バンビ・わーるど

プラダー・ウィリー症候群の息子「バンビ」を愛し、その成長を見守る母・suzuのつれづれ日記(&ときどき猫だより)

結局、暇だから ~余暇活動問題~

2022年07月23日 | 日々の出来事
 あっという間に夏休みですね…
バンビはもう学齢期が終わっているので、特に夏休みというのはなく
その辺りがもう子どもじゃないんだなぁ と思わせられますが…

 で、バンビはその後落ち着いたかと言うと
まぁ、本人の名誉に関わるので
ここではあまり具体的に書かない(書けない)けど
放尿問題とか、火災報知器事件とか
まぁ、触法とまではいかないギリギリのところで いろいろやらかしておりまして
私もストレスが溜まる一方の日々。

そんな中で、同じPWSのママ友達
昔から親の会で気心知れた何人かと リモートで話す機会があって。
”PWSあるある”を話して、お互いに
あるよね~、うちもだよ~ って話すだけで
本当に気持ちが軽くなった気がした。

自分は一人じゃない、わかってくれる人がいる って
ほんとにとても大きな心の支えになるんだな って、改めて強く感じたなぁ。


で、その時にみんなで話したのが 「結局、暇だとやらかす」ってこと。

他に何もすることがなくて暇で、一人でいる時間があると
きっと何をしていいかわからないんだろう。
で、食べたくなる。
傷をいじりたくなる。
何か(常識では考えられないようなことも)やりたくなる。


バンビはEテレを中心に、女子ゴルフの試合とか
毎日いろいろな番組を録画予約して 主に夕方と休日に観ているのだけど
この番組録画は 他にも複数のPWSっ子がやっているようで
視聴しきれない程の番組を予約して、でも生来の完全主義が災いして
寝る時間を削るようにテレビを観ているという状況の子もいたり…

バンビは他にも 一人で図書館に行ったりするのはいいんだけど
何故か大量に紙芝居を借りてきて、部屋で一人ぶつぶつ紙芝居を読んでるの
いや、別に悪くはないんだけど
でも 成人男性が部屋で一人紙芝居読んでるのどうなの?
本人が楽しければいいのか… どうなんだろう…?


PWSでなくても 知的障害のある子って
できる遊びが少ないんだな っていうのは
私が働いている学童保育でも 子ども達を見ていて感じること。

健常児なら本を読んだり、一人でおりがみしたり、お絵かきや工作したり
あるいはそれを友達と一緒にやったり、ゲームしたり
楽しむ術(すべ)は多くて
そうやって遊びを通して 手先の動きや想像力、コミュニケーションが育まれていく。

その点、障害児は幼少期はどうしても大人を介してでないと遊べないことが多い。(一人で何かを黙々と並べたりして遊ぶ子もいるけど…)
少し大きくなっても 家だったら テレビ、ゲーム、動画…
どうしてもそうなるよね。
だって、大人は忙しいから そうそう付き合ってもいられないし。

暇をいかに減らすか
”お楽しみ”をいかに増やすか 
PWSの余暇の問題は なかなかに重要なんだよね。

バンビの余暇活動については このブログにも何度も書いているけど
小2から続けてきたミニバスケ&フロアホッケーのインクルーシブクラブは
スケジュールの都合で退会してしまった。
代わりに月1回の障害者バスケットボールのクラブと
ボッチャにも参加し始めたけど。

同じく小学生から続けてきたスイミングの個人指導も
最近は 泳がないから太ったのか、太ったから泳げなくなったのか
わからないけど あまり距離を泳がなくなり
なんとなくコーチとも馴れ合いの状態になってしまっていたので
思い切って毎週の個人指導から、月2回のグループ指導に切り替えた。

その分を 近所のセミパーソナルジムに入会することにした。

これは 親の会の先輩ママさんから 
PWSのお嬢さんがカー@スに通っているという話を伺っていていいなと思ってたんだよね。
カー@スは女性専用だけど、バンビが通えそうなところないかな と探してみつけたもの。

1回45分で毎日利用もOK と聞いて
バンビと一緒に体験してみたのだけど
(事前に知的障害があることは伝えておいた)
結局、私と一緒でかつ月4回のリミット会員なら ということになり
とりあえず入会してみた。

週1回通ってまだ初めて1か月なので、効果の程はわからないけど…

そしたら、来月近所にまた別のセミパーソナルジムがオープンするらしい。
そこはいまのところ(スタジオ形式でコーチがプログラムを組む)と違って
マシン中心らしく、マシンの使い方をコーチが指導してくれるみたい。

こちらも通い放題なので、まずは一度体験してみて
もしバンビが一人で通えそうだったら
切り替えてみてもいいかなと思ってる。

セミパーソナルジムって 最近の流行みたい?
確かに普通のジムだと お金がかかるし
マシンとかはどう利用していいかわからくて、結局足が遠のいちゃうもんね。
でも運動したい とか、やせたいっていうニーズは多くの人に常にあるから
そこをうまく汲んでるビジネスモデルなんだろうな。

