかるけど、できるようになったらちゃんとやる子なんだよね。
そんな息子の特性も 思い出すことができた。
(それが中学の支援級で 通用するかどうかはまた別として)

ま、とにかくママ友達の言葉は、私の”メンタルリセット”に 大いに力を貸してくれた。
本当に感謝。ありがとう。



就学って ほんと戦いだなぁ。(いや、戦わずして決まる人ももちろんいるわけだけど

いや、就学だけじゃなく、発達に遅れや偏りのある我が子を抱えてこれから先も彼の人生を切り開くために
自分の想いや考えを整理して相手に伝わるよう言葉にしなけりゃならないのかも。
(ある程度大人になったら その役割は解放されるのだろうか? まぁその話は別として)
これって日頃から訓練しておかないとなかなか難しい。

そういう意味では ブログ書いてるのは私にとって非常に役に立つように思う。
自分のその時の想いを言葉に残しておくと、こうやって迷った時 自分を振り返ることができるから。

私が息子の中学就学にあたって大事にしようと思っていたことは2つあったんだよね。
学校に求めるもの

1つは 本人の居心地。
これについては いまのところバンビは”勉強が簡単な方がいい”と思っているらしく
それだけを考えたら 支援学校になるんだろう。
でも友達と楽しく過ごせる環境はどっちだろうか?

で、もう1つは 年齢相応の生活。
花の中学生としての貴重な3年間を いろんな経験をして、失敗もして
「社会」の中で生きてほしい。

そこはブレないように 就学を進めていかなくちゃ。
時間はあんまりないけど、くじけずがんばるぞー。

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中学への道 5

2016年02月01日 | 就学に向けて
中学の支援学級を体験した話の続き。

校長室での話し合いで

支援学級のM先生が
「子供に合った環境で自信を付けることはとても大事です。
枝葉をいくら伸ばしても、やはり根や幹が育ってないとダメ。
かつて支援学校の高等部に勤務した私の経験から言うと、支援学校判定で支援学級に進んだお子さんは
高校に進んでそこからやり直しすることになっている場合が多く見られます。」
というその言葉は、私の胸に刺さった。

んー、でもでも...
”枝葉より根っこ”論は 小学校就学の時にもT先生に言われたんだよね。
でも6年前に 支援学校を選んでいたら、今のバンビはなかったと思う。

T先生にも「私はあの時支援学級を選んで良かったと思ってます。」と言ったら
「確かにバンビ君はこの6年間で大きな成長が見られたと思ってます。でも・・・」
って、絶対認めないんだけど。

先生って 何で判で押したように同じこと言うんだろ...。


私は相当気が強い方だと自覚はあるし、相手が先生であろうと言葉では負けないつもりだけど
さすがにここから1人で反論するのは骨が折れる。

「失礼な言い方かもしれないけど、勉強だったら学校外でもフォローできると思うし
 自信をつけさせてやる機会は 他でも持てる。
 でも、社会性を身につけて、集団の中での人との関わり方を学べるのは 学校しかないと思っている。
 私がここ(中学の支援級)に期待するのもまず友達関係。
 支援学校ではそれを望むのが難しいと思う。」 と言ったんだけど

しかし、教育委員会のO先生(元校長先生らしい)が
「僕は6年前からずっとバンビくんを見てきて、お母さんの話も聞いてきてきた。
 でもね、お母さん。それは違う。
 学校はまず勉強。それを理解し、身に着け自信を得ること。
 それがあっての友達、対等な関係が作れるんです。」

と、熱意のあまり声を詰まらせて言うもんだから、私の涙腺もついに崩壊。
そこからは もうあんまり理論的に語ることができず...。


さらに校長先生が まぁ悪い人ではないんだけど、それに教育に対しては熱意を持っている方なんだろうけど
「普通級でもいかに子供達に自信を持たせるか。今、教師はこれに腐心しているんですよ。」
と、ここから長々としかも熱く語られ、ちと閉口。
副席はご存じですか? とか、あさっての方向(?)の話までしてくれた。
フォローのつもりなんだろうけどね。


で、とにかく 今この場で結論は出せない。
本人の気持ちを確かめたり、オットとも相談したい ということは伝えた。

支援学級では難しいのは理解してるけど
そうかと言って支援学校にお願いしたいという気持ちにはなれてない ということも正直に言った。

先生方も、大事な選択だから納得するまで考えてもらっていい と言ってくれた。
で、何ならもう一度体験しに来たっていいみたいな話になったので そうさせてもらえるようお願いした。

原則で言うと、1人1校1回なんだって。

だけと、この前の支援学校の体験が、先生がお休みでイレギュラーな状態だったこともあり
時間も短くてよくわからなかった っていう線でプッシュしたので
それじゃ 向こうは都立だから、区(教育委員会)から依頼は出すけど
同行はしないので、日程調整とかは自分でやってくれと。
支援学級の方は 学校の了承さえもらえれば、教育委員会ノータッチで後は個人的に という話になり
校長先生が「どうぞどうぞ、英語でも社会でも見てもらえば。」と言ってくれたので
これもお願いしてみようと思ってるけど。


まぁ、そんなこんなで 結論は持ち越しとなった。
もう2月なんだけどねー。

世間話モードになって「学校説明会までには決まるといいんですけど...。」と言ったら
校長が「来てもらってもいいんですよ。まぁ、無駄骨になるかもしれまいけど。」って。

”無駄骨”ってなんだよー!! って思ったけど
こちとら こんなことで心折れるほど柔な親ではとっくになくなってるもんね。
まぁ、言葉のあやなんだろう と思って、おほほ と受け流しておいた。ふん!


そういうわけで、今週またまた支援学校の体験に行ってきます。

いろいろ想うところあるけど また長くなるので別の記事に。

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