バンビの場合は、運動をさせたい っていうのももちろんあるけど
それより何より 暇な時間を減らしたいんだよね。

今の子は 週5とかでデイに通っている子も本当に多くて
まぁそれ自体は悪いことじゃないんだけど
親が働かないとならない状況とかだったら仕方ないとも思うし…

だけど、放デイはいつまでもはないのよね。
ずっと人任せにしてると、大人になって手元に帰ってきた時に困ることになるかもしれなくて…
うまく時間を過ごす習慣を 子どもの頃から意識して積んでおいた方がいいよ
というのが 私の実感です。

お金の使い方問題

2022年07月08日 | 日々の出来事
 高校を卒業してから、カレッジのお昼は注文弁当と買い弁になって
それがトラブル続発 という話は 以前にも書いたけど

その後 朝、千円札1枚を渡してお昼を買い
帰宅したらレシートとおつりを出す
というやり方なら 比較的うまくいっていた。

ある日「お金が足りなくて、サラダが変えなかった。」って言ってて
レシート見たら、うなぎ弁当に豚汁付けてたよ...
節約に必死のお母さんの立場は... 涙 ってこともあったりはしたけど。

ただ、このやり方は その都度千円札を用意しておかないとならないし
おつりの小銭がたまっていく一方。

私も最近はQRコード決済とかを利用する機会が多くて
以前ほど現金を使う機会が限られているので
これはこれで面倒で。

そこで PASMO(交通系ICカード)を使わせてみたけど
お金として目に見えないからか どんどん使い込んでしまい
その履歴が駅で印字しないとリアルタイムで把握できないので
いざ電車に乗る時 残高不足という事態が発生。
(カレッジへの通学は バスの定期を持っているので、普段は無問題)

これも、歯医者に行く前に 一緒にカフェでおやつを食べたんだけど
帰ってから 待ち合わせで私と会う前に既に
たい焼きを買って食べていたことが後で発覚 なんてこともあったっけ...

そういう小さな”やらかし”が頻発して、地味に私のストレスになっていた。


何とか使った金額をリアルタイムで把握したい と思って
デビットカードも作ってみたものの
銀行口座のキャッシュカードとの一体型になってて
それだと万が一失くされた時困るし...
前にも書いたけど
まだお店によっては暗証番号を要求されることがあったりして
使い勝手もいまいちなんだよね。
使ったら通知が私のスマホに来るのは便利なんだけど
一長一短があるという気がする。

そんな風にこの3ヶ月”お金の使い方問題”の試行錯誤は続いていたんだけど
ある時、私が勘違いでお弁当の発注を忘れてしまった日
カレッジに着いたバンビから ”弁当もお金もない”と電話があった。

現金は渡さずに家を出ているし、PASMOの残高もない。
こういう時のためにと 
お守り代わりにいつも持たせている千円札も
既に使い込んでしまっていたらしい。(だから言ってるでしょうが...)

さて、どうする?

ふと 思い出したのが
以前 バンビのスマホにPaypayアプリを入れておいたこと。
その時お試しで入れた残高も1,000円くらい残してあった。

それでその日は カレッジの先生にPaypayの使い方をサポートしてもらって
無事 コンビニでお弁当が買えたらしい。

ところが、こういうのを使いこなすのは早いんだよねー。
翌日からはもう お茶を買ったりが一人できるようになって
またまた使い込みが始まった。

ただ、PASMOと違ってバンビのスマホを見れば
いつ・どこで・いくら使ったかが把握できるから
早めに本人に注意できるだけましかな。

バンビのはPaypayの残高がなくなった時
スマホでチャージできるようには設定してないので
使い切ればストップかかるし
いざという時には 私のスマホから残高をリモートで送ることもできるし
使い勝手の観点からは いまのところこれがいちばん楽っちゃ楽。


以前、精神科のDr.に「PWSの人はお金持たせると食に使いますからね。」と
暗に”やめておけ”と言われたんだけど
バンビを見ていて思うのは
もちろん、食べたい・飲みたい という欲求も強くあるんだけど
それより今は そうやって自由に(実際には決して自由にではないんだけど)
お金を使えること自体が楽しい みたいなところがあると思うんだよね。

特にICカード決済とかQRコード決済とかは
いちいち小銭を数えて出したりしなくていいからとても便利で
元々計算も苦手で、手先も不器用で 小銭での支払いが難しいバンビにとって
すごく便利な魔法のアイテム みたいなところがあるんだと思う。

だからそれを使うこと自体が楽しい ってカンジがあるのかもしれないよね。

”お金(もしくはそれと同等のもの)を持たせない” も
確かに1つの手ではあるんだけど
それだと 同じ年頃の年代の子が当たり前にやっていることを
PWSだからということで 制限してしまうことになる。

当然、バンビのQOLにも 影響があるだろうし
保護者の私にもいろいろな制約が生じる。
(毎日お弁当を用意するとか 私には無理なので~)

もちろん、買い食いは困る。
困るんだけど、ミルクティ1本、たい焼き1つ 買うくらいは
”太るからダメ” と注意するにしても
それで じゃあもうお金は一切持たせないから という方向には
持っていきたくはないんだよね、私は。

なので 今の”お金使って買い物するの楽しー!”状態が
少し落ち着いてくれたらなぁ と
それをまぁ長い目で見守っているという状況ではあるんだけど...

果たして本当に それが落ち着く日は来るんだろうかー
まだまだ私の試行錯誤は続きそう